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2/25(火)、新潟絵屋「バク銅谷展」を見に行ってきました。
バク銅谷さんによる絵画と立体作品の展示。
絵画は、どれも人間を描いているのですが、まるで新聞の風刺漫画のようにカリカチュアされた人間たちの表情が、なんとも人間臭くてユーモラスな存在感を放つ。
よく見るとお坊さんのような人や魚を捧げ持つ人など、どこか民族的、宗教的な雰囲気もあって、どこかにこんな国があるのかもしれないと思わせるものがありました。
立体作品は、一見流木を飾っているだけのようで、よく見るとどの流木にも人間の顔が彫られている。
それが、おとぎ話に登場する木のキャラクターのように、本当に流木が生きているように感じられるほどの凄まじい存在感がありました。
絵画も立体も、そもそもあらゆる芸術はただの「モノ」に命を吹き込む行為ともいえるなあと考えさせられました。
それでいて遊び心で作っている楽しさも感じられて、本人はただの落書きと言っているようなものが、自分の中からあふれ出して芸術を生むこともあるのかもしれません。
説明によると、バク銅谷さんは、お祖父さんが画家、お父さんが彫刻家、お母さんが人形職人だそうです。
驚いたのは、バク銅谷さんがこうして作品を作り始めたのはここ数年とのことで、幼少期からの様々な経験が長い時間をかけて芸術を生み出すこともあるのかもしれないと考えさせられました。