狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

この道は茨の道。しかし茨にもほのかに馨る花が咲く。あの花が好きだからこの道をゆこう。

2020年06月12日 23時56分53秒 | VSの日記
 本日6月12日は、桶狭間の戦いで織田信長が桶狭間山附近で今川義元を討ち取った日で、賤ヶ岳の戦いで柴田勝家側についていた前田利家が羽柴秀吉に降伏した日で、自由党員による箱根離宮落成式襲撃・閣僚暗殺計画が発覚した日で、甲府・雨宮製糸場の女工達による日本初のストライキが決行された日で、フィリピンの独立運動指導者エミリオ・アギナルドがフィリピンのスペインからの独立を宣言した日で、国鉄宇高連絡船が運行を開始した日で、杉本京太が邦文タイプライターの特許を獲得した日で、アンネ・フランクが13歳の誕生日プレゼントとして日記帳をもらった日で、マン島TTレースで本田技研工業チームが125ccと250ccの2クラスで初優勝した日で、ソ連のロシア連邦共和国が主権宣言を採択した日です。

 本日の倉敷は雨が降ったり止んだりしていましたよ。
 最高気温は二十九度。最低気温は二十三度でありました。
 明日は予報では倉敷は雨となっております。お出かけの際はお気を付けくださいませ。





 狐  「本屋さんに寄っもよろしいですか?」
 友人 「どうぞ。ところで君は一ヶ月にどれくらい本を買うのですか?」
 狐  「一ヶ月の本の購入予算は3万円です」
 友人 「成程。ところであそこにベンツが停まっていますね」
 狐  「停まっていますね」
 友人 「もし30年間、君が本を買わなかったらあれくらい買えるのですよ」
 狐  「メルセデス・ベンツとは1886年にドイツの技術者であるカール・ベンツによって創設された世界最古の自動車メーカーの一つである。
     1886年に世界初の自動車として初の特許を取得している」
 友人 「……おい」
 狐  「当時は自動車の有用性に気が付く者はなく交通の主役である馬を怖がらせる邪魔者であった。そうした中でカール・ベンツの妻のベルタ・ベンツは」
 友人 「おい。やめろ」
 狐  「夫の発明を世間に認めて欲しいと考えて1888年8月5日に夫が寝ている間に二人の息子と車に乗りマンハイムの町を出発した」
 友人 「Wikipediaを丸暗記して暗唱するのはやめろ。この活字中毒者め」
 狐  「当時の道は舗装されておらず空気タイヤもまだ自転車用が発明されたばかりでその過酷さは余りあるものだった。
     ガソリンスタンドもなく薬局でシミ抜き用のベンジンを購入してそれを給油しながら旅を続けた」
 友人 「頼むからやめて。私が悪かったです」
 狐  「やがて陽の暮れる頃。106km離れたプフォルツハイムの町に到着する。車の回りには人々が集まりベルタ達に賞賛の声を送った」
 友人 「やめて。お願いだから。後生だから」
 狐  「その時の速度は当時の馬車なら10頭以上の馬を乗り換えなければならないほどのもので、
     この成功により夫の発明は知られるようになり妻は世界初の女性ドライバーとして自動車長距離旅行の歴史に名を残すことに……」
 友人 「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」
 狐  「わかればよいのです」

 狐と友人は二人並んで本屋さんに向かった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『マルホランド・ドライブ』

2020年06月12日 23時19分42秒 | 映画・ドラマに関する日記
 昨日の夜は、映画『マルホランド・ドライブ』のDVDを観ていました。

 交通事故に遭った女性がふらふらになりながらもハリウッドの街中に辿り着く。
 事件に巻き込まれているらしく警察には行かない。
 長期の外出をしようとしている人の家に潜り込む。
 その家は有名な女優のルースの家だった。

 ルースの姪で女優志望のベティはルースの留守中に家を預かることになっていた。
 ベティはルースの家の中で見知らぬ女性を見つける。
 その女性は事故で記憶を失っていると言う。
 彼女が持っていたバッグの中には大金と青い鍵。
 ベティはその女性の記憶を取り戻すことに協力しようとする。
 のだけれども……。

 監督は、デヴィッド・リンチ。
 出演者は、ナオミ・ワッツ、ローラ・ハリング、アン・ミラー、ジャスティン・セロー、ダン・ヘダヤ、ロバート・フォスター、レベッカ・デル・リオ、ミシェル・ヒックス、メリッサ・クライダー、リー・グラント、メリッサ・ジョージ、チャド・エヴェレット、パトリック・フィッシュラー、など。




 以下、ネタバレありです。

















 妄想と夢の世界に浸っていた女性のお話です。
 ほぼ説明無しにエピソードが積み重ねられています。
 なので最初は混乱します。本筋とは無関係なシーンが存在すると思えるかもしれません。
 しかし、物語は巧緻に組み上げられていて無意味なシーンは存在しません。
 ラスト30分までに存在する御都合主義に思えるようなお話や頭の中に「?」が浮かぶようなエピソードや違和感が生じたところを覚えておくと、ラスト30分の時点で物語の仕掛けが分かるようになっているので面白いです。

 悲しい悲しいお話です。
 ある女性の願望や欲望が冒頭からラスト30分まで延々と語られます。
 その女性とは関係ないエピソードと思えるシーンも全て彼女の妄想であり願望です。

 見事に組み上げられた物語。
 強いて悪く言えば、これほど説明無しで初見でどれ程の人が理解するのか疑問で凝り過ぎ、ってところですね。
 私は大好物であります。

 面白かったですよ。
 楽しめました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする