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【三浦瑠麗が間違った法律知識を堂々披露!】ツイッターで拡散「性暴力は親告罪」は誤り…議論が沸騰すると現れる「都合のいい法律情報」 2018.4.19 弁護士ドットコム

2018-04-20 22:06:25 | いじめ セクハラ ヘイト 差別

問題となっているツイート~三浦瑠麗が「性暴力は親告罪」と間違った法律知識を堂々披露

ツイッターで拡散「性暴力は親告罪」は誤り…議論が沸騰すると現れる「都合のいい法律情報」
 
 
 

ツイッターで拡散「性暴力は親告罪」は誤り…議論が沸騰すると現れる「都合のいい法律情報」

 https://www.bengo4.com/internet/n_7754/

2018年04月19日 19時12分

国際政治学者としてテレビ出演などをしている三浦瑠麗さんが4月17日、福田財務次官のセクハラ疑惑問題に絡み、「性暴力は親告罪。セクハラでも被害者が情報を提供しないと、それ以外に認定することができない」などとTwitterに掲載し、事実誤認だとする批判が相次いだ。

その後、間違いを指摘された三浦さんは「申し訳ございません」とツイートしたが、刑法改正による「非親告罪化」について認識していない人も少なからずいるのではないか。この問題をTwitter上で指摘していた深澤諭史弁護士に、どう変わったのか聞いた。

●2017年7月に改正刑法が施行、告訴不要に

ーー親告罪とはどういったものでしょうか

「まず、被害者が加害者の処罰を希望するとの意思表示を『告訴』といいますが、告訴をしない限り、加害者を刑事裁判にかけることができない犯罪のことを『親告罪』といいます。現在は、例えば器物損壊罪や名誉毀損罪があります。

その趣旨は、軽微であるとか、被害者の名誉やプライバシーに深く関わることを考慮して、そういう犯罪の処罰は被害者の意思を尊重すべき、というものです。性犯罪は、その性質上、被害者の名誉やプライバシーに深く関わります。そこで、被害者の意思を尊重して、かつては親告罪とされていました」

ーーところが親告罪ではなくなったということですか

「はい。性犯罪は重罪であり、その性質からしても、処罰を被害者の意思に委ねることは、多大なる精神的負担を課してしまうことになります。また、被害者の名誉やプライバシーの尊重は、捜査や刑事訴訟の手続の過程で配慮すべきであり、告訴しない限り処罰もしないことを配慮とすることは、ある意味で無責任な発想であるともいえるでしょう。

そこで、刑法改正(2017年7月施行)により、性犯罪は親告罪でなくなり、告訴がなくても起訴をして処罰が出来る事になりました」

●ネットにあふれる不正確な情報

ーーもとの「性暴力は親告罪」とのツイートは、のちの「申し訳ございません」のツイートよりも多く拡散されているようです

「インターネットには、不正確な法律情報、それに基づく議論が氾濫しています。これは、法律が絡むトピックというのは意見対立が激しく、そのため、ついつい自分に都合のいい法律情報だけを真偽問わずかき集めてしまうことがあるためだと思います。

単にネットで間違った発信をしてしまうというにとどまらず、それに基づき行動をすると、思わぬ不利益を被ることもありますから、注意が必要でしょう」

(弁護士ドットコムニュース)

 

ネットやコンピューターにまつわる法律事件を中心に取り扱う。ネット選挙の法務では関係者向けの講演などを実施。著書に「その『つぶやき』は犯罪です(共著、新潮新書)」がある。特設ウェブサイト: http://IT法務.jp
事務所URL:http://hklaw.jp/


 

【関連記事】2018年4月20日

三浦瑠麗が「性暴力は親告罪」と間違った法律知識を堂々披露→誤りを指摘された際の言い訳も間違いで恥を上塗り

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【福田次官セクハラ事件】 マスメディア組織のありようも問うもの!・・・自身の悔しい体験を語る女性記者たち 2018.4.18 中日新聞 / ひどい!百田氏のツイート

2018-04-20 15:42:59 | 報道 NHK 民放

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被害について自身の悔しい体験を語る女性記者たち。

永田 浩三 2018.4.19 

 

◆テレ朝という会社が抱えている問題。ニュースステーション以来の長い長い困難。安倍政権との距離と癒着。そういう構造のなかでの、今回の事件。それでも、当該の記者は、よく勇気をもって行動したと思う。絶対につぶしてはならない。

 

福田淳一財務事務次官のセクハラは、立場を利用した卑劣な行為だ。もてあそぶというのはこういうことをいう。

次官のときだけではない。はるか昔から、この歪んで悪辣な行為を趣味としていたようだ。

...

それを黙認し、記者を危険な現場に張り付け続ける組織にも問題がありすぎる。1年以上も人身御供に差し出しても平気だったのだ。

わたしはディレクター・プロデューサーで、記者と被る場面は多くなかったが、それでも政治家や行政・企業から虫けら以下に扱われることは少なくなかった。

今回の事件は、メディアの取材姿勢、組織のありようを問うものでもある。

それにしても、福田氏は、今月4日にもテレ朝の記者にセクハラをおこなった。森友学園関連文書の改竄がスクープされたのは3月2日。危機感のなさといい、それでも自分は安全だと思い込む異常。

 

 

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財務次官疑惑で女性記者座談会

◆セクハラ 私も実感

 
2018年4月18日 朝刊

守衛に囲まれるセクハラ疑惑の渦中の福田淳一事務次官(中央)=16日、財務省で

写真

 財務省の福田淳一事務次官の女性記者に対するセクハラ疑惑が世の多くの女性たちの怒りを呼んでいる。真偽は依然、不明だが、福田氏が事実関係を否定する一方「言葉遊びを楽しむようなことはある」とコメントしたことや、財務省が記者に名乗り出るよう求めたことが火に油を注いだ格好だ。あすはわが身、かもしれない本紙女性記者が緊急紙上ミニ座談会で問題の本質や、自身のセクハラ体験を語り合った。

 -夜、一人で飲んでる取材相手に呼び出されたらみんなは行く?

 A(二十代)、B(四十代)、C(三十代)「行きます」

 A「行きます。取材相手と親しくなるチャンス。食事の席の方がリラックスしてくだけた話もしやすい」

 C「マスコミ以外の民間企業でも重要なクライアントの誘いは断れないのでは。危ない雰囲気なら何らかの自衛策は考えるが、呼び出しに応じたことを批判されるのはおかしい」

 -財務省は被害者の女性に「名乗り出て」って言ってるけど。

 B「出られません。セクハラの被害に遭って実名を出すのは相当、勇気がいる。『本当なのか』とか、的外れな批判や興味の対象になる。取材源、手法を明かすことになるし、会社にも迷惑がかかるかも。今回の記者がどんな人か分からないが、自分の所属する媒体で発表しなかったとしても無理ないと思う」

 A「名乗り出なければ事実関係が認められないとしても、嫌な体験を蒸し返されるようで抵抗がある」

 C「匿名が担保されるなら名乗り出るかも。このやろ~、倍返しだ(笑)って、中日新聞で報道したい。ただ、名乗り出ることで社内外で色眼鏡で見られる、って怖さは理解できる」

 -セクハラに遭ったことはある?

 A「自治体の幹部にキスされそうになったことがある。笑ってごまかしたら『いまのはちょっと本気だったのに』と言われ、反応に困った」

 C「他県で警察官に飲み会で胸を触られショックで固まったことがある。『あなただったら、怒らなそう』って言われた。当時は恥ずかしくて、なかなか上司に言えなかった。福田次官は『言葉遊びを楽しむことはある』っていうけど、それは相手をなめてるってこと。シチュエーションとか、人を見てセクハラかどうかを判断するのがそもそも間違い」

 B「県議と二人で飲んでて胸を触られたり、別の県議にチークダンスを強要されたり…。今回のケースで実際にセクハラがあったかどうかは分からないが、福田次官や財務省の反応をみていると、相当ずうずうしい感じがする。誰でもやってること、逃げ切れるって思っているなら、許されない」

(司会は報道部デスク)

◆女性差別 今も根強い

 笹原恵・静岡大学術院情報学領域教授(社会学)の話 今回のセクハラ疑惑で、財務省は真正面から取り組まず、ひきょうなやり方をしている。性的なことをされて名乗り出るのは、恥ずかしい思いをし、傷付く。誰がどう利用するか分からないリスクもある。

 日本の男性優位は古いことではなく、政治や経済の分野では世界的に平等度が低い。今も女性差別の慣行や社会的な意識は根強い。

 いやな経験をする女性記者が多いのは、情報を取るため言い返しにくいマスコミへの蔑視と、女性蔑視の二つがあると思う。(セクハラ被害を告発できるよう)会社が何らかのバックアップ体制をつくるべきだ。

 

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 【関連】あいかわずだね!ひどいね 絵文字 怒り に対する画像結果

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 【関連記事】

野党:セクハラ疑惑に抗議 黒い服で「#MeToo」 - 毎日新聞

- 立憲民主党や希望の党など野党6党は20日、安倍政権の退陣を求める集会を国会内で開いた。
財務省の福田淳一事務次官によるセクハラ疑惑に抗議の意思を示すため、女性議員は黒い服で統一して参加。
立憲の尾辻かな子氏は「私たち、めちゃめちゃ怒ってます。セクハラを認めない財務事務次官、財務省、麻生(太郎)財務相、・・・
 
 
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小泉純一郎氏独白全文公開 「安倍さん、とっくに辞めてなきゃいけないはず」  週刊朝日  4月27日号

2018-04-20 13:14:06 | 政治 選挙 

小泉純一郎氏独白全文公開 「安倍さん、とっくに辞めてなきゃいけないはず」

AERAdot. https://dot.asahi.com/wa/2018041900014.html?page=1

2018.4.19 10:31

週刊朝日の独占インタビューに応じた小泉純一郎元首相(撮影/写真部・東川哲也)
週刊朝日の独占インタビューに応じた小泉純一郎元首相(撮影/写真部・東川哲也)

 

 自民党の二階俊博幹事長、山崎拓元副総裁、小池百合子東京都知事らと18日夜、東京都内で会食した小泉純一郎元首相。森友、加計疑惑疑惑、財務事務次官セクハラ問題などで火だるまになっている安倍晋三首相の政権運営、9月の総裁選について意見が交わされたという。小泉氏は11日、週刊朝日の独占取材に応じ、安倍首相について「もう引き際」、「3選はないね」「バレてる嘘をぬけぬけと…」「国民はあきれてんだよ」と言及。ついに引導を渡した。55分に及んだ独白の全文を掲載する。

【資料公開】安倍政権がひた隠す「決定的文書」はこちら

──森友学園への国有地売却問題をどうお考えですか。

 根本の嘘の始まりは、国会で「私や妻が関わっていたのなら、総理大臣も国会議員も辞めます」だね。昭恵さんは森友学園の元名誉校長でしょう。森友学園へ行き、挨拶までし、関係しているのに、なぜ、あんな嘘を言い続けるのか、わかんないね。「私たちが関係していた」って正直に言えばいいのに。おかしなことをしてないなら、嘘つく必要ないんだから。嘘の上塗りをするからおかしくなる。総理も国会議員も辞めると言ったので、本当ならとっくに辞めてなきゃいけないはず。なのに、バレている嘘をぬけぬけと今も言ってるなぁとあきれているんだよ、国民は。

──昭恵夫人と面識はありますか?

 安倍さんが幹事長の時代かな。山口県へ行ったとき、昭恵さんとも一緒に食事をしました。昭恵さんからは「首相って、そんなに大変なんですか」と質問されたので、「なってみればわかるから」と答えた。いま、本当に大変だ(笑)。

──森友問題では財務省の決裁文書改ざんが発覚し、近畿財務局では自殺者も出ました。「記録はない」と言い続けた佐川宣寿前国税庁長官は、国会の証人喚問で改ざんを認めたものの、「刑事訴追の恐れがある」と証言を拒否しました。

 あきれたね。彼は書類や記録がないと国会で嘘を言ってバレた。改ざんまでして嘘をついた。安倍首相、麻生(太郎)財務相は国会で「(佐川氏は)適材適所」と言い切ったが、それならどうして懲戒処分にするのか。どうしてこういう嘘を全員で言い続けるのかね。おかしいんじゃないか。

──森友問題の発覚直後の昨年2月、8億円の値引きの根拠となった地下ゴミの撤去費をめぐり、財務省理財局が学園側に口裏合わせを要請したり、虚偽を記した文書に署名を求めたものの、拒否されたことを、太田充財務省理財局長が国会で白状しました。

 嘘を重ね、隠しきれなくなり、疑問はますます深まっている。

──沈静化していた安倍首相の友人、加計孝太郎氏が理事長の「加計学園」の獣医学部新設問題が再び国会で議論されています。2015年4月2日、官邸で愛媛県、今治市、加計学園の職員らが柳瀬唯夫・首相秘書官(当時)と面会した際、首相秘書官が「本件は首相案件」と伝えたとされる記録(備忘録)が出てきました。

(首相案件は)安倍さんは否定しているけどね。首相が一生懸命になっているのがわかったから、官邸、官僚らみんなが協力したんでしょう。

──首相は愛媛県の記録より柳瀬元首相秘書官の記憶を信じると明言しました。

 逃げ切れると思っているからいろいろ言っているんだろうね。

──小泉氏の首相時代、「首相案件」というものは存在しましたか?

「郵政民営化」かな。首相の私がやると言ったからできた。自民党も野党もほとんど反対だったのを押し切った。参議院で否決され、万歳やって衆院を解散した。いま思うと非常識だったが、衆院選で勝って法案を通した。それだけ首相の権限というのは大きい。だからもし、安倍さんが「原発ゼロ」をやろうと言えば、できたはず。原発ゼロは与野党で協力できる政策で歴史的な偉業だったのに。原発ゼロは首相任期中にできるけど、安倍さんが目指す憲法改正はできない。国会で3分の2、そして国民投票で過半数を取らないと、そもそも無理だもの。できることをどうしてやらなかったのか。

──安倍首相に直接、話したことはありますか?

 去年、山梨県の笹川(陽平・日本財団会長)さんの別荘であった懇親会で会ったときにも忠告した。経済産業省が掲げる原発推進の三つのスローガン、「安全」「コストが安い」「クリーンエネルギー」は全部、嘘だとね。それで「経産省に騙されるなよ」と言うと安倍さん、黙って苦笑いしていたけどね。

──安倍政権はこの先、どうなりますか。

 危なくなってきたね。安倍さんの引き際、今国会が終わる頃(6月20日)じゃないか。(9月の)総裁選で3選はないね。これだけ、森友・加計問題に深入りしちゃったんだから。来年の参議院選挙への影響が出る。国会が終わると、1年前から選挙運動の準備をするのでそろそろ公認を決めなきゃいけない。参院候補者が浮足立つ。安倍さんで選挙はまずいなと。

──総裁選となれば、誰がふさわしいですか?

 原発ゼロというのは、河野太郎外務相が私より先に言いだした。もし、河野さんが原発ゼロを主張して総裁選に出たら、どうなるかわかりませんよ。外相としての仕事を乗り切って、実績を上げていけば、大化けする可能性はなきにしもあらず。(次の総理に名前が挙がっている)岸田(文雄)政調会長、石破(茂)元幹事長は原発には言及していないね。

──ただ河野外相は入閣後、脱原発は封印しています。

(第2次橋本内閣で1996年に)3度目の厚生大臣に就任する前、橋本龍太郎首相(当時)から内示があったとき、私は「郵政民営化を主張してますから、党内反発がありますよ」と話した。橋本さんは「内閣の方針に従ってもらえば、持論として言ってもらっていい。だから受けてくれ」と言っていた。河野さんだって原発ゼロは内閣の方針ではなくても、持論は持論。その立場でいればいい。

──小泉氏らが1月に発表した「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」をたたき台に、野党の立憲民主、自由など4党が3月9日、「原発ゼロ基本法案」を衆院に共同提出しました。

 私は政党と連携するつもりはない。国会で議論してもらうことに意義がある。法案を出したって、国会で通りっこないのはわかっている。(最大勢力の)自民党が反対してるんだから。原発再稼働を推進する安倍首相が交代しないと原発ゼロに舵は切れないだろう。

──東日本大震災で、福島第一原発で事故があったとき、近海を通りかかっていたアメリカ軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」の乗組員、兵士たちが、救援物資の輸送や被災者の救助など、「トモダチ作戦」に参加。終了後、兵士らの一部が健康状態の悪化を訴え、福島県沖で放射線に被曝したと主張し、東京電力などに対して損害賠償を求めて米カリフォルニア州の連邦地裁などに裁判を起こしました。小泉氏は16年5月15日から17日の3日間、訪米し、被曝した元兵士ら10人と面会されました。

 元兵士たちは、足を切断したり、目が見えなくなったり、下血をしたりと被曝の後遺症が出ている。福島原発のメルトダウンが起こっているのに、上官から放射性物質の危険性が伝えられなかった。兵士たちは防護服もなしで作業させられたり、海水を飲んだり、空母に積んであるヨウ素剤も足りず、飲んでいない元兵士もいた。

──元兵士らは裁判で「ヨウ素剤を飲んでいないのに、上官から『飲んだことにしてサインしてくれ』と命令された」と証言しています。

 米国にとっても不都合な真実が多い、難しい裁判だ。でも、助けてもらった米国兵にこれだけの症状が出ている事実は当初、わからなかった。数年経過し、おかしいなとだんだんと症状が出てきたんだ。甲状腺がんにもなった。それでも、裁判では被曝が原因とは断定できないとなってしまう。私も何かできないかと思った。

──細川護煕氏、吉原毅・城南信用金庫顧問らと16年、「トモダチ作戦被害者支援基金」を設立し、当初の目標額は1億円だったが、今では3億円も集まったそうですね。しかし、安倍政権下で原発ゼロを訴えると、風当たりが強いのではないですか?

 米国の元兵士たちを取材した民放のドキュメンタリー番組(昨年10月放送)は、私の登場シーンをすべてカットした。「トモダチ作戦」を追いかけているエィミ・ツジモト氏に紹介され、元兵士らに会いに米国へ行き、取材も現地で受けたが、放送直前、ツジモト氏から連絡があり、「小泉さんの場面は全部カットされた。上層部の意向でやむを得ず、現場スタッフが指示に従った」と聞かされた。米兵の被曝のことが放送されたことはよかったけど、ひどいなと思ったね。

──安倍政権に対するメディアの忖度でしょうか?

 別の民放で今年3月にインタビューを受けたときも約束を破られた。収録は50分ぐらいで「全部放送するんですか」と聞いたら、「15分ぐらいに編集する」と説明された。「経産省が訴える原発の3大スローガンである安全、コストが安い、クリーンエネルギーは全部嘘だ、と話した部分だけはカットしないでね」とお願いすると、「わかりました」とスタッフらは言っていたのに、放送された番組を見たら、カットされていたよ。

──経産省は3月、国のエネルギー政策の基本方針を定める「エネルギー基本計画」の見直しを協議する有識者会議を開き、30年度の電源構成(エネルギーミックス)は原発20~22%を維持する方針を固めています。新増設や建て替えも検討されています。

 安倍政権も経産省も時代遅れだ。国会の事故調査委員会は、福島第一原発の事故は「自然災害ではなく、人災である」と結論づけている。原発推進派は3・11の前、「(あのクラスの)大きな地震は来ない。高い津波は来ない」とタカをくくり、対策をおろそかにした。また過ちを繰り返すつもりか?

──電力会社、原発関連メーカーなど原子力ムラは健在ということでしょうか?

 経産省は恥ずかしいと思わないのかな。規制する側の旧原子力安全・保安院と規制される側の東電の立場が崩壊した。規制する立場なのに、電力会社は経産省幹部の天下り先だから、立場が逆転してしまっていたんだ。その結果、規制される立場の虜になっていた。

──安倍首相の側近、今井尚哉首相秘書官は経産省出身で資源エネルギー庁次長を歴任した原発推進派です。

 秘書官なんて安倍さんにその気があれば、代えられたはず。安倍さんが経産省に乗っかって推進し、誰も闘わなかったからこうなった。だが、原発も嘘の上塗りに過ぎない。いずれ、挫折するよ。頭のいい人たちがどうしてわからないのか理解できないね。来年の参院選で野党がまとまって原発ゼロを争点にしたらまずい。自民党も安穏としていられなくなる。だが、首相が代われば、大きく変わる。次の総裁選で誰がそこへ踏み込むか。期待したいね。

(聞き手 本誌・上田耕司、森下香枝)

週刊朝日  4月27日号