著者:紺野 登
発行所:日本経済新聞出版社
1.私が感じたデザインというものは
・知をシンプルに見せる総合力
・知を「もの」に応用し付加創造する力
である。
2.20世紀は品質を大切にした品質企業の時代、21世紀は
価値創造を大切にする創造企業の時代とこの本は言っているが
我々は「創造品質の高い会社」、すなわち創造が社内から、社外の
パートナーから出てきて、フラット化された社内で、ああだこうだ、と
言い合えて、結果として我々のサービスが創造的であるような会社
を目指したい。
3.知識デザインには2つの軸が重要であると書かれている。ひとつが
体験的認知、もうひとつが内省的認知であり、体験的認知は実際の
マーケット、お客様を徹底リサーチするアプローチ、内省的認知は
お客様も欲するものを知らないという前提に立ち体系的につっこんで
考え抜くアプローチである。後者はスチーブジョブスのアプローチ
である。この両方が必要で、それらが高い位置で融合された時に
最高の「もの」になると説いている。
私は体験的認知は顧客主義の徹底であると思うし、内省的認知は
使われるシーン、風土や文化、を考え抜くことだと思う。
4.デザインとは目立つことではない、むしろ
QWAN(Quality Without A Name)が大切というのはそのとおり。
QWANの要素として、Alive、Whole、Comfortable、Free、
Exact、Egoless、Eternalの7つだとアレグザンダーという人が
言っているらしい。生き生きとして、統一がとれ、居心地がよく、
捕らわれず、正確であり、無我であり、永遠であること、になる。
5.「知識デザイン」の実践には「真摯さ」が必要と書かれている。
どの本を見ても21世紀は、プロフェッショナルな個と個が
フラットにネットワーキングすることにより、創造的な社会を
築いていくと書かれているが、私はプロフェッショナルであれば
あるほど「真摯」でなければならないと思っている。