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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

「青春なんてなかった」~トーク・朗読・音楽!生きづらさを抱えた人間賛歌vol.2~を振り返って。後編

2017-07-04 17:23:47 | 生きづらさを抱えた人間賛歌
7/1(土)にえんとつシアターで行った「青春なんてなかった」~トーク・朗読・音楽!生きづらさを抱えた人間賛歌vol.2~を振り返ってブログを書いています。



一つ前の記事が前編だったので・・・
「青春なんてなかった」~トーク・朗読・音楽!生きづらさを抱えた人間賛歌vol.2~を振り返って。前編



ここからは後半です!



本番中の撮影に入ってくれたKenさんの写真が公開されたので・・・
「青春なんてなかった」トーク・朗読・音楽!生きづらさを抱えた人間賛歌vol.2



舞台写真を元に、本番で一体どんなパフォーマンスが飛び出したのかを振り返っていきましょう!





一番最初は、僕と成宮アイコさんと月乃光司さんのトークからスタートしたのですが、ここで僕は生きづらさを抱えた人間賛歌と成宮アイコさんを紹介するパワーポイントを披露しました。
そして僕のパワーポイントに合わせて成宮アイコさんと月乃光司さんにコメントしてもらいました。
どうしてこんなパワポ芸をやろうと思ったのかと言うと、そもそも僕はこういう企画って、サブカルチャーに乏しい新潟という地方都市で行うには、多分ほとんどの人から得体の知れない存在としか思われず、興味を持ってもらう前にスルーされがちだと思っていたのです。
ならばせめて、来てくれた人には、この企画の意図を出来るだけ分かりやすく分かってもらう必要があると思って、行ったものでした。
しかもお客さんの大半は成宮アイコさんや月乃光司さんを見るのも初めてかも知れないと思ったので、このイベント全体の入り口となることをする必要があると思いました。
そのためには「分かりやすさ」は絶対に必要だと思ったし、それと同じくらい「これはあくまでもエンターテインメントですよ!」ってことを伝えられるような「面白さ」も必要だと思ったのです。
そこで、新潟の貴重なサブカルチャーの第一人者であるスーパー・ササダンゴ・マシンさんのパワポ芸が大好きだった俺は、「これしかない!」と思って、分かりやすさ×面白さのササダンゴイズムを自分で頑張って体現してみたつもりだったのでした。
実はこのパワーポイント、直前まで全然作れずに結局一夜漬けで作ったのですが、思いの外上手く行って良かったです。
いずれ何らかの方法でインターネットでも公開したいなあと思っています。





朗読の一人目は、ありすさん。
もともと僕と同じようにこわれ者の祭典の観客の一人だったのですが、最近まで入院していた時に成宮アイコさんと手紙のやり取りをしていて、その時にありすさんの書いた詩を読んだ成宮アイコさんが声をかけて、今回初めて朗読に挑戦することになったそうです。
そんなありすさん、初めてとは思えないくらい堂々としていたのがすごいなあと思いました。
詩の内容もとても共感できるもので、特に僕が好きだったのは、「死にたい」という気持ちを「一緒に生きて来た親友」と表現してる詩で、聞きながら「ああー、それ分かるなあー!」って感動してしまいました。
いや、僕も自分の障害に対して、面倒臭い存在だけど、結局この障害と一緒に生きていくしかないという気持ちがあるんですよね。
「死にたい」がまたやって来たら「おかえり」って言ってあげたいっていうね、そういう発想が出来るのは本当にすごいと思うし、これは本当に生きづらさを体験したことがある人じゃないと書けない詩だなあって思って、そんな言葉が共感を生むという、まさに「生きづらさを抱えた人間賛歌」のテーマそのものを体現するような詩だと思いました。





二人目が、私ちひろBLUESの朗読でした。
自分のことなのであんまり長く書くのもアレなので短くまとめますが、(と言いつつさっきのパワポ芸については長々書いてしまったのですが、)僕が読んだ文章は、もともと一昨年新潟で初めて朗読した文章というのがありまして、それを去年松本で最初の「生きづらさを抱えた人間賛歌」をやった時に少し言葉を加えて朗読していて、今回はその文章にさらに加筆修正をしたり、その文章の前にちょっとした挨拶文を加えたりしたものを読みました。

朗読した文章こちらで公開しました!
「青春なんてなかった」~トーク・朗読・音楽!生きづらさを抱えた人間賛歌vol.2~で朗読した文章を公開します。





3人目はタダフジカさんのギター弾き語りでした。
僕は過去にも何度かタダさんの弾き語りを見ているのですが、タダさんの弾き語りは本当に観る者を幸せにする!まさに太陽のような存在だ!って思っていて、毎回感動するのですが、今回も素晴らしかったです。
「こわれ者の祭典」や「カウンター達の朗読会」、そして今回の「生きづらさを抱えた人間賛歌」と、人間の生きづらさをテーマを扱ったイベントは、どうしても周りから重苦しいものだと思われてしまいがちなのが現実だと僕は思っていて、だから出演者たちはそういう誤解を打破するために頑張っているというのもまた現実なのですが、タダフジカさんは、まさにそれを打破する力のある人だと僕は思います。
あと、これは自分が鬱の経験者だから思うことなのですが、人間は本当に落ち込んでいる時には明るい人や音楽になんて触れたくないという気持ちになってしまいがちなものだと思っているのですが、稀にその常識に当てはまらない人がいて、タダさんはまさにそんな人なのです。
何でか分からないんですけど、タダさんの音楽は聞ける!元気になれるし、それがまったく押しつけがましくない!きっとタダさんの人柄が出ているからではないかと思います。
今回のライブも演奏が素晴らしいのはもちろん、ライブ中にMCで「実は新潟に着いてちょっとだけ飲んで来ました」と言ったり、ルイ=アームストロングの物真似をしたりと笑いを取ることも抜かりなく、最終的にはコール&レスポンスや「オー シャンゼリゼ」の大合唱が起こったりと、アングライベントとは思えないほどの盛り上がりを見せたのでした。すげえぜ!





4人目は、こわれ者の祭典の代表、月乃光司さんの朗読。
タダフジカさんのギターの伴奏に合わせて、なんと脚立を担いで入場!月乃さん曰く、プロレスのラダーマッチのパロディだそうです。





月乃さんは、最初に過去に書いた詩を朗読していたのですが、昔の自分には青春がなかったけれど今の自分は立派な青春中年だ!という、まるで今回の「青春なんてなかった」のために書かれたかのような内容で感動しました。
そんな感じで、最初は静かに朗読していた月乃さんでしたが・・・





なんと途中で、服を脱ぎ始め、シャツとブリーフになって脚立の上に登って絶叫し始めた!
何でも月乃さん、最近「嫌われる勇気」という本を読んで感動したため、自分も嫌われる勇気を持とう!と、出せる限りの気持ち悪さを全開にしていこう!ということらしいですが、まさかここまでやるとは・・・
ポイントは、シャツをブリーフの中に入れることと、靴下を片方だけ脱ぐこと・・・って何なんだそのこだわりは!





しかも、朗読しながらタダフジカさんにまで絡みに行ったではないか!
その後は「私が「私は気持ち悪いですか?」と聞いたら、皆さん「気持ち悪いです!」と返してください!」と、嫌われる勇気全開のコール&レスポンスを要求!
そのまま客席に乱入して、とある女性のお客さんに「私は気持ち悪いですか?」と聞くと、そのお客さんが「き・・・気持ち悪いです・・・」って心底気持ち悪そうに返してきたではないか!反応がリアルすぎるよ!





最後には、再び脚立の上からお客さんに大声で「私は気持ち悪いですか!?」と呼びかけると、会場全体から「気持ち悪いです!」と帰ってきたではないか!嫌われる勇気のコール&レスポンスが大成功!
まさかここまでアングラが全開になるとは・・・!さすが、こわれ者の祭典を15年やってる代表は違うぜ!





そしてトリは、成宮アイコさん!
登場するや否や、汚いものを処理するかのごとく、月乃さんが脱ぎ散らかした服をステージの奥の方にまとめる成宮アイコさんに客席から笑いが!
その後は、タダフジカさんの伴奏に合わせて、赤紙に書いた詩を朗読しては撒き散らしていくというお馴染みのパフォーマンスを見せてくれました。
僕は本当に成宮アイコさんのことは人間としてもパフォーマーとしてもすごく信頼しているし応援しているので、まだ成宮アイコ見たことのない人には是非とも一度見て欲しいと常々思っていまして、だから今回のこのイベントも、新潟で自分が企画することがきっかけで新たに成宮アイコを知る人が増えればいいなという意図が、実はあったのです。





この日、成宮アイコさんが何本か読んでくれた中で、僕が一番感動したのは「2017年版イマジン」という詩でした。
そういう詩を書いたということは聞いていたのですが、実際に聞けたのはこの時が初めてでした。
内容は、この現代の日本で今日も多くの人々が体験しているであろう様々な物事を切り取ったドキュメンタリーの集積みたいな詩だなあって僕は思ったんですけど、その一つ一つが何て言うか、ついつい見過ごしてしまう、けれど絶対見たことがある、ような内容で、ちゃんとそういう現実の一つ一つを見逃さずに拾い上げる成宮アイコという人の着眼点というか、優しさというか、そういうものを感じました。
僕はもともと「あなたのドキュメンタリー」という詩が好きだったんですけど、そのさらに新しい形を見たなあと思いました。





そんなこんなありまして、最後は全員集合して一言ずつ感想を言って締めくくりました。
月乃さんはもちろんシャツとブリーフ姿のままです!
こうしてこのイベントを振り返ってみても、自分で想像していたよりも本当にいいイベントになったなあと思えました。(自分で言う)
このイベントを一緒に作ってくれた出演者の皆さん、本当にありがとうございました。

これはパワーポイントの中で言ったことなんですけど、生きづらさを打破して「青春なんてなかった」人生に青春を取り戻すに大切なことは、「こんな生き方してる人もちゃんと生きてるんだ」って思えるサンプルにたくさん出会えることが大切だと思っているので、この日の出演者をお客さんがサンプルに思ってくれたら本当に嬉しいなあと思います。
それともう一つ、居場所となる場所があることが「生きやすさ」のためには本当に大切だと思うので、このイベントが「生きづらさを抱えた」人達の居場所の一つになっていけるように、これからもこのイベントを一回一回大切にしながら続けていきたいと思います。

それにしても、こんなアングラな得体の知れない(としかおそらく思われないであろう)イベントに、まさか40人を想定していた会場に当日券含めて44人も来ていただいて追加席を出すほどの大盛況となったのは・・・本当に嬉しい限りです。
正直、成宮アイコさんと連絡を取りながらとは言え新潟で自分が企画を進めていくのはとても不安だったのですが、この日のお客さんの温かさに、これからもきっと続けて行けるはずだ!という自信を持つことが出来たので、本当にこの日のお客さんには感謝です。

僕の知り合いやこわれ者の祭典のお客さんが来てくれたのはもちろん嬉しかったですし、中には初めて出会う方、思いがけない方、久し振りの方、それから県外から来てくれた方などにもお会いすることが出来て、本当に嬉しかったです。
終了後に何人かのお客さんから声をかけていただいてお話し出来たのもすごく嬉しかったんですけど、中でも一番びっくりしたのが小学校の同級生のお父さんが来てくれていたんですよね・・・いやー、本当に新潟は狭いなあって思いましたし、これからもこういう縁を大切に繋いでいきたいと思いました。

そして、僕がこのイベントを行うに当たり、今回は行けないけど応援してる!って言ってくれた人が結構いたんですけど、僕はこのイベントの存在を知ってくれているだけでも本当にありがたいと僕は思っているので、そういう人の気持ちも大切にして、寧ろこれからその人達にも出会えるようにと頑張って行きたいと思いました。
とにかく、「生きづらさを抱えた人間賛歌」としてはまだまだ二回目というまだまだ歩き出したばかりのイベントだし、新潟で行うのは初めてだったわけですから、こうしてすごく幸せな形で新たな一歩を踏み出せて本当に良かったなあと思います。

あと、今回このイベントで新潟への愛憎を扱う上で、どうしても自分にとっては新潟の演劇がその象徴的な存在だと思えてしまっているからこそ、新潟の演劇の中心の一つであるえんとつシアターで行うことにはかなりこだわりがあり、僕の中では「えんとつシアターと仲良くなろう」が実は裏テーマだったんですよね。
で、実際にやってみたところ、えんとつシアターという劇場の地下ならではアングラならではの使い方が出来たことで、馴染みのあったえんとつシアターに対して、ああ、こういう使い方も出来るのか!という魅力に気付けたりしたので、やっぱりえんとつシアターでやれて良かったなあと思えました。





まあ、長々と書いてきましたが、最後にみんなで記念撮影したのでその写真を上げておきます!いい写真じゃないか!
いや本当に、出演者の皆さん、スタッフの皆さん、お越しいただいた皆さん、応援していただいた皆さん、そしてこの長いブログを最後まで読んでいただいた皆さん、ありがとうございました!



追加情報!
僕がこのブログを書いていたら、なんとありすさんが撮影してくれたこの日のイベントの模様をYouTubeにアップロードしてくれていました!ありがとう!

と言う訳で、本当に最後にその動画を紹介して締めくくろうと思います。
見に行けなかった人もガンガン見てくれよな!



生きづらさを抱えた人間賛歌 vol.2 ①



ちひろBLUESのパワポ芸(笑)
ありす朗読
ちひろ朗読



生きづらさを抱えた人間賛歌 vol.2 ②



タダフジカ弾き語り
月乃光司朗読



生きづらさを抱えた人間賛歌 vol.2 ③



成宮アイコ朗読
まとめ
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