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6/22(土)、安曇野ちひろ美術館へ。
ここには松本市に住んでいた10年以上前に一度だけ来たことがありましたが、あれから自分も絵を描くようになり、絵描きとして、平和を願う者として、そしてちひろの一人として、いわさきちひろには親しみと大先輩のような気持ちがずっとありました。
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しかも今年は「いわさきちひろ ぼつご50ねん こどものみなさまへ」も開催中。
ちょうどBLUESのコントライブを観に松本市を訪れていたので、朝から大糸線で片道40分かけて信濃松川駅へ、そこからさらに新緑を眺めながら片道徒歩30分かけて念願の安曇野ちひろ美術館に行くことができました。
美術館ではちひろのたくさんの絵本原画を展示。
優しい線と色使いで的確に描かれた子供たちは本当に可愛らしいと同時に、自分がまだ子供だった時の気持ちに優しく語りかけてくれるようでした。
「となりにきたこ」という、女の子の家の隣に男の子が引っ越してきて、最初は喧嘩していたのが最後には仲良くなる絵本には、一緒に切なくなったり最後には良かったなあと共感してしまいました。
実際これはちひろの実体験に基づくそうで、子供の時の気持ちを忘れないからこそ、繊細な気持ちが表現できるのだと思いました。
また、ちひろの生涯も紹介。
子供時代から絵が大好きだったちひろは児童雑誌「コドモノクニ」に親しんだそうで、そこで活躍していた武井武雄は個人的に岡谷市にあるイルフ童画館で見ていたので、同じ信州に縁のある童画家の繋がりに感動しました。
好奇心旺盛で絵画以外にも勉学や書道、登山、スポーツも楽しんだ才女であったちひろは、若くして見合いで結婚、夫と共に移住した満州で書の先生をやるも、夫の死で帰国。
帰国後も太平洋戦争による空襲や疎開という苦労を体験しながらも、新たに結婚、家族や子供を愛し、児童画に生涯を捧げた。
ちひろが子供への気持ちを綴った日記には思わず涙が出そうになってしまいました。
戦争に反対し平和を愛するからこそ、本当に可愛い子供の絵を描けたのだと思うし、だからこそその絵からは、子供への優しさ、自然の美しさ、生きることの素晴らしさ、平和への願いが伝わってくると感じました。
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そして会場のいたるところに子供に向けた易しい言葉で、平和を考えるための問いかけが。
実際親子連れも多かったし、大人と子供が一緒に平和を考えられる展示になっていました。
ちひろの絵は子供にも、子供を持つ親にも、そしてかつては子供だった大人にも優しく、見ていると自分の中にも子供の頃の気持ちが今でも生きていることに気付かされます。
それはちひろが子供の時の気持ちも、大人になって子供を愛する気持ちも、どちらも大切にしていたからだと思うし、それは自分にとってもこれからも大切にしたい生き方だとあらためて考えさせられました。
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さらに美術館の周りは、ちひろが表紙を描いた黒柳徹子さんの「窓ぎわのトットちゃん」にちなみ、トットちゃん広場が。
徹子さんもまた戦争を体験し平和を願う方なので、通じるものを感じました。
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しかも、トットちゃんが子供時代を過ごしたトモエ学園の電車の学校が再現されていました。
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中は絵本や児童文学の図書館にもなっていて、読み聞かせをしているお父さんと子供もいて、これからも愛され続ける物語に深く感動しました。