オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その74 はがゆい医療 19-11-10

2010-12-08 08:24:15 | 第71回ー80回
その74                   19 Nov 2010

はがゆい医療システム


先週、ここ1年ほどオークランドに滞在してる友人から電話がありました。
友人“あのう、耳鼻科に行きたいんですけど”

友人は、鼻の奥が痛くて、頭痛がするということでした。

そうだよね、日本だと耳鼻科とか眼科とか自分の判断で受診できますよね。
ところが、ここニュージーランドではそういう訳にいきません。

耳鼻咽喉科(Ear nose throat specialist)にかかろうと思ったら、まずGP
(General Practitioner)家庭医に行きます。
GPの判断で、Specialist(専門医)の受診が必要とされる場合は、GPが紹介
状を書きます。
患者はGPが紹介した耳鼻咽喉科医などのスペシャリストに予約を入れます。
人気のスペシャリストだと、2ヵ月後くらいにしか予約が取れなかったりします。
そして又スペシャリストの受診料が高いのです。初回は$200~$300
(1万3千円以上)します。
これはプライベートのシステムを利用した場合で、パブリックだと待ち時間がさ
らに長いです。
パブリックホスピタルだとほとんど無料か安く見てもらえるのですが、
待ってる間でどんどん症状が悪化するし、それまでに死んじゃうことだってありえます。


去年、私は喉の調子が悪くて、2ヶ月おきくらいに喉が腫れてました。
そのたびにGPに行き、抗生物質を処方され直すということを繰り返してました。
咳もでず、頭痛もしない喉だけが腫れるのです。
それは歌いすぎた時とか、仕事で4時間しゃべり続けた後とかになってました。
それがパターン化してるので、なんかおかしいと思いGPに相談しました。
それではということで、Ear nose throat specialistを紹介され一ヵ月後に受
診しました。
結果は、慢性の喉頭炎でした。
さらに超音波とバイオプシーをしたところ、甲状腺にも異常がみつかりました。
幸い甲状腺のポリープは今のところ悪性ではないということでした。
最初に喉が腫れた時から、正確な診断がされるまで1年近くかかってます。
日本で耳鼻咽喉科にかかっていいたら1,2回の受診でわかったろうと思います。


一般に日本人は病気好きというか、会社の検診とかで病気がわかって予防の治療
をするし、病気の知識が高いと思います。
病気になった時も、受診の満足感を満たすようにいろいろ薬くれます。
たとえば風邪なら、風邪薬、風邪薬は胃を痛めるから胃薬、ビタミン剤とかです。
ニュージーランドなら、40度くらい熱があったとしてもパナドール(解熱剤)
だけです。パナドールなんてスーパーでも売ってます。
ここでは、GPは診察するだけ、薬は処方箋を持って薬局で買います。
日本のようにお薬をたくさんだせば医者が儲かる訳ではないので、お薬は必要最
低限しかでません。
とういか、自然の治癒力を信じて、なるべく薬を飲まないように言われます。

ニュージーランド人は極力医者に行かない、ひどい症状がでてないから自分は大
丈夫と思っている人が多いと思います。
ニュージーランドでもその気になれば、ただの検診もあります。
もちろん、希望して自分でお金を払ってプライベートのお医者様へ行けば、
ある程度はこちらの希望する検査も受けられます。
検査とかすれば千ドル単位のお金がかかるし、あえてそういう事をする人は
わずかです。
そういう事情で、結構手遅れでがんとか見つかることとか多いのです。


話は戻りますが、友人は、ローカルのGPに行きました。
私が思ったとおりパナドール(バファリンみたいなの)、アモクシン(抗生物質)
を処方されたものの、まだ直らないそうです。
そこできのう言葉の通じる、オークランド唯一の日本人GPに連絡したところ、
すでに夏休み休暇に入っているそうで、がっかりしてました。

ここニュージーランドでは医師でも人並みに1,2ヶ月の夏休みを取ります。
だから11月中にアポイントメントが取れなかったら、次は2月という事も珍し
くないのです。
まったく友人はタイミングの悪いときに、具合が悪くなってしまったのです。

私のアドバイス、あなたも早めに夏休みを取って、日本で耳鼻咽喉科に行けば、
ということです。

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その73 消費税15%に値上がり 22-10-10

2010-12-08 08:20:03 | 第71回ー80回
その73                           22 Oct 2011

消費税15%に値上がり

10月1日から、ニュージーランドでは消費税が12,5%から15%に値上がりしました。
2,5%の値上がりだし、たいしたことないんじゃないのと思いつつ、それなりに準備しまし
た。

9月28日に夫を引き連れて、大量買出し。
$540もかかりました。
水、キャットフード、缶詰、コーヒーとか日持ちのするものを一か月分購入。
このチーズおいしそう、ついでにワインも数本とか、普段買って貰えないものを、
夫は便乗してカートにいれてました。
きっと、一人でいつもどおりのお買い物したほうが、安くついたかもしれないと、
後悔しました。

9月27日に新車購入。
新車といえど、ニュージーランドニュー、すなわち日本からの輸入中古車ですが。
大きなお買い物は、今月中にしたほうがお得ですよと、テレビでさかんに宣伝してました。
テレビとか冷蔵庫とか車とか。
おなじみのカーディーラーから電話もらったのが私の誕生日だったこともあり、
即決めてしまいました。


10月以降だと車の保険も値上がりするだろうと思って、車が納品される前に車の保険を
かけました。
保険会社に電話かけたら、10月から値上げされるので、其の分はすでに見込んであります
とのこと。
あせって早々と保険かけるんじゃなかった、3日分損しました。


とはいえ、すべてのものが確実に値上がりしてます。
一番痛いのはガソリン。リッター180セントだったのが、今日は185セントに
上がってます。
こんなものまでと思ったのは宝くじ。当たり前ですが。
健康保険代、車、家の保険すべて、電話代、インターネットブロードバンド代、水代、
銀行口座から毎月引き落とされるものもすべて2.5%分かそれ以上上がってます。
市民税、地方税が変わる来年の6月以降が思いやられます。
食べて生活する以前に、お金が目減りしていきます。

今日スーパーにお買い物に行きました。
ちなみにニュージーランドでは、内税でスーパーのレシートにはいくらGST払ったか
記載されてません。

いつも買う飲料水、95Cと先月と同じ。
2個で$5ドルセールをやっていて、なんとなく以前より安く感じてしまいます。
でも牛乳、米、パンなど、多少高くても買わざるを得ない基本食品はきっちり値上がってます。
お気に入りのコーヒー豆が$7.60から$8.30に上がっていて手がでませんでした。
これって2.5%以上の値上げと思われるものも多くありました。
ニュージーランドに移住とか夢をいだいていらっしゃる方に申しますが、ここは物価が高い
ところですよ。
お買い物は日本のほうが安いし、オプションもたくさんあると思います。


私は、自営業をしているので、半年ごとにGST(good and service tax,消費税)の申告を
してます。先週、今年4月から9月までの分の申告をしました。
申告用紙には、売値を9で割ったのがGST12.5%として記入する欄があります。
15%になったらどういう計算すればいいのだろうと、今から悩んでます。
まあ本当にしなければならないのは半年後ですが。

イギリスでは今年1月から消費税が20%となったそうです。
今調べたところ、お隣のオーストラリアは10%。
ニュージーランドの15%はオセアニアで一番高いです。
カナダ7%はちょっと休め、デンマーク25%でとても高いです。
日本は、5%でしたよね。
ニュージーランド人は、冬の間は景気が下がり気味のこともあり財布の紐がかたいです。
でも10、11月になって暖ったかな陽気になってくると、ホリデー用の車やら、
クリスマスを新居でいうことで、家もよく売れるそうです。
たぶんGSTが上がったこともこの夏までに忘れてしまうんではないか、と思ってます。
商売してると、仕入れにGSTがかかるし、請求書にもGSTを加算してだします。
でも一般の人は、あんまり意識してません。


今のところ12,5%の時に仕入れられた商品が流通しているのが多く、まだそれほど値上が
りしていないと思います。
これが生産、流通に増税が完全に反映される半年後ぐらいには、人々はレシート見てぴっくり
することになるのでしょうね。
 
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