オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その81 フローズンショルダー、そしてベジタリアン 01-07-11

2011-08-09 16:41:29 | 第81-90回
その81                     01-07-11


フローズンショルダー、そしてベジタリアン



それは1月の始め、サマーホリデーの間のことでした。
たっぷり時間がとれるこの時期を利用して、庭の草ヌキに精出してました。

私は左ききなので左を主に使って、草を抜いてました。
でも、左ばかり酷使するのは良くないよね、と右手も変わりばんこに使うことに
しました。
ちょっとやっかいな雑草を右手に抜いたあと、肩がぐねったというか、ねじった
ような感じがしました。


あくる日、右手の親指の付け根から肩まで電気が走るような痛み、右手はフライ
パンも持ち上がらなくなってしまいました。
あとで考えると、これが五十肩の始まりだったのです。
10年ほど前からのジム通いで体調はよかったし、バーベルも10kgくらいは
上げられるようになってました。
体力には自信があったので、ちょっとした捻挫でそのうち治るだろうと高をくく
っていました。

ところが、右手手首は1ヶ月くらいで回復したものの、肩の痛みはいっこうに引
きません。
特に夜ベッドにはいってから、ずきずき痛んで眠れなくなってしまいました。
それでも、ジムでのウェイトも左は2kg、右は1kg落として運動は続けてま
した。
でも、右肩は、あるところまでいくと痛くて上がりません。
動きもギクシャクしてしまいます。


ある日、レントゲン技師をしている娘にそのことをこぼすと、
“お母さん、It’s a frozen shoulder. Common for your age.
You need to see your GP( General Practitioner、家庭医)“
と言われてしまいました。
それでやっと自分が五十肩であると自覚しました。
それまでそういう事は聞いたことはあるけれど、私には無縁だわ、くらいに思っ
てました。
自分の年を考えれば、五十肩になったとしても当たり前ですが。


2月中旬、やっとGPに予約を入れ、診てもらいました。
GPは腕を肩からどれくらい上がるかなどを簡単に見て、Ultrasound(超音波検
査)を受けてくるようにと言いました。
すぐにACCの申請をしてくれたので、その日の診察料も安くつきました。

GPは、検査を含めてPrivateとPublicどちらにするかと私に聞きました。
Publicは、ほとんどタダか安いけれど、検査待ち、診察待ちに時間がか
かります。
Privateは、高いけれど待ち時間も少なく、ていねいに見て貰えます。
私は保険があるので、Privateを選択しました。


ACCは、The Accident Compensation Corporationの略で日本で言うと労災保
険のようなものでしょうか。
労災とちがって、ニュージーランド国内で起こった怪我等には外国人など旅行者
にも適応されます。
職場での怪我だけでなく、家庭、スポーツ中の事故、怪我もカバーされます。

一般の人は、給与の中から所得税と一緒にACC税が引かれてます。
私のような自営業者も、年に一度請求がきて支払ってます。
ACCは怪我の治療、その後のリハビリ、もし怪我が原因で働けない場合は、ある
程度の収入の保証もしてくれます。

私の今回の場合、

GPの診察料は通常NZ$52が、$35
Ascot Hospital Ultrasound $268.35 のところを、$80
ステロイド注射がACC料金で、$35

ACCがカバーしてくれない分は、個人で加入している医療保険で返してもらいま
した。


Ultrasoundの検査の結果、特に目立って悪いところはなさそうでした。

1週間後に呼ばれて、GPで腕と肩にステロイドの筋肉注射をしました。
この注射はすぐに効果があり、その夜から肩は痛まなくなりました。

しかし、これには大きな落とし穴があったのです。
ステロイドは痛みに即効性があるけれど、注射を打った部分が固まったようにな
り、どんなに運動してもその部分は血がめぐらずひんやりとしているのです。

ジムのインストラクターにそのことを言うと、ステロイドは3ヶ月くらい効果が
あり、その間は、肩は固まっていて、根本的な解決にならないよ、を言われてし
まいました。

GPに言われるがまま、なんにも考えずに注射を受けてしまったのが大きな間違い
でした。


そこで、最近開業した友人に鍼治療してもらうことにしました。
ニュージーランドでは、鍼治療もACCでカバーされます。
これまで怪我とかしたことないし、体に鍼を刺すのが抵抗があり、敬遠してまし
たが、この際、効きそうなものはなんでもやってみることにしました。
鍼治療に通い始めてから、やっとこのごろやっと肩の動きがよくなってきたとい
うか、ステロイドが抜けてきた気がします。
忙しくて行けなかったり、日本へ行った期間もあり、今までに8回通いました。
あと4回無料で治療を受けられるので、その間に完治したいところです。


友人である鍼の先生曰く、五十肩にはこれまでの食生活、病歴などが関係してる
そうです。
五十肩は、体の老廃物、カルシウムが関節に固まってしまっていて、故障してし
まったという状態だそうです。

中国医学的にいうと、食生活から改めないと治らないと言われました。
友人先生の言う事を聞いて、3月からベジタリアン、ほとんどヴィーガン(乳製
品、砂糖、卵も摂らない)の食事を始めました。
日本に行ってる間とか、たまの外食はなんでも食べますけど、家では基本的にヴ
ィーガン食にしました。
あずき入りの玄米やブラウンブレッドが主食で、お豆腐、納豆、豆類、野菜、果
物を食べてます。
コーヒーは豆乳で飲むようにしました。
ベジタリアンでも、日本の精進料理風とか、インドの豆カレー、メキシコ風野菜
のシチューなといろいろなお料理ができます。
ニュージーランドはベジタリアンが多いせいか、レストランにはベジタリアンメ
ニューがあるし、スーパーでも乳製品のはいってないお菓子とかも売ってます。
ベジタリアン食を始めて、以外となんとかなるなと思いました。
栄養のバランスを考えて、最近は少しお魚は食べてます。


ヴィーガン食を始めてから2週間で体重が落ち始め、4ヶ月で体重は4kg減り、
体脂肪は25%から22%に減りました。
別にやせるためにやっている訳ではないけど、体重は減り続けてます。
体重が減った分、体が軽くてジムでのエクササイズが楽になり、持久力がついて
きました。
お肌もすっきりしてきました。

ベジタリアンの体質になると、不摂生がすぐ体にでるようになりました。
外食の翌日、ジムで走っている時、お腹が重くて、吐き気がしてきます。
たまにお肉を食べた翌日には肩がぱんぱんに張ったりと、逆戻りの日も何回かあ
りました。


まだ冷えると痛むのでエッセンシャルオイルのお風呂に入ったり、寝るときは、
ホットパットを右肩にあてて寝るようにしました。

肩に負担がかかることはしないこととして、庭仕事はガーデナーに頼みました。
すべてにおいてスローダウンです。


五十肩になってから半年がたちました。
変な話ですが、先週からやっとブラのフックを後ろでできるようになりました。
これは大きな進歩です。
五十肩はほうっておいても治ったのか、ダイエットや鍼のせいかわかりませんが、
とにかく肩が軽くなりうれしいです。


ジムでは30台の人たちにまじって運動していたし、自分が五十肩になるとは
予想もしませんでした。食べすぎてもその分運動すればいいと 別にダイエット
はしていませんでした。


やはり年並みの自覚が必要だったというが、五十肩は生活態度を改めるいい経験
となりました。
まず健康でないと、人生エンジョイできませんものね。

コメント
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