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5/16(木)、シネ・ウインドで『眠る村』を観てきました。
予告編はこんな感じです。
三重と奈良に跨る葛尾という村で、昭和36年に毒入りぶどう酒を飲んだ5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」の謎を追った東海テレビのドキュメンタリーを映画化したものです。
東海テレビは「ヤクザと憲法」「人生フルーツ」など、こういうテレビ向けに作ったドキュメンタリーをよく映画化していますよね。
「名張毒ぶどう酒事件」は、昭和36年に村の会合で振る舞われたぶどう酒に毒が混入されていて、5人が死亡した事件。
犯人とされた人物は死刑判決となりました。
しかし、その裁判は、逮捕された人物が一度無罪となったと思いきや、その直後に死刑判決となる、という非常に不可解なもの。
そのため、彼は独房から再審を求め続けたのですが、その声が届くことはなく、また死刑が執行されることもなく、そのまま獄中で平成27年に死亡しているのです。
ここで問題なのは、犯人とされた人物が亡くなったからと言って、事件が終わったわけではないということ。
彼が冤罪だったという疑惑は今も残り、彼の死後も妹が50年以上も前の事件の再審を訴え続けていたりするのです。
映画では当時を知る関係者を探してインタビューしていくのですが、何しろ事件から50年以上が経っているので、関係者の多くが亡くなっていたり、ご存命の方も記憶が定かではなかったりするのです。
その一方で、事件はもう解決したことにして忘れたいという村人もいたりして、そういう狭い村ならではの未解決事件のもやもやを感じる映画でした。