オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その204 ネルソン旅行 14−10−22

2022-11-18 03:06:30 | 第201−210回
14−10−22 204号

                ネルソン旅行


9月の末から10月の始めにかけて南島のネルソンに小旅行に行ってきました。
オークランドを出るのは、1年と十ヶ月振りでした。
もっと早くどっかに行きたかったのに、6月にコロナの規制が緩むと、世の中が
急回転で回りだしました。
当たり前だけど、予定したイベントがちゃんと実行される世の中になりました。
一連のイベントが一段落したので、息抜きにネルソンに行って来ました。
ここで出かけないと、クリスマスまで走り続ける事になりそうです。


8月17日に、ネルソンは集中豪雨で莫大な被害を受けました。
一年の降雨量の三分の一が1日で降ったそうで、地滑りで民家や道が土砂で
埋まり、野菜畑はここは海というくらいに冠水しました。
実は9月始め頃は、ホリデーをどっか違う所に変えようかと悩みました。
しかし、こういう時だからこそネルソンに行って、わずかでもお金を使うのは、
地域住民のためになるかと思い、出かける事にしました。

ネルソンの第一印象は、タクシー代が高いという事です。
空港にバスが乗り入れてなくて、Uberもなく、11キロ離れたホテルまで
片道$40近くしました。
オークランド空港へは、うちから路線バスだと$2、Uberは$20くらいです。
みんなどうやって移動してるのだろうと思いました。


ホテルは、ジャグジーのバスタブ付きで、お部屋はよかったです。
部屋が川に面してして、澄んだ水を眺めながらワインを嗜む、というサイトの写真
からのイメージで予約しました。
ところが、Sunny Nelsonとして有名なのに薄寒い、川は洪水の名残りで茶色の
濁流がゴーゴーと流れてます。
とてもデッキに出る気分にはなりませんでした。

それでも、知らない街をそぞろ歩く、久しぶりの興奮から、小雨の中
宮津日本庭園まで歩いて行きました。
姉妹都市である宮津市の協賛により作られた日本庭園です。
枝垂れ桜、藤が満開で、多少の違和感はあるものの、気分は日本のお花見
でした。
オークランドに帰ってきたら、こちらの桜はまだ三分咲きでした。
こっちの方が暖かいので桜は早く咲くのかと思ったら、開花は日照時間による
そうです。


2日目は、” Golden Bay in a Day “というツアーに参加しました。
ホテルに送迎してくれるので楽チンでした。
ニュージーランドでは、大体の国内旅行は現地でレンタカーを借り、自分達で
動き回ります。
今回は私一人の旅で、まだ8月の洪水被害から復興してない道、いまだに
通行止のところもあり、ナビ頼りに知らない道を運転するのに携帯の電波
が入らない地域も多く、不安材料が多いので、ツアーにしました。
結果は、正解でした。
くねくねの山道で路肩が陥没してるところを走るのは大変なストレスで、
緊張の連続でホリデー気分が吹っ飛んでいた事でしょう。

本来ならば、片道はGolden Bayまでフェリーで行き、バスの乗り換え、
所々を歩いてネルソンまで戻ってくるという予定でした。
その日はお天気が悪く生憎フェリーが欠航で、全行程ミニバスでした。
参加者は、私とコロマンデルから来た家族五人、合計六人でした。
偶然にも、そのグループは翌日の” Wine and Art”ツアーも予約していて、2日間
一緒で仲良くなりました。

Abel Tasman National Parkに行く途中の道は、崖崩れや路肩が緩くて、
1車線しか通れず、簡易の信号機がついてました。
中でも印象に残ったのは、Te Waikoropupu Springsです。
ここは、ニュージーランド最大の泉で、その水源は透明度が高く、エメラルド色
の水が透き通って藻や魚が泳ぐのが見えました。
ゴールドラッシュの頃に川周辺が掘り荒らされ自然が破壊されたのを、最近植林
して公園になっています。

2日目は、” Wine and Art ”ツアーでネルソン近郊を廻りました。
この辺りは、ドイツ、北欧からの移民の多いところです。
1900年頃に建てられたドイツ人の小さな農家が保存されていて、見に行き
ました。屋根は藁葺き、寝室はロフトのようになっていて、暖炉の熱が家中に
回るようになっていました。
今でもその3世、4世がこの辺りに住んでいて、農業、ワイナリーを営んで
いるそうです。

4つのワイナリーに行きました。
ワインテイステイングの良いところは、普段自分の好みではないワインの味
も試せるところです。
夫婦だけてやっているブティックワイナリーのワインは、この地域だけで売って
いてオークランドでは買えないものがほとんどです。
気に入ったワインを数本、自宅に宅配してもらいました。
これからのホリデーシーズン、クリスマス、正月に皆で楽しめそうです。
この地域のワインは、軽くてあまり主張しすぎず、食事を引き立てると
思いました。
個人的には、特に赤ワイン、pinot noirは、色が薄いのより、 Central Otago
などのテクスチャーのはっきりしたものが好きです。

ネルソンには、400近い芸術家が住み着いています。
その一つ、スウェーデンからの移民のHoglund Art Glassを訪れました。
ガラス工房がショールームに併設されていて、ガラス吹きの実演を見る事が
できます。
とても洗練され美しいガラス花器などとても気に入りました。
特に好きだった物は40万円もしていて、とても私の手の届く代物ではあり
ませんでした。
高価な物は買えないし、娘の誕生日が近かったので、ガラスのイヤリングを
そこで買いました。
玉虫のように、見る角度からピンクや紫に見える不思議な色合いをしてます。


ネルソンでは、食事も楽しみました。
あらかじめネルソン出身の友人のお勧めのレストランを聞いていたので、ハズレが
なく堪能しました。
地元の野菜や魚を使ったメニューで、アジアの食材も使われてていました。
どのレストランもレベルが高く、美味しく頂きました。
ただ、観光客の多い町のせいか、お値段は安くなかったです。


ネルソンでカヤックなど海やアウトドアを楽しむには、やっぱり夏に行きたいな、
と思いました。
またどっかホリデーに出かけたいけど、コロナ前と比べてホテル、全てが値上がり
していて高くなっているのが、頭の痛いところです。
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