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レッスン2 インスティテューションをまもれ 2018.5.30 Anno Kazuki「暴政について─20世紀に学ぶ20のレッスン」

2018-05-30 23:29:10 | 安倍、独裁者への道

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写真は1933年3月。                                                                

レッスン暴政について──20世紀に学ぶ20のレッスン

レッスン2 インスティテューションをまもれ
2018.5.30 Anno Kazuki
 

インスティテューション[法令・制度・裁判所・公共施設・団体・教会・病院・学会など民主的な社会の品位を保つシステム]こそ、わたしたちが品位をまもるうえでたすけとなる。おなじように、インスティテューションもわたしたちのたすけを必要としている。支援を行動で示してインスティテューションを自分のものにしないかぎり、「わたしたちのインスティテューション」と呼んではならない。
 
インスティテューションは自らをまもらない。最初からまもられていないかぎり、インスティテューションはつぎつぎと倒れてゆく。だから、裁判所でも、新聞社・法律・労働組合でも、自分が大切だとおもうインスティテューションをひとつ選び、その味方になれ。...
 

 
インスティテューションはもっとも熾烈な攻撃に対してさえも自動的に自らをまもるとわたしたちはおもいがちだ。これは政府を組織し終えたヒットラーとナチスについて、ドイツのユダヤ人が犯した過ちとまったくおなじである。たとえば、1933年2月2日、ユダヤ人むけの主要紙が、信頼を置く相手をまちがえて、次の社説を掲載した。
 
──ヒットラー氏とかれの友人たちが長年追い求めてきた権力をついに手にしたいま、[ナチス新聞]で喧伝されてきた提案を実施するだろうという見解には同意できない。かれたちは憲法でまもられた権利をユダヤ人から決して奪わない。ユダヤ人をゲットーに封鎖することもない。ユダヤ人を嫉妬と暴虐の衝動にかられた暴徒の標的にさせることもない。
 
──かれたちがそうできないのはいくつもの重要な仕組みが権力をしばるからである。・・・そして、明らかに、かれたちはそのような道へすすみたいとはおもっていない。ヨーロッパの一大国として行動するとき、あらゆる状況によって、国民の善良な資質について倫理的な内省が促され、それ以前にあった悪しき姿勢へもどろうとはしなくなる。──
 
これが良識ある人びとの1933年における見解だった。いま良識ある人びともおなじ見解をもっている。これは[民主的制度などの]インスティテューションを通じて権力を獲得したものが、たとえそうすると宣言していたとしても、そのインスティテューションを改変し、あるいは破壊することなどできないと思い込むために陥る過ちだ。
 
革命家らはあらゆるインスティテューションを一気に破壊しようとすることもある。ロシアのボルシェビキらがこの方法を採用した。ときには、インスティテューションはその活力と機能を奪われて、形骸だけのものとなり、新秩序に抵抗するよりもむしろ擁護することもある。ナチスが「均一化」と呼んだものがこれだ。
 
ナチスが権力を強固なものにするのに1年もかからなかった。1933年の終りまでに、ドイツは一党が支配する国家となり、すべてのインスティテューションは屈服させられた。
 
同年11月、ドイツの指導部は議会選挙を(対立政党なしに)開き、(正しい答えが知られていた)国民投票を実施し、新秩序を確立してゆく。ドイツのユダヤ人のなかにはナチスの指導者らが望むように投票したものもいた。形だけでも忠誠を示せば、新システムに自分たちも結びつけられると期待したからである。むなしい期待だった。
 

 
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レッスン1「事前服従はしてはならない」を応用する 2018.5.29 Anno Kazuki 「暴政について──20世紀に学ぶ20のレッスン」

 

 

 

 

 


レッスン1「事前服従はしてはならない」を応用する 2018.5.29 Anno Kazuki 「暴政について──20世紀に学ぶ20のレッスン」

2018-05-30 22:21:42 | 独裁者への道
※ファシズムはさほど遠くない。いまがファシズムの前夜であるなら、まだ間に合う。ファシズムの朝がきて、先行服従が起きると、もう引き返せない。そう歴史がおしえてくれる。

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暴政について──20世紀に学ぶ20のレッスン
レッスン1「事前服従はしてはならない」を応用する
2018.5.29 Anno Kazuki
 
この国にはまだヒットラーはまだ現れていない。だが、嘘に嘘を塗り重ねることを基本方針とする総理大臣ならいる。選挙に勝利し、体制変革を図る共産党はまだない。でも、労働者の奴隷化をすすめる財界ならすでにある。
 
 訳本では、obedience in advance, anticipatory obedience を「忖度」と訳したようだ。流行のことばだからつかいたくなったのかもしれない。しかし、財務省が虚偽を報告し、隠蔽し改竄したのは総理をたすけるためばかりではなく、省をまもるためでもあった。財務省と総理は共犯関係にある。
 
そして、1938年の3月にオーストリアで起きたことは忖度と表現できるような生やさしいものではなかった。
 
ナチスと共謀するオーストリア国家社会主義者らが権力を奪い、街のいたるところに鍵十字の紋章が飾られた。通りではユダヤ人の男女が暴行を受けた。
 
ユダヤ人の家や商店が襲撃され、略奪された。どのデパートもユダヤ人の従業員をすべて解雇したうえで、「アーリア人化しました」と新聞広告を出した。そして、ユダヤ人に対する暴行と侮辱が日常的にくりかえされるようになる。
 
アイヒマンがウィーンに設けたユダヤ人移民中央事務局はユダヤ人を国外へ追放する部局であり、生きて国を出られる代償は全財産の没収だった。しかも、法外な為替レートで外貨を買うように強制し、残された現金も奪った。つまり、ユダヤ人の追放から経済的利益を得る仕組みだった。これが虐殺収容所へとつづく。強制収容所は奴隷労働を求める企業がなければ成り立たない。
 
この国では、少数派や異国人や障碍者に対する集団的な襲撃や略奪はまだ起きていない。だが、鶴橋や新大久保で在日コリアンに対するヘイトデモがあり、女子中学生が「大虐殺しますよ」と脅迫したことならある。障碍者が無差別に大量虐殺されたこともある。
 
ファシズムはさほど遠くない。いまがファシズムの前夜であるなら、まだ間に合う。ファシズムの朝がきて、先行服従が起きると、もう引き返せない。そう歴史がおしえてくれる。
 
事前服従はしてはならない。ティモシー・スナイダー教授は第一のレッスンがもっとも大切だという。これが守られなければ、他の19のレッスンは意味をなさないからだ。
 
事前服従をしないために、わたしたちには日日できることがある。事前服従とは、新しい状況に、なにも熟慮しないまま、本能的に適応しようとすることだった。わたしたちはつねに新しい状況に出逢う。家庭で、地域社会で、職場で、学校で。熟慮して、行動しよう。新しい権威もあらわれる。盲従してはならない。熟慮して、判断しよう。権威に服従などしない。
 
自衛隊にも新しい状況ができているので、その状況に順応した幹部の三佐が国会議員を国会ちかくの路上で「国民の敵」とののしった。そのとき三佐はひとりだった。
 
つぎは30人の三佐が国会の前に立ち並ぶかもしれない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

4000枚文書黒塗り剥がすと、稲田元防衛相の夫や二階幹事長の名前 財務省痛恨のミス 2018.5.29 AERAdot.

2018-05-30 21:27:20 | 森友学園疑惑

森友4000枚文書黒塗り剥がすと、稲田元防衛相の夫や二階幹事長の名前 財務省痛恨のミス 

 AERAdot. https://dot.asahi.com/wa/2018052900034.html?page=1
 
今西憲之、西岡千史2018.5.29 13:13週刊朝日
 "黒塗り"文書全貌(写真/本誌・吉崎洋夫)

 

 日本の頭脳である財務省官僚が、またもや大失態をしでかした。


 財務省は23日、約4000ページにのぼる森友学園との交渉記録や改ざん前の決裁文書をホームページで公開した。ところが、約3時間後の同日夕にすべて削除。24日未明にあらためて公表した。その理由は、資料の一部について「マスキングした情報が一定の操作により閲覧し得る状態となっておりました」からだという。

【公開】森友“黒塗り“文書、黒塗りを外した画像はこちら

 もちろん、情報公開された文書をマスキングすることは、プライバシー保護などの理由があれば一定の条件のもとで認められている。だが、財務省のやり方はまずかった。

「財務省の官僚は、黒塗りのマスキングするときにパソコンで作業したのでしょう。ただ、元のデータを消さずにそのまま塗りつぶしたので、隠すべき部分がデータとして文書に残ったままになっていた。こういったミスを避けるため、紙に印刷をしてからスキャンするなどの対策をするものなのですが……」(野党関係者)

 本誌は財務省が最初に公表した文書を入手。黒塗りを取り除く作業は、パソコン上で驚くほど簡単にできた。そこで中身を精査すると、またもや財務省による安倍政権への“忖度”と思われる部分があったのだ。

 森友学園は15年5月に将来の土地買取りを前提とした賃貸契約を締結。ただ、その後に籠池泰典・前理事長や妻の諄子氏は、学園が建て替えていた小学校建設のための土地改良費の早期支払いを近畿財務局に要求していた。安倍昭恵首相夫人にも相談し、昭恵夫人付き職員(当時)の谷査恵子氏が財務省に籠池夫妻の主張を伝えるなど、政治的な圧力を強めていた。

 年があけても学園と財務省の協議は平行線だった。そこで、諄子氏は16年1月8日に近畿財務局に電話をかけ、「知り合いの弁護士」と話し合いをすることを提案。その弁護士とは、稲田朋美元防衛相の夫である稲田龍示弁護士だったのだ。財務省が公表した資料では、稲田氏の名前はすべて黒塗りにされていた(写真参照)。

 これだけではない。会話記録とは別に、財務局の担当者は〈参考〉と題したメモを記していた。そのほとんどがマスキングされていたが、黒塗りをはがすとこんなことが書かれていた。

<稲田龍示弁護士は自民党の稲田朋美政調会長のご主人。稲田朋美政調会長は、第2次安倍内閣発足時に行政改革担当相となり、一昨年9月には党三役に抜擢。二階俊博政務会長と親密な関係>

 そのほか、同年1月27日に、近畿財務局や大阪航空局の担当者6人が、稲田氏の事務所を訪問した記録も残されている。籠池夫妻も同席するなか、稲田弁護士は冒頭にこんな話をしていた。

<過去から籠池理事長とはお付き合いがあり、尊敬している。(中略)今回の件をお聞きして、複雑な話になっているとは感じたが、理事長が教育者として努力していることも承知しており、これまでの国の対応に不信感を持っていることについては、法律的な観点ではなく心情的に理解できるもの>

<本件について、今後、顧問弁護士を引き受ける可能性もあるが、本日時点では事件受任している立場にはない。本日は同席させていただいて、理事長からのお話を一緒に伺うという立場であることを申し上げる>

 そしてその後には、同席した近畿財務局の担当者が書いたと思われるメモがあった。

<※稲田弁護士は、定期借地契約書の写しを手元に持っている様子だった>(財務省公表資料では、稲田氏の名前部分は黒塗り。以下、同じ)

 同年2月5日の記録では、籠池夫妻の主張と稲田弁護士の意見が合わず、諄子氏は<稲田先生とはもう縁を切った>と述べたことも、メモに残されている。

 28日の参院予算委員会の集中審議では、共産党の小池晃参院議員が、稲田弁護士の名前を隠したことについて「なんで黒塗りにしなければいけないのか」と追及。財務省の太田理財局長は「情報公開法にしたがってマスキングして提出させていただいた。何が書いてあるのかについてはお答えをしかねる」と苦しい弁明を余儀なくされた。

 安倍首相は稲田弁護士の名前が黒塗りされていたことについて、「稲田議員のご主人が弁護士として関わっていたということはすでに明らかになってることで、稲田さんが二階さんと親しいということは隠すことでもない。私としてはむしろ全部出していただいたほうがよかったと思う」と述べた。

 財務省の初歩的ミスで明らかになった稲田氏の名前。これも財務省官僚による新たな“忖度”なのか。4000ページもの文書が公開されても、いまだ明らかになっていない情報があることだけは間違いない。(今西憲之/AERA dot.編集部・西岡千史)

 

 

 

 

 

 


≪日本社会の深い病!≫ データ改ざんに社会が驚かない 2018.5.29 金子勝の天下の逆襲(日刊ゲンダイ)

2018-05-30 14:19:04 | シェアー

 文書改ざん、
公文書は民主主義の土台になるものだ。その公文書を役人が勝手に書き換えたのに、責任を問う声が差ほど大きくなっていない。いつの間にか、国民も慣れてしまったのだろうか。恐ろしいことに...

金子勝の天下の逆襲(日刊ゲンダイ)