マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下笠間の売りものカケダイ

2017年01月03日 09時36分51秒 | 民俗あれこれ(売る編)
I家を出てからも高台と登っていった。

時間帯は夕闇。

石垣に囲まれた情景を撮りたくてここに来た。

“住”をテーマに撮っておきたい石垣構えの民家である。

そこから街道に出る。

ふと気になった民家がある。

立ち寄った民家は村の売店だ。

随分昔のことだ。

何年だったか記憶にないが行事のことを尋ねたことがあるお店である。

ガラス戸を開けて入店した。

目の高さより上に・・。

商売繁盛のシンボルでもある招き猫がある棚に、である。



そこに吊るしてあった魚は鯛だ。

それも生きた鯛でもなく生鯛でもない。

干した鯛は腹合わせに2尾。

太い荒縄でエラ通し。

輪っかにした部分で引っかけて吊るしている形はまぎれもないカケダイである。

カケダイは先ほど表敬訪問したI家にもあった。

それとほぼ同じではないかと思ったできぶり。

それをカケダイと云っていたのがI家家の奥さん。

拝見したのは平成22年1月4日である。

見て撮ってくれてかまわんよと云われて撮らせてもらった。

やや下からのアンダー撮影なので比較し辛いがカケダイの様相がよくわかる。

このカケダイがこのお店で売っている。

この日は6月。

残り物であるのか聞きそびれたが、店舗にある招き猫を置いてあった棚に吊るしていた。

店主がいうにはカケダイは売りもの。

11月も過ぎた12月。

寒さが厳しくなったころに店で作っているという。

何枚作っているのか、これも聞かなかったが需要があるから供給する。

鯛の内臓を取り出して庭先で干す。

いわゆる寒干しである。

カラカラに乾けばできあがり。

その情景は是非とも撮らせていただきたい。

店主にそう告げて店を出た。

(H28. 6.19 EOS40D撮影)