美しい姿勢で話し方レッスン   shimaoka minobu          

美しい姿勢は、一生の宝物! 「見た目を磨くレッスン」と「コミュニケーション力を磨くレッスン」のヒント集

女性の視点で近現代史を考える

2024年06月03日 07時47分38秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

緊急地震速報に驚くも神奈川は揺れず、島岡美延です。能登半島地震から5カ月が過ぎ、また石川で震度5強。

昨年は関東大震災から100年の節目、これは震災後の悲劇を含む対談。村山由佳・朴慶南著『私たちの近現代史 女性とマイノリティの100年』(集英社新書)を読みました。昨日は映画『関心領域』をご紹介しましたが、本に出てくるのも「自分には関係ない」という想像力の欠如への指摘。

『風よ あらしよ』でアナキストの伊藤野枝と大杉栄が大震災後に殺害されたことを書いた村山氏。祖父が大震災後に殺されかけたという作家の朴氏は、様々な差別を経験。

「女性やマイノリティを抑圧する社会は、いつ軍事主導、戦争国家に行きついてもおかしくない」「誰かを差別する心理は、論破、マウンティングしたがる心理に通じる」「アジアを見下ろす優越感はアメリカへの劣等感と裏表」etc. またドイツが戦後、負の歴史に向き合っているのに比べ日本は――、というのも出てきます。

 

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一人一人の「関心」を考える

2024年06月02日 07時26分44秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

ひんやりとした雨の朝、島岡美延です。このあと雷雨に注意が必要な日曜日。

自分の特権的地位は何が何でも変えたくない――、政治資金規正法改正案をめぐるドタバタ劇を見ていると、何をしたくて国会議員になったのかと思います。

せっかく手に入れた夢の暮らしを手放したくなかったのは、収容所の隣の家族――。公開中の映画『関心領域 THE ZONE OF INTEREST』を観てきました。アウシュビッツ収容所の所長ルドルフ・ヘスとその妻らが暮らす、大きな家、広い庭で繰り広げられる日常。パーティ、プール、食卓での優雅な幸せ。ある日、ルドルフから転勤だと聞かされた妻は、自分と子どもたちはここを離れない、あなた一人で行って、と。

その暮らしの塀を隔てた収容所からは黒い煙が上がり、時おり、叫び声が響き渡る――。ジョナサン・グレイザー監督が意識したのは、あの時代と現代とは地続き、ということ。音と言葉だけで想像させるおぞましい出来事。今も「知らないふり」していること、世界に。

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雨の季節、傘に気遣いを

2024年06月01日 07時21分44秒 | 姿勢&見た目

この改正案でいいという同じ穴のムジナたち、島岡美延です。ムジナのほうが、一緒にするなって言うかも。米元大統領は、ギルティ、ギルティと全34件について陪審員に有罪と判断されました。日本もアメリカも、国民がどんな投票行動をするか、とても重要な次の選挙。

さて、6月スタート。関東の梅雨入りはまだ先ですが、傘マークが並ぶ天気予報。今月の姿勢テーマは『傘の持ち方、歩き方に気遣いを』です。雨の中、出かける場合、少しでも心地よく、と考えたいもの。

いつも以上に「おたがいさま」の心の余裕は欲しいですね。狭い道ですれ違う時、譲ってもらったら会釈する、傘がぶつからないように気を遣うなど、知らない人同士でも「今の人、感じいいな」と思ったり、逆にイラっとしたり。

傘さし歩きスマホでイヤホン、という周りの気配を一切遮断という人、やっぱり危ないです。傘の持ち方にもご注意を。特に階段、傘の真ん中あたりを持って、後ろの人に傘の先が向くようになっているとちょっと怖いです。

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井浦新、アメリカ映画初主演

2024年05月31日 07時48分19秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

政治も円相場も天候も荒れ気味の5月も終わり、島岡美延です。『虎に翼』では寅子が日本国憲法を家族に説き、新しい時代へ。77年たつのに、とも思うけど、6月は国会終盤、都知事選告示、今こそ「誰もが平等」の意味を考えたいです。

これは日本のやり方を持ち込もうとしたけど、というビジネスマンの物語。映画『東京カウボーイ(6月7日公開)』をご紹介します。井浦新がアメリカ映画初主演。監督は山田洋次監督の海外現場に参加した経験もあるマーク・マリオット。アメリカを拠点に活動する藤谷文子が脚本参加と妻役。

アメリカ・モンタナ州にある経営不振の牧場を立て直して収益化するため、東京からきた商社マンのヒデキ。いつものスーツ姿で壮大な計画をプレゼンするも、東京の常識は通じない。トラブル続きの中、カウボーイ姿に着替え、自然や動物と共に生きる人々と交流するうち、自身の効率一辺倒の働き方を見つめ直していく――。

國村隼が和牛の専門家としてコミカルに。モンタナの大地、圧倒的。

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河合優実、どん底の女性を演じる

2024年05月30日 07時48分20秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

蒸し暑い朝、島岡美延です。遠くの台風を忘れずに。

日々、いろいろあって、すぐに忘れる私たち。2020年、学校が止まり、映画館も図書館も止まった日々の中、こんな少女がいた――。映画『あんのこと(6月7日公開)』をご紹介します。先日のカンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞受賞の『ナミビアの砂漠』でも主演している河合優実、ドラマ『不適切にもほどがある!』の純子役、本作では難しい主人公を見事に体現。

香川杏、21歳。シャブ中でウリの常習犯。母親(河井青葉)と祖母と三人暮らし。子どもの頃から酔った母親に殴られ、4年生から不登校。12歳で母親が紹介した相手に身体を売った。絶望すら知らず、繰り返される毎日。そんな彼女の世界が刑事(佐藤二朗)との出会いで少しずつ変わり始める。だがその細い糸すら突然のコロナ禍に断ち切られ・・・。

実話をもとに『SRサイタマノラッパー』の入江悠監督が映画化。生きよう、と思った杏の声、あなたに届いて。

 

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カルロス・サウラ監督、最後の2作

2024年05月29日 07時47分09秒 | 姿勢&見た目

昨日の強風に傘を差せず、島岡美延です。今日は晴れるけど、明日から遠い台風の影響も。

「高齢者の定義は70歳から」と政府の諮問会議で出たようですが、この巨匠は昨年91歳で亡くなるまで精力的な仕事の数々。映画『情熱の王国』『壁は語る』の最後の2作が6月1日から公開されるのは『J:ビヨンド・フラメンコ』(16)も魅力的だったスペインのカルロス・サウラ監督。舞台やオペラの演出も最後まで手掛けていたよう。

『情熱の王国』は現実とフィクションが交差するミュージカル。メキシコ音楽とダンスのエネルギー、この独創性にあふれる脚本を生み出し、80代後半で撮ったとは。

『壁を語る』は、「人はなぜ壁に絵を描くのか」をテーマにサウラ監督自らが旅するドキュメンタリー。スペインのアルタミラなど洞窟壁画から、現代のグラフィティまで。思想家やアーティストと語り、人類の根源的な想い、芸術の起源を考える時の楽しそうなこと。全然違うタイプの充実の2作。

 

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70代、いよいよ夢を叶える時

2024年05月28日 07時56分30秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

蓮舫氏が都知事選出馬へ、島岡美延です。これで女性の戦いが軸になる? 『虎に翼』は今、終戦直後、寅子の弁護士復帰も大変そうだけど、女性首相の誕生は令和でありえるか?

これは、小池都知事と同じ年の女性の物語。映画『お終活 再春! 人生ラプソディ(31日公開)』をご紹介します。昨日のラジオに香月秀之監督が登場。3年前の『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』はコロナ禍で、映画館より市民館上映で記録的動員だったそう。第二弾の今回、夫婦はそれぞれ行動を起こす?

千賀子(高畑淳子)と真一(橋爪功)の一人娘・亜矢(剛力彩芽)は結婚目前、ただ真一に認知症の気配。千賀子は若い頃に習っていたシャンソンの恩師の娘(凰稀かなめ)との出会いをきっかけにレッスン再開。なんとステージで歌うことを提案されて・・・。

本作中の『愛の賛歌』訳詞は香月監督によるもので、本当にドラマチック。デイサービス利用者役の一人が大村崑、実に元気な92歳! 橋爪さんが彼の前では緊張気味だったとか。

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あれもこれも、加藤和彦

2024年05月27日 07時55分02秒 | 姿勢&見た目

大の里、幕内初優勝、島岡美延です。昨年五月場所がデビューって、史上最速優勝に出身地石川県の皆さんの喜びようはいうまでもなく。

この人のデビューも世の中を驚かせました。映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代(31日公開)』をご紹介します。ザ・フォーク・クルセダーズの『帰って来たヨッパライ』でプロデビュー。その後、ソロ、作曲家、プロデューサーとして活躍した加藤和彦氏。1960年代から90年代、日本の音楽史を変えた音楽家、2009年、62歳の訃報も大きな衝撃。

日本のロックバンドとして世界進出を果たしたサディスティック・ミカ・バンドの海外公演やレコーディング風景などの貴重映像も。かつての仲間たちが語る、特別すぎる存在の実像。あの人のあの名曲も、と驚く編曲の才能。次々と音楽スタイルを変えていく自由さ。

不朽の名作『あの素晴らしい愛をもう一度』を今のミュージシャンたちがレコーディング。同時代に生きていなくても、多くの人が口ずさんだこと、あるのでは。

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哲学なき軍事国家、それは

2024年05月26日 07時27分46秒 | 日記、その他

小池都知事、3選出馬へ、島岡美延です。パリ五輪開幕まで2か月、当選直後に2016年リオ五輪の閉会式に登場、2021年は無観客東京五輪、色々ありました。

国のリーダーに、どこまで〈哲学〉があったか――、保阪正康著『近代日本の地下水脈Ⅰ 哲学なき軍事国家の悲劇』(文春新書)を読みました。上皇ご夫妻とも6回ほど話す機会があった著者、「なぜ日本は戦争への道を歩んでしまったか」を話したよう。

明治維新は暴力による革命、得られた権力は軍事で維持。日清戦争の国家予算4倍もの賠償金を元に富国強兵。「戦争=国家的利益を上げる事業」となったこの国は「国家繁栄のための犠牲やむなし」とする軍人が哲学なき意思決定。これが「勝つまで戦う」であり、東条英機は「負けたと思った時が負け」と演説し、310万人以上の国民が犠牲に――。

金儲けのため命が犠牲って、他の国では聞かない〈過労死〉として今も。トップが間違った時に、軌道修正ができるか、これが今の日本人に問われている、と。

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青年ロミオと少女ジュリエット

2024年05月25日 07時27分30秒 | バレエ

昨夜は、プロコフィエフの旋律にうっとり、島岡美延です。

東京文化会館で東京バレエ団創立60周年記念シリーズ第6弾、『ロミオとジュリエット』の初日を観てきました。今公演は3組のカップルが2回ずつ登場(6月9日まで)。マクミラン版を多く観てきたけど、クランコ版はより演劇的でエネルギッシュ。

何より、ベテランの柄本弾が青年ロミオを初々しく演じ、沖香菜子はまさに14歳のジュリエット。有名なバルコニーの場面、ジュリエットは階段を下りてくるのではなく、ロミオに抱き下ろされる感じで、これが彼が去る時に劇的な効果。求めあう二人のほとばしる感情そのままの振付!

テクニックを見せつけるロミオの友人マキューシオは宮川新大(先月は『白鳥の湖』で王子)。広場でのカーニバル、戦いの場面も見どころ。ジュリエットとロミオの別れがたい朝、マクミラン版とはかなり違う描き方。

演技力も強く求められる物語性の高いバレエ、ダンサーってすごい。

 

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