ハプスブルク帝国出身の神秘思想家・教育学者のルドルフ・シュタイナーの絵画、建築、家具デザイン、宝石デザインなど、美術的方面に絞った展示が、ワタリウム(東京・外苑前)で開催されている。ゲーテ、ニーチェ、カンディンスキー、ヨーゼフ・ボイス、ミヒャエル・エンデ、ル・コルビュジェといった固有名詞が脇をすり抜けながら、シュタイナーの活動を彩る。
入場してしばらく続く〈黒板絵〉が展示の中心をなす。〈黒板絵〉とは、シュタイナーが思想講習会の壇上で板書をすることに対し、熱心な受講者グループが壇上の黒板に黒紙を毎回にわたり貼り付けて、シュタイナーの板書を保存しようと努めたことによって、今に見られるのである。黒地の模造紙に、黄色・赤・白の3色のチョークで厳密に素描されたさまざまな概念図。これにシュタイナーのアフォリズム(箴言)がポップに示され、シュタイナーの表現が内外の両面から理解できるようになっていて、見ていて楽しくなってくる。松岡正剛はシュタイナーの〈黒板絵〉連作を見て、「パウル・クレーに匹敵する」と評したが、じっさい、これらの〈作品〉は思想的裏付けはもちろん前提としてあるものの、単にチョークの走りとして、じつに闊達さが横溢している。
ワタリウム美術館(東京・外苑前)にて8月23日(土)まで会期延長とのこと
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html
入場してしばらく続く〈黒板絵〉が展示の中心をなす。〈黒板絵〉とは、シュタイナーが思想講習会の壇上で板書をすることに対し、熱心な受講者グループが壇上の黒板に黒紙を毎回にわたり貼り付けて、シュタイナーの板書を保存しようと努めたことによって、今に見られるのである。黒地の模造紙に、黄色・赤・白の3色のチョークで厳密に素描されたさまざまな概念図。これにシュタイナーのアフォリズム(箴言)がポップに示され、シュタイナーの表現が内外の両面から理解できるようになっていて、見ていて楽しくなってくる。松岡正剛はシュタイナーの〈黒板絵〉連作を見て、「パウル・クレーに匹敵する」と評したが、じっさい、これらの〈作品〉は思想的裏付けはもちろん前提としてあるものの、単にチョークの走りとして、じつに闊達さが横溢している。
ワタリウム美術館(東京・外苑前)にて8月23日(土)まで会期延長とのこと
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html