★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

嬭と悟飯

2018-02-27 15:07:51 | 文学


森鷗外の傑作戯曲「女がた」は、最後、女形を十七歳の乙女だと思って関係に及ぼうとした金持ちが、「嬭がない」と連呼して終わるのであるが、――この金持ち、嬭がなくても女である場合があることを知らないのであろうか、と昔読んだ時思ったが、今読み直してみたら、最後の最後に至るまで、このおやじは、その彼を、嬭がない毛むくじゃらの女だと思っていたらしい。

そういえば、ドラゴンボールには悟空の嫁として、チチというのがでてくるが、これは確か牛魔王の娘であった。痩せているので、たぶん、鷗外の戯曲にでてくる嬭がない毛むくじゃらのチチであった可能性が高い。とすると、悟空の息子の悟飯というのはいかにして生まれたのか。悟空は、元ネタでは、小さい悟空をいっぱい口から出せる。たぶん、悟飯はそうやって生まれたのであろう。声もそっくりだし。

唐人塚を訪ねる(香川の寺社――番外編1)

2018-02-24 12:43:29 | 神社仏閣
所謂「唐人塚」というのが残っていると聞き訪ねてみた。



廃屋に近くなっているが、何かお堂のようなものもあったみたいである。



高松市教育委員会による案内板が錆び付いていたがちゃんと立っていた。それによると、秀吉の命令で当時の讃岐藩主である生駒親正、息子の一正が朝鮮出兵に行ったときに捕虜を連れてきたのだが、その一部(八人)がこのあたりに配流されたのだそうだ。

「ところが、八人は将来を案じたか、恥を忍びきれなかったか、自殺をとげた。土地の人々は彼らをあわれみ、唐戸家墓地の一隅に墓を建てて葬ったと伝えられる。以来四百年唐戸家の人々によって守られてきた。/なお、朝鮮人捕虜の墓は、このあたりに点在する塚がそうであるとの言い伝えもある。」

 

眼鏡先輩とメドジェーエワ

2018-02-24 07:37:05 | ニュース
韓国のカーリングのリーダーみたいな役に「眼鏡先輩」というのがいるらしくて、日本に勝ったときに眼鏡を外してた。

http://www.huffingtonpost.jp/2018/02/23/megane-hazusu_a_23369404/


……「韓国公共テレビ局「KBS」では、実況で解説者が「私たちのメガネ先輩がメガネを外しました!」と絶叫した。」

なんか感動した!わたくしも今外してみたぞ!



私たちのメドジェーエワさんは、ザギトワ(←誰だろう)さんにちょっとの差で銀メダル。

メドジェーエワ金メダルおめでとうメドジェーエワ金メダルおめでとうメドジェーエワ金メダルおめでとうメドジェーエワ金メダルおめでとうメドジェーエワ金メダルおめでとう



白峰神社を訪ねる(香川の神社165)

2018-02-23 07:25:08 | 神社仏閣


岩田神社の西隣にあります。白峰神社は普通に考えりゃ崇徳天皇のあれであるが未確認。白峰宮が近いからね……。ああ、崇徳天皇かわいそう。注連石(昭和二年?)の裏には、「白峰神社信徒」とあった。信徒の意識というのが白峰神社に対してあるのであろうか。



境内社の丸い神様たち……。



この近辺は、このスタイルの五大神ですね。わたくしはよく知らないが、石も同じ種類を使っているように見えますね。

顎無地蔵尊を訪ねる(香川の地蔵29)

2018-02-22 17:23:27 | 神社仏閣


岩田神社の近く。永代橋の近くに小堂があります。飯田町には「遍路道」があって、そのコースの一部をなしているみたいです。



顎無地蔵というのは、いわゆる歯痛にきくというやつであろうか。

 

天保期の仏塔。こういうものをみると、文字がパワーとして機能していたのがわかる気がする。

まだまだ寒いですね

2018-02-20 23:51:05 | 大学


・夜のニュースでスピードスケートの小平さんが、お世話になった人のために実力以上のメダルを狙いにいったらだめで、もっと自分に即した意識をもって究極の滑りみたいなものを目指したらそれがよかった、みたいなことを言ってて、すばらしかった。「金メダルとか、順位というものは自分でコントロールできないから意識してもしょうがない」、オランダに留学したのも「文化としてのスケート」を学びに行った側面があると。それに対して、NHKのインタビュアーが一生懸命に「お世話になった人への感謝」と「金メダルを執念で狙いに行った」みたいなことを言わそうとしていて哀れであった。だから、そういう意識がだめだと言っているじゃねえか、人の話を聞いてんのかっ。小平さんが言っているのは、アスリートが金メダルを目指して日本と家族のためにがんばるみたいな、エゴイスティックで頭の悪い物語の全否定であり、そういう物語がかえって我々のパフォーマンスを往々にして下げるということである。例えば、戦争などもおんなじである。第二次世界大戦の日本なんて、東亜や日本や家族のために勝とうとしたから負けたのである。――それにしても、我々がコミュニケーション能力とか言っているものが、あほな方の要求に答えてやることであるのがよくわかる。しかし、一流の人は、「あんた人の話聞いてた?」みたいな態度をとらないのがすばらしいですね。要するに、否定は肯定と同じことになる――いくらくだらないことでも他にかかずらうことは、自分ではなく他人に即することであり、いずれにせよ危険なわけである。

・大学は、素人が専門家面してものをいってはいけないというモラルを教えるところである。賢い学生から馬鹿にされているのに気づかない教員は論外である。しかし、これは所謂専門家も簡単に「専門家面」ができるということを意味しない。実務家教員というものがおそらく殆ど場合だめなのは、自分に対する専門知を持っていないからである。これがないと、レジメや資料がキチンと作れない。自然と、授業は思い出話に墜落する。

・首相って森羅万象について答える立場だったんだ……。はじめて知ったわ。権力をもった素人が適当にしゃべると大変なことになるのはこういうところからもわかるな。

・最近は、エリートがアイロニーを解さなくなって久しいな。原因ははっきりしてて、アイロニーを理解しないふりして相手を批判できるからである。アイロニーは一種の「ボケ」なので無防備なのだ。そこをつくと相手は自分の主張をアイロニーとして主張できない。かっこわるいからね……。エリートが生存競争だけを目的に生きるようになったことが原因だ。

・もしかしたら、アメリカは北朝鮮に好意を持っているのではなかろうか。特に何もされてないからな……。朝鮮戦争でひどいことをしてしまったしね……。アメリカには、「あーあの戦争を日本にやらせとけばよかたわー」と思っている人がいるとみた。そもそも北朝鮮は世界で厳密に言えば孤立なんかしてないだろう。他にもすげえ人権侵害やっている国はごろごろあるしね、特に珍しい国じゃないわな。あ、わかった。森羅万象に対応しなければならない人だけに対応してもらおう。そんないろいろできないから対話のための対話が一番いいじゃん。日本人の得意技じゃん。

・国内は意見を封じて仲良く、他国とは喧嘩してもいいようなきがするのは、間に海があるからよかったねとしか言いようがない。でも、今は本当に実質的に海なんかあるのかな……

・学校の教員は、半端なリアリズムを子どもに教えるなよな……。まあ、根本的に宗教施設だから仕方がないか……。施設から出たからといって、同等のひどい世界が広がっているけどね……。全教科できる(「できない」、でも可)人が教えているのが根本的に問題なのである。「わたくしは森羅万象について答えなければならない立場にありますけれども、詳細を把握しているわけではない」。学校の教員はかくして首相じみてくるのであった。大学教員もちょっと油断するとそういう魔圏に落ちる。大学の教員の資質の問題ではない。自分に即した追究を止めると必ずそうなるのである。

大謝恩会

2018-02-20 09:24:03 | 大学


研究室の謝恩会がありました。入ったこともないいいところで行われました。↑夜景を撮ろうとして失敗



80年代のスカしたトレンデードラマでは、こういうところで、調子こいてワインをとかを婚約者と飲んでいると、浮気がばれたりします。



花束ありがとう!