狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

深夜の集会。

2016年04月11日 18時59分16秒 | 知人、友人に関する日記



 本日4月11日は、富士山が噴火(延暦噴火)した日で、モヒの戦いでモンゴル帝国がハンガリー王国に圧勝した日で、スペイン継承戦争・アン女王戦争の講和条約「ユトレヒト条約」が締結された日で、清で農民による弥勒信仰結社・白蓮教徒が叛乱を起こした日で、フォンテーヌブロー宮殿でフランスとヨーロッパ諸国がフランス皇帝ナポレオンを退位させエルバ島に流刑とするフォンテーヌブロー条約に合意した日で、イギリス委任統治領パレスチナを分割して委任統治領トランスヨルダンを設置した日で、トルーマン米大統領がマッカーサー元帥の極東全指揮権を解任した日で、国共内戦で南日島戦役があった日で、中華人民共和国政府がチャーターしたインド航空機「カシミールプリンセス号」が空中爆発した日で、アインシュタインがラッセル=アインシュタイン宣言に署名した日で、アドルフ・アイヒマンに対する「アイヒマン裁判」がイスラエルで開始された日で、官公労など81単産600万人がゼネラル・ストライキを起こして国鉄が初の全面運休した日で、ウガンダ民族解放戦線が首都カンパラを占拠して独裁政治を行っていたアミン大統領が国外逃亡した日で、川崎市高津区の竹薮の中で現金1億4522万円が入ったバッグが捨てられているのが発見された日で、国際連合平和維持活動にあたっていたベルギー軍が駐留先の公立技術学校から撤退した後に学校がフツ族民兵に襲撃されて2000名の避難民の大半が虐殺された日で、アフリカ非核兵器地帯条約が調印された日で、池袋駅構内大学生殺人事件が起こった日で、ミンスク地下鉄でテロリストによる爆破事件発生して市民15人が死亡した日で、インドネシアのスマトラ島沖地震が発生した日です。

 本日も倉敷は晴れていましたよ。
 最高気温は十五度。最低気温は十度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。




 「では皆さん、さういふふうにヨーグルトだと云はれたり乳の流れた跡だと云はれたりしてゐるこのぼんやりとねっとりとべったりとした白いものが何かご承知ですか?」
 知人は卓上に置かれた寫眞に写つている上から下へ白くけぶつた銀河帶のやうなべっとりとした液体状のものを指しながら、皆に問ひをかけました。
 一人の友人が手をあげました。それから三人手をあげました。狐も手をあげようとして急いでそのままやめました。
 確かあの白くべっとりとした液体状のものは○○であるといつか雑誌で讀んだのでしたが、狐はそのようなことは人前で言えないと思ひそしてそのやうなことを知人が問ひかけたりはすまいと思ひ何だかどんなこともよく分からないといふ氣持がするのでした。
 ところが知人は早くも狐のその様子を見附けたのでした。
 「狐さん。あなたは分かつてゐるのでせう?」
 狐は勢いよく立ち上がりましたが、立つてみるとはつきりとそれを答へることができないのでした。
 狐の友人のうちの一人がふりかへつて狐を見てくすつと嗤ひました。
 狐はもうどぎまぎしてまつ赤になつてしまひました。
 知人はまた云ひました。
 「白くて糸を引く液体状のものは大體何でせう?」
 やつはり○○だと狐は思ひましたが、今度も直ぐに答へることができませんでした。
 知人はしばらく困つたやうすでしたが、目を狐の友人達に向けて「では貴方が答へなさい」と友人の一人を指名しました。
 するとその狐の友人ももぢもぢ立ち上つたままやはり答へができませんでした。
 知人は意外なやうにしばらくぢっと狐の友人を見てゐましたが、急いで「では。よし」と云ひながら、自分で卓上の寫眞を指しました。
 「このぼんやりと白くねっとりとべったりとした液体状のものを顕微鏡で見ますと、もうたくさんの粒粒がみえるのです。狐さん、さうでせう?」
 狐はまつ赤になって頷きました。けれどもいつか狐の眼の中には涙がいつぱいになりました。
 さうだ。私は知つてゐたのだ。
 それはいつか狐が内緒で讀んだいやらしい雑誌のなかにあつたのだ。
 いやらしい。さう考へるとたまらないほど自分があはれなやうな氣がするのでした。
 そして、せくはらを受けてゐると考へると自分があはれなやうな氣がするのでした。
 知人はまた云ひました。
 「狐さん。君は何を考へてゐるのかね?」
 知人は卓上の寫眞を指しました。
 「これはケフィアです。何を考へてゐるのかね?」
 うぐ。
 「間違へてゐたのならケフィアを作っている人やケフィアを愛飲している人に謝りなさい」
 ごめんなさいごめんなさい。いやらしいことを想像してしまってごめんなさい。もうしません。
 「では今日の集会はここまでです」
 知人のお宅の中はしばらく片付けの音がいつぱいでしたが、まもなく皆はきちんと禮をして知人のお家を出たのでありました。


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『繕い裁つ人』

2016年04月11日 12時28分49秒 | 映画・ドラマに関する日記





 昨日の夜は、映画『繕い裁つ人』のDVDを観ていました。

 主人公の市江は3年前に亡くなった祖母の洋裁店を継いでいる。
 町の人達に愛された祖母が作った服を仕立て直す仕事が主な仕事。
 彼女の丁寧な仕事は祖母の服を愛した人達を喜ばせている。
 丸福百貨店の企画部所属している藤井は丁寧な市江の仕事に惚れ込み、丸福百貨店でブランド化してネットでの販売も視野に入れたプランを市江に提案する。
 のだけれども……。

 監督は、三島有紀子。
 出演者は、中谷美紀、三浦貴大、片桐はいり、黒木華、杉咲花、中尾ミエ、伊武雅刀、余貴美子、など。
 原作は、池辺葵の同名の漫画です。




 プロであることとは何か? 或いは自分らしさとは何か? というお話の映画です。
 私は私の置かれている立場を思ったりかつての私を思い出したりして冷静にこの映画を観ることは出来ませんでした。

 全く違う分野なのですが、才能の無さに絶望して挫折した過去を持つ私は登場人物達の台詞がぐさぐさと胸に刺さりました。
 そして今の私はプロが作った作品を世に送り出す仕事をしているので、その意味でも登場人物達のセリフが胸に突き刺さりました。
 プロの人に述べてはいけない領域があることも知っていて、ハラハラしました。間合いを測るのは難しいです。

 一生使える商品を自信を持ってお勧めする。
 その為に知らなければいけない事は、膨大で広大な世界で分かったと思った瞬間に分からなくなったりその先にさらに遥か彼方まで広がる未知の世界が広がっていることが分かったりして怖くなる時があります。
 頑固でないと基準が作れない。
 でも時に柔軟に基準を変える必要が出てきます。
 しかし基準を変えることは価値観を変えることなのでとてつもない勇気が必要となります。物凄く怖くなる時があります。

 良い物が売れるわけではない。売れるものが良い物でもない。でも売れる物には意味がある。
 それとは別に良い物は良い物である。でも良い物と好みは一致する時としない時がある。そして人の好みは人それぞれ違う。
 客観的な価値と主観的な価値。


 自分がしたい事と生活の糧を得るためにしなければならないこと。霞を食べて生きてはいけない。
 何かを受け継ぐ事と自分がしたい事のギャップ。伝統と革新。温故知新。
  
 でもでもお客様はこんなことは全く考える必要はないのです。お客様は全く気にする必要はないのです。そこはお客様に見せてはいけないのです。





 すみません。この映画とは関係の無いことを書いていますね。失礼しました。

 背筋が伸びる凛としたお話の映画です。
 私は冷静に見ることができなかったので上手く述べることは出来ませんが面白い映画ですよ。
 お勧めです。

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