風録blog

風のごとく過ぎ去る日々を録したい

デフレの正体

2012-01-08 16:21:23 | Weblog
書名:デフレの正体
著者:藻谷浩介
発行所:角川書店
2010年に書かれた本である。副題に、経済は「人口の波」で動く、とあるように生産年齢人口が大きく影響しているという本である。生産年齢人口というと供給側のようであるが、この本のポイントは、生産年齢人口が減るということは、消費そのものが減るということであるとの認識に基づいている。この本は論理的にすごく納得できる本である。
また、著者が再三言っていることであるが、比率を見るのではなく数値の絶対値を見よという点についても感心し、それを心掛けたいと思う。
デフレの対策についても、問題の本質から出発している点がすばらしい。
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ビッグデータ

2012-01-01 21:39:56 | Weblog
書名:ビッグデータビジネスの時代
著者:鈴木良介
発行所:翔泳社

ビッグデータについて解説している本であるが、基本的にシステムインテグレータサイドから書かれている。
もっとビッグデータのビジネスの可能性について論じても良かった思う。
この本で良いと思う点は、ビッグデータ活用に関して、次の軸のマトリックスを提起している点である。ひとつの軸は系全体にフィードバックするか、個別にフィードバックするか、もうひとつの軸は、ストック型かフロー型かである。
当然ながらビッグデータの特長が出るのは、「個別フィードバック」+「フロー型」の象限である。「系全体にフィードバック」+「ストック型」は今までの分析で実行された領域である。
また私は知らなかったがCEP(Complex Event Processing)という領域はデータドリブンであり、株価の変動など刻々と変化するデータに反応して一定の解を出す方法論らしい。こういうものも今後どんどんでてくるであろう。
筆者は、Daasなどを例にあげながらデータの開拓、所有、分析、データに関するアライアンスなどの重要性について言及している。
自分の保有している価値あるデータ(自社がその価値に気づいていない場合もある)と他社が保有しているデータを組み合わせて、意味のあるデータに仕上げる時代が来ると予言している。
そのためにはデータ相互補完の為のアライアンスもあると言っている。この点は納得できる。
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