風録blog

風のごとく過ぎ去る日々を録したい

書評「まず、ルールを破れ」

2007-08-16 10:08:03 | Weblog
最近読んだ本の概要を私なりの解釈で示します。

「まず、ルールを破れ」日本経済新聞社
著者:マーカス・バッキンガム、カート・コフマン

基本的にこの本は、会社におけるマネジャーはどうすべきかの
本である。
1.部下はそれぞれに性格、考え方、才能は異なるということを認識すべし。
2.ひとりの人間は、才能のある項目はそんなに多くはない、才能の
ない項目の方が多い、その才能のない項目と業務内容が合致するとその人の
弱点とみられる。
3.才能のない弱点項目を矯正しようとしても無理。むしろ、才能のある項目を
伸ばす方向に指導すべし。
4.そのためには、いちいち部下を管理するのではなく、
部下との間で目標をすり合せ、その上で「任せる」ことが重要。
5.部下には、自己発見をさせるように、自分の鏡を作ってあげるように
すべき。
6.成果が出なければ、その業務とその人の才能が合わないということで、
「配役ミス」の可能性もあるので、その業務から変更してあげる必要もある。
7.マネジャーはオープンに部下と話すべきであり、自分の本当の気持をかくす
必要はない。ただ、信頼関係を保つ話し方、スタイルは必要。

感想としては
・弱点と才能がないことを完全に結びつける点、性悪説的観点が時々現れる点
において、米国流だなと感ずる。
・ただ、人の使い方として、
①良いところを伸ばし自信をつけさせる、
②予め目標をセットし任せ、月一のコーチングをしてゆく、
③自己発見の鏡を用意させる
などは見習うべき点である。(最近、よく言われることではあるが)
・勇気を持ってはずすというのも確かに大切。
・ベストプラクチス伝承のために社内大学を作れと言うのも、私が最近思っていることと一致している。
・本の最後にも書いてあったが、経営、マネジャー、社員の関係は、会社というものが出来て150年経っても
解決されていない課題である、
というのはその通り。軍隊の整然性と会社内の混沌は歴史の差であろうか。
コメント
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