舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

かかってこいよ、未来。

2023-10-04 23:37:10 | Weblog


10/4(水)、語呂合わせで「天使の日」ということで、女性アイドルの自撮りがリツイートでたくさん流れてきました。
個人的に「天使の日」で思い出すのは、成宮アイコさんが昔言っていた「障害者は天使ではない」という言葉。

障害者なのに頑張っている、この人は素晴らしい人に違いない、などと人間は期待した相手に理想を押し付けてしまいたくなるが、完璧な人間はいない。
そして、もしかしたら完璧な悪人もいないのかもしれない。人間は天使でも悪魔でもない。誰もが正しさと間違いをどちらも抱えた存在だ。



ところで、この日の少し前、今まで悩んでいたことを母に相談しました。
僕は自分の悩みについて探っていくと、10代の頃の悩みから振り返って話すうちにどうしても長くなってしまう。

未だに、将来を計画して生きるのが苦手なのですが、これは2012年、26歳の時に精神科で知能検定を受けて分かったことです。
記憶力や暗記力など全体的な能力は高くても、「処理」という能力だけが著しく劣っている。

「処理」とは、例えば将来の目標に向けて計画を立てて行動するく、時間内に決められた作業を効率的に行う、などの能力で、これが苦手だから、受験や就も、仕事も苦手なんだとはっきり分かりました。
そして、こういう能力に著しい差がある状態を発達障害と呼ぶのだと知り、自分の症状を理解できて気持ちは楽になりました。




ただ、そこに気付くまで、何が原因なのか分からない生きづらさを長年抱えていました。
特に中学高校時代は、真面目だし勉強ができないわけでもないのに、受験勉強だけがまったくできない子供で、当時はその原因が自分も、親も先生も原因が分からずにいました。

特に、高校は下手に真面目だったせいか進学校に進学してしまい、入学直後から大学受験の話や成績や順位を見せられる学校生活についていけずに落ちこぼれていました。
さらに、何となく興味を持って入った部活がとんでもない体育会系で、成績が悪かったので落ちこぼれていましたが、でもやっぱり下手に真面目だから、サボったり辞めたりすることもできずにいました。

勉強も部活も、今振り返るとやらないといけないという無駄に真面目さがあり、それを器用にこなす能力もないから、とにかく余裕のない3年間でした。
今振り返ると、自分が本当にやりたいことが分からなかったことと、休むという選択肢を選べなかったことが原因だったのかなと思います。

本当にやりたいことがあれば、人の意見など無視すればいいのですが、当時はまだ自分が何が好きで何がしたいかまったく分からずに、とりあえず先生から顧問の勉強をしろ!部活をしろ!という声に流されていました。
しかも、どれをサボってどれは頑張る、みたいな調整が苦手なので、全部無理して追い込まれていた。

思えば大学時代は精神疾患になって不登校になって結果的に真面目路線からフェードアウトしたから、そこでやっと「サボること」を強制的に学びました。
そう考えると、自分が病気だと気付けるか気付けていないかくらいの状態が一番つらいのかもしれません。




こういう、健常者と障害者の中間のグレーゾーンの人間って、なかなかまだ世間から理解を得られていない気がします。
本当なら学生時代に、成績とか進学とかよりも、こういう風に自分とじっくり向き合う時間がほしかったですね(というか、今の悩んでいる子供に、そういうチャンスがあるといいな…)。

それに、障害があっても人並外れた才能を活かして活躍できる人というのは本当にごく一部で、障害者と健常者のグレーゾーンで理解を得られずに悩んでいる人はきっと多い。
だから自分が発信することで、誰かに届いたらいいなと思うのですが、本音を言うと昔の自分に向けて発信している部分があります。





僕は十代の子供が将来なんて考えられるわけないのに、急に進路のことを考えさせられるシステムに無理がありすぎると思っていますが、多くの子供は、高校や、早ければ中学くらいから、なんとなく将来の進路を考え始めることができる、ということに気付いた時はわりと本気でショックでした。
僕はもうあまり自分と他人を比べませんが、ここに関してだけは、自分と他人で見ている世界が違いすぎるというか、気付いた時は自分の中の常識が崩壊するくらいのショックがありました。



将来の夢や目標がなかったように、売れたい、有名になりたい、金持ちになりたいみたいな欲望はなく、結婚願望もないのが、子供時代から現在に至るまでずっとそうなのですが、それをある人に話したら「ちひろさんは物事に執着しないから。でもそれは、心が自由といういいところでもある」と言われました。
その人から、「だったら飄々と生きていけばいいのに、ちひろさんは意外と人を気にするよね」と言われたので、「飄々と生きていけばいいと思えるまでに20年くらいかかりました」と言ったら「気付けただけ良かった」と言われました。



大学を22歳で卒業して、5年後の27歳で発達障害だと分かって、そこからさらに10年経った37歳で、やっとこの気持ちを言語化できたようで、少しすっきりしました。
誰かに届いたら嬉しいです。
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