狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

天照る月 雲は流れ 鎮めたまふ 御心

2020年06月06日 22時38分42秒 | VSの日記
 本日6月6日は、清の八旗軍が北京に入城して清による中国全土の支配が始まった日で、江戸幕府遣欧使節・竹内保徳がラッセル英外相とロンドン覚書に調印した日で、ノルマンディー上陸作戦が決行された日で、連合国軍最高司令官総司令部の指令により日本共産党中央委員24名が公職追放の対象となった日で、日本サッカーリーグが発足した日で、イスラエルがレバノンに侵攻した日で、交通事故で大怪我をした小学生がエホバの証人信徒の両親の信仰上の理由で輸血を両親が拒否した為に出血多量で死亡した日です。

 本日の倉敷は曇りでありましたよ。
 最高気温は二十七度。最低気温は二十二度でありましたよ。
 明日は予報では倉敷は晴れとなっております。





 カッカッカッと高く音が鳴る靴は私はあまり好きではありません。
 私はほぼ音が鳴らない靴を履きたがります。
 出来れば存在感を消したいのです。
 服装も地味な服を好みます。
 できれば周囲に溶け込んで存在感を皆無にしたいのです。
 我が命我が物と思わず、武門の儀あくまで陰にて己の器量伏し、御下命如何にても果すべし。尚、死して屍拾う者なし。

 そして高く音が鳴る靴は走りにくいものが多いです。
 走りにくいといざという時に逃げ足の速さを確保できません。

 でもTPOというものがあって高く音が鳴る靴を履かざるをえない時があります。
 そんな時はどきどきします。
 いざという時がありませんようにと神様にお願いしつつ、それでもいざという時がきたならば靴を脱いで裸足になって速力を確保せねばなるまい、と覚悟します。



 先日の事。
 仕事帰りで街灯の無い暗闇の道をとぼとぼと歩いていると横から猫様が私に突っ込んできました。まぢかよ。
 ひらりとかわして事なきを得ましたが、猫様、な、何をなさる?
 でもって私はこんなことによく出くわすよなぁ。何でなんだろ?

 猫様は何かから逃げていたやうで私には気が付かなかった御様子。
 私は存在感を消すことにかけては倉敷でも有数の者です。
 その日も足音がほとんどしない靴を履いて足音を消すような歩き方をしていたから猫様は気が付かなかったのかも。
 夜道でついうっかり存在感を消してしまったのは良くなかったですね。
 しかも私は全身黒か黒に近い色の服を着ていることが多くその日も全身黒の服。
 夜に黒の服で闇に紛れ夜に溶け込んで存在感を消していたら猫様でも気が付かないのかもしんない。
 これは私が悪い。
 猫様。申し訳ないです。 

 安全の為に存在感を出さなければならない処では存在感をもう少し出さなければなるまい。と思っているところなのでございます。


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『破滅の王』/上田 早夕里

2020年06月06日 22時07分25秒 | 小説・本に関する日記
 昨日の夜は、上田早夕里の小説『破滅の王』を読み返していました。

 1943年6月。
 各国の領事館や銀行や娼館やアヘン窟が立ち並んでいた魔都・上海は様々な情報が入ってくる為、諜報戦では最前線となっていた。

 宮本敏明は上海自然科学研究所で細菌学科の研究員として働く科学者。
 上海自然科学研究所では中国人の科学者も働いていて自由闊達な気風を持ってたが、今は日中戦争の影響でその自由闊達な気風が失われつつあった。

 宮本はある日、日本総領事館から呼び出しを受け、総領事代理の菱科と南京で大使館附武官補佐官を務める灰塚少佐と面会する。
 そこで宮本は重要機密文書の精査を依頼される。
 その内容は、『キング』と暗号名で呼ばれる治療法皆無の新種の細菌兵器の詳細であり、しかも論文は、途中で始まり途中で終わる不完全なものだった。
 ある人物が『キング』を持ち出している。その人物は治療方法が存在しない『キング』を散布する可能性がある。
 さらには『キング』が敵国の手に渡り、前線で散布するかもしれない……。

 宮本は菱科と灰塚から治療薬の製造を依頼される。
 しかし、治療薬の製造は自らの手でその細菌兵器を完成させるということも意味していた……。



 戦時中の上海を舞台に細菌兵器を巡る科学者の苦闘を描いたエンターテイメント作品です。

 様々な思惑があり様々な考えがあり様々な立場があり様々な理想があり様々な信念があって多くの人が行動している世界で一筋縄ではいかない状況を打開しようとする人達を描いています。
 主人公の行動以外で説明や別のキャラクターの行動の説明が多かったのですが、でもでもぐいぐいと引き込まれてしまいました。

 面白かったですよ。
 楽しめました。
 お勧めであります。


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