風録blog

風のごとく過ぎ去る日々を録したい

仮想世界 錬金術

2011-03-26 15:50:00 | Weblog
書名:仮想世界 錬金術
著者:山上 俊彦
発行所:株式会社 ACCESS
ソーシャルゲームが流行る文化的な背景について論じている
・ゲーム上にしか存在しない不安感、ストレスをいかに作り出すか
・中毒にならずになおかつ、継続して続けられるゲーム構成法
・それがビッグバーン的に金になる秘訣
・それを作り出せる日本のすごさ

これらを骨子として多種多様な情報を重ねている。頭のクロックが早くてついてゆくのが大変であるが面白い本である。
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ホーキング本

2011-03-26 15:00:59 | Weblog
書名:ホーキング、宇宙と人間を語る
著者:スティーブン・ホーキング
   レナード・ムロディナウ
発行所:エクスナリッジ
久しぶりにホーキング博士の本を読んだ。すばらしい。
■彼は神の存在を否定し、神の存在なくして今の宇宙、人間が存在することを証明しようとしている。
■ホーキングの以前の本では、宇宙の始まりは数学的には特異点であり、今の物理学では解けないといっていたが、今回は量子論と組み合わせることにとり、宇宙の始まりは、量子論的なゆらぎであることを解説している。
■また、時間とは何か、時間の始まりとは、を解説しており、それは地球が平面だとしたときの端は何かという議論と同じだと言っている。要は宇宙が一般相対性理論と量子論の両方に支配されるような小さな初期の宇宙では、空間が4次元で時間というものが存在しなかったということ、そういう環境の中では宇宙ができる前の時間を議論することが無意味(時間が存在しないのにその前という時間を議論することの無意味さ)であり、境界を持たない無境界条件となると説いている。
■我々の宇宙は11次元らしい。7次元が畳み込まれていて、我々が感知できるのは3次元+時間軸の4次元だということだ。人間の頭の中のモデルではモデル化できていない次元が存在するらしい。
■宇宙の中に「ある単純な繰り返しモデル」ができると(ex.コンウェイのライフゲーム)、生命が誕生する可能性が出来てくることも解説している。そして自分を複製できる条件の最小サイズは理論的には一兆個のセルが存在することであり、それは人間のひとつの細胞に含まれる分子の数と同程度であることを解説している。

宇宙は量子論的なゆらぎからたまたま生成され、それが臨界に達して極端な膨張を始めたこと、そしてそこにたまたま、ある規則性から生命が誕生したことを解説している。
キリスト教文化圏のなかにいて、これほどに神の存在を否定し、徹底的に理論的、かつ実験的に宇宙の存在、人間の存在を証明しようとしている姿はすごい。
また、我々が感知できることは単に頭の中でモデル化し、それに合致しているものだけを見ようとしていることにも驚かされるし、ひょっとしたら人間として反省しないといけないかもしれない。
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キュレーションの時代

2011-03-06 14:18:43 | Weblog
書名:キュレーションの時代
著者:佐々木俊尚
ちくま書房

この本は、IT系のサービス動向を知っている人にはあまり新鮮味がないかもしれない。今の時代、情報発信者も受け手もニッチであり、それをよく理解してビジネスを進めないといけないのは正にその通り。
・キュレーションを視座と捉え、コンテンツだけではなくそのコンテンツをどういう視座で見せるかが重要と言っている。
・情報発信者と受け手が両方ともニッチであり、それがコミュニティーとして成立している状態をビオトープという表現で、大切な環境生息地になぞらえている。言い当てている。
・ライフログなどで個人情報が犯されやすい状況の中、FourSquareなどで使われているチェックインという概念を広義の解釈に持ち込み、個人がチェックインという動作により自らの居場所や購入物などを公開することにより自責にしてしまうことができるのでチェックインは今後、いろんなことに概念として利用されるだろうと言っている。
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