風録blog

風のごとく過ぎ去る日々を録したい

1坪の奇跡

2010-12-31 17:03:21 | Weblog
書名:1坪の奇跡
著者:稲垣篤子
発行所:ダイヤモンド社
吉祥寺の1坪の和菓子屋さんの女性店主のエッセイ。
羊羹(580円)、もなか(1個54円)のみを売っている店であるが
羊羹を買うために行列ができ、購入のための番号札が配られている繁盛ぶり。
ひとことで言えば誠心誠意であり、毎日、毎日の味を心を込めて
創りだしている。
小豆も厳選し、そのノウハウを問屋さんに伝え、問屋さんの方で対応できるようにスキームを組み上げている。お米も品種の掛け合わせデータを取り寄せるまでになっている。勿論、羊羹を作る最後の工程は、ご自分でやられることも多く、極意の瞬間を説明されても我々にはわからないほど芸術的である。
もなかの皮を作ってくれる業者さんとは運命共同体と表現している。
78歳の方であるが、一貫した主張/考え方と日々の勉学態度には感服する。
お客様を大事にする心、物を創る職人気質の両方を併せ持っている。
人間として勉強になる。
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宇宙は何でできているのか

2010-12-30 12:07:15 | Weblog
題名:宇宙は何でできているのか
著者:村山 斉
発行所:幻冬舎
素粒子の研究成果が、宇宙の起源や宇宙の構成物の研究に役立つ、逆に宇宙の観察により、素粒子の研究が促進されると言うことが理解できた。極端に言えば、素粒子レベルの法則が宇宙の法則を支配していると言うことらしい。
私にとっては、素粒子の標準模型や、我々が習った電磁気学は今では光子のキャッチボールで説明されること、噂に聞いていた強い力、弱い力の存在などが
表層的に理解できたことは有意義であった。
ただ、たとえ話で表面的理解だけしているので、本当はもっとなぜなぜ問答をやりたいが、数式についてゆく自信はない。
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武道的思考

2010-12-25 13:51:04 | Weblog
友人に薦められて以下の本を読んだ。
書名:武道的思考
著者:内田 樹
発行所:筑摩書房
武道的というのはどんなことがあっても「生き延びる」ということらしい。
隙を作らないのは勿論であるが、文句を言わずいろんな環境に自分自身を合わせていくことができることも武道的な生き方であるそうだ。
一番気に入ったのは、「隙」の話。
武道では「足が揃った状態」を「隙」というらしい。足が揃っていると、「動線の選択肢が最小」になるからだそうだ。逆に「隙がない」というのは、「次にどういう動線を選択するか予想ができない」ということ。以上から組織の健全性は、異なる人間的要素が絡み合って混在している状態が健全であり、均一性の高い個体が集中している組織は隙があって、その均一的な部位から崩壊するとこの本には書いてある。確かにそういう感じはする。
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