次の二つは絶対に軽視してはならない。
第一は、寛容と忍耐をもってしては、人間の敵意は決して溶解しない。
第二は、報酬と経済援助などの援助を与えても敵対関係は好転しない。
結果がどうなるかは知らない。
ただ、ここ数週間の外交の動きが凄まじい。
ありとあらゆるものを使って殴り合いをしながら妥協点を探る駆け引きを各国が行っている。
極東では一国を除いて複数の国がデッドラインを提示しながらギリギリの外交交渉を行っている。
様々なチャンネルを使い示威行動を含む無数の情報を放ち相手の要求に対して回答を出し合意点を目指して各国の交渉が行われている。
日本政府も手足を縛られた最も不利な状態であるにもかかわらず各国が入り乱れた外交交渉に乗り込んで懸命に交渉を行っている。
真剣を剥き出しにした外交戦に日本政府は徒手空拳で懸命に複数の国に対して向き合い食らいついている。
この外交戦に外されたなら日本の意思とは関係ないところで全ては決まってしまうことになる。
数え切れないほどの利害関係と思惑とそれらに関わっている命を巡って妥協点を模索する作業。
もう既に数国の間で合意されていることがあり。まだ決まっていないこともある。
不確定要素が存在していてどうなるかはまだ分からない。
話し合うということはここまで凄まじいことなのか。
そして全てを先送りにしてきたツケが回ってくるとはこのような事態のことなのか。
もう既に合意点がほぼ決まっているセレモニー的な話し合いではなく、容赦無い要求のぶつけ合いをしながら合意点を模索する過程が表に見えてしまうほどの凄まじい外交戦。
物凄いものであるのな。と思って震撼しているところなのでございます。