イラン核開発問題の新展開に日本はどう対応すべきか[HRPニュースファイル780]
◆アメリカ・イランの歴史的和解?
毎年9月のニューヨークには、国連総会のために世界各国の首脳が集結します。今年の国連の主役は、日本の首相でも、アメリカ大統領でもなく、イランのロウハニ新大統領でした。
昨年までは、イランの核開発問題でアメリカとイランが緊張関係を高める中、強硬派のアフマディネジャド大統領が過激な発言を繰り返し、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃の可能性が高まっていました。
ところが、穏健派のロウハニ大統領に代わり、アメリカとイランの緊張が一気に緩和され、歴史的な和解が起きるような状況が突如現れたのです。
ロウハニ大統領は、アメリカ滞在中に安倍総理を含む各国指導者に次々と会い、イランは核兵器を製造する意思はないと伝え、イランのザリフ外相はアメリカのトーク番組に出演し、「われわれは核兵器が社会にとって有害であると確信している」と語りました。
オバマ大統領は、ニューヨーク滞在中のロウハニ大統領と電話で15分間話しました。アメリカとイランの首脳が話をしたのは、1979年のイラン革命以降初めてになります。
イランが核兵器を開発しているのは間違いないと国際社会が確信していた中で、昨年頃からイランの核開発は平和利用目的であり、どうもイランはアメリカとイスラエルに「濡れ衣」を着せられていたのではないか、という見方が広がりつつありました。
その中で、前任者と全く違って笑顔あふれるロウハニ大統領に国際社会は注目したのです。
一方、この状況に狼狽したのはイスラエルです。ネタニヤフ首相は、オバマ大統領と9月30日、ホワイトハウスで会談し、アメリカがイランの核開発問題について軍事力ではなく外交交渉による解決を目指すのはいいが、イランに対する経済制裁は強化すべきだと主張しました。
イランは外交を「隠れ蓑」に使って核兵器開発を続けるだけだということです。ネタニヤフ首相はさらに10月1日の国連総会演説で、イランが核兵器開発の意図を否定していることについて、「ロウハニとアハマディネジャドとの唯一の違いは、アハマディネジャドは『狼の皮をかぶった狼』だったが、ロウハニは『羊の皮をかぶった狼』だという点だ」という表現で、イランはウソをついていると反論しました。
◆アメリカの指導力の低下
ここで気になるのは、ロウハニ大統領の言葉の真実性よりも、アメリカの指導力の低下です。
ノーベル平和賞受賞者であるオバマ大統領の平和外交路線によって、イランの核開発問題が急速に沈静化するのを見ている、秘密裏に核兵器、科学兵器の大量破壊兵器を持っている国、これから持とうとしている国は、何をやってもアメリカの軍事報復はないと判断するでしょう。
現実に、国連総会の直前に起きた「シリア空爆騒動」で、ロシアによるシリアの科学兵器廃棄案にアメリカがあまりに簡単に乗ったことで、アサド政権は科学兵器を隠すための十分な時間を得ることができました。
また、シリアの内戦は何も変わりなく続いているので、アメリカの攻撃の心配せずにアサド大統領は、通常兵器での攻撃を激化させることができるようになったのです。
同時に、アメリカと戦ってきたアルカイダ等のテロ組織も、アメリカの凋落を見逃さないはずです。
さらに、東アジアでは、シリア、イランと軍事的につながっている中国、北朝鮮が暴走することになるかもしれません。
これが、「警察官がいなくなった世界」です。世界全体がまるで映画「バッドマン」の舞台である犯罪都市、ゴッサムシティになったようなものです。
◆日本はアジアのリーダーとしてイラン問題を考えよ
では、日本はどのように考えるべきでしょう。イスラエルは、イランが核開発をやめるはずがないと考えています。
そして、アメリカが動かなくても、イスラエル単独でイランの核施設に攻撃すると言っています。なぜなら、イランが核兵器をつくっているとしたら、もう完成間近かであると判断しているからです。
幸福実現党が昨年発刊した書籍『イラン大統領vs.イスラエル首相-中東の核戦争は回避できるか』(大川隆法著)には、イランの核兵器完成まで「あと二年」と書かれていて、イスラエルの見方と一致しています。
もしイスラエルが実際にイラン攻撃を開始すると、イランは即時にホルムズ海峡を封鎖します。日本はサウジアラビア、クウェート、カタールから原油、天然ガスを輸入していますが、日本に輸送する原油の9割がホルムズ海峡を通過しています。
原発が止められたままの日本経済にとって致命的な事態になります。日本は、「イランとイスラエルの戦争が現実にあり得る」という前提で物事を考えなければなりません。
イランの問題は日本の危機に直結しています。一見柔軟姿勢に変わったイランを安易に受け入れようとしているオバマ大統領に対して、世界全体が暗黒街にならないために、アジアのリーダーとして日本が警告すべきであります。(幸福実現党外務局長 及川 幸久)
◆集団的自衛権の行使容認が先送りか 恐れていた「自公ねじれ」の影響
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6743
集団的自衛権の行使を容認することを目指している安倍政権だが、慎重な姿勢を示す公明党に配慮して、来年1月になると見られていた行使容認の関連法案の提出が困難になる可能性が出てきた。6日付産経新聞が報じた。
記事によると、行使容認のために議論を重ねている、有識者会議「安全保障の法的基礎の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」が、年内の開催時に予定していた報告書の提出を、来年に先送りする模様。行使容認に慎重な公明党に配慮した。
この影響で、集団的自衛権の行使を可能にするための関連法案は、来年1月に召集される通常国会への提出が困難になる可能性があるという。
率直に言えば、「やはり、そうか」という思いだ。
今夏の参院選で、本誌や本欄では、安倍・自民党と公明党は、集団的自衛権や憲法改正の問題で意見が真逆であり、自民党が民主党に勝っても、与党内の「ねじれ」が存在するため、結局、安倍晋三首相は大事なところで国民を守る決断ができない、と指摘してきた。今回の記事は、それを証明する形だ。
さらに、現在の日本の最大の脅威は、当然、中国の軍拡だが、公明党は、その中国との架け橋となって国交を回復させたことを手柄として、長年、内外に誇示してきた。つまり、日本という国家の存亡がかかっている安全保障や対中国へのスタンスにおいて、安倍政権は常に、公明党に配慮し続けなければいけない。
また、民主党政権があまりにひどかったためか、マスコミが報じる安倍首相の安全保障政策は、国民の目には、一見、心強く映るかもしれない。だがある専門家は、「財務省に「金がない」と言われれば、結局、国防強化もかけ声で終わってしまう可能性が高い」と指摘する。
安倍首相は、2020年のオリンピックを東京に招致することを成功させ、順風満帆の政権運営を進めているようにも見えるが、重大な決断を迫られる場面で判断を誤り、20年のオリンピックが「中国・東京省」開催などにならないよう、集団的自衛権の行使容認、憲法改正の信念を貫いてほしい。(格)
子供達のウソの歴史を教えてはならない。真の歴史を国民の共通認識と
して、日本人の誇りを取り戻すべきだ。
『◆日本人が自信を取り戻すために
「河野談話」「村山談話」とは、日本政府が、いわゆる「南京大虐殺」、「従軍慰安婦」など、先の大戦で日本がアジアに対して多大な迷惑をかけたという認識に立ってアジア諸国に謝罪を表明したものです。
近年、識者の研究によって、歴史の真実が明らかにされていますが、弊党の大川隆法総裁は、「いわれなき自虐史観を押しつけ、この国の歴史認識を大きく誤らせた両談話」を無効とし、政府の歴史認識を示す新たな談話の参考として「大川談話―私案」(http://info.hr-party.jp/press-release/2013/1884/)を発表しています。
(抜粋)「先の大東亜戦争は、欧米列強から、アジアの植民地を解放し、白人優位の人種差別政策を打ち砕くとともに、わが国の正当な自衛権の行使としてなされたものである。《中略》アジアの同胞を解放するための聖戦として、日本の神々の熱き思いの一部を実現せしものと考える。」
弊党が、なぜ正しい歴史観を取り戻すことを政策しているかと言えば、日本国民が、いわれなき歴史に基づく罪悪意識を持ったままでは、「平和と正義の守護神」として「自国の平和のみならず世界の恒久平和のために尽くす日本の使命」を発揮できないからです。
?◆アジアの同胞を植民地から解放した日本
では、「大川談話」で述べられている「日本人が大東亜戦争で欧米列強から、アジアの植民地を解放し、白人優位の人種差別政策を打ち砕いた歴史」とはどのようなものであったのでしょうか。
東南アジアの植民地から独立の最初の気運は、日本が日露戦争で当時最強国と言われたロシアを破ったことに起因しています。日本の勝利が同じ有色人種である東南アジアの人々に300年も続いた白人の植民地支配からの独立に向けた勇気を与えたのです。
こうした歴史を戦後の教育ではまったく教えておりません。是非、多くの日本人に知っていただき日本人としての自信・誇りを取り戻すきっかけとなれば幸いです。
【ビルマ】(現在のミャンマー)ビルマには、イギリスに滅ぼされた王朝最後の王子が残した伝承がありました。それは「いつか白馬にまたがった雷帝が東方からやってきて、ビルマを救出し解放する。雷帝の稲妻の進撃は英国軍を追放する(雷帝、東方より来る)」というものです。
日本は、後の首相オンサン、大統領ネウィンを始め、多くの志士を軍事訓練、独立義勇軍を結成して英国軍と戦いました。英国軍の一個大隊は戦わずして潰走、英駐留部隊も2日で陣地を放棄するなど、首都ラングーンを陥落させ後に、義勇軍は独立政府を樹立、ビルマはイギリスから解放されたのです。
第15軍司令官・飯田中将はビルマの民衆に向かってラジオから次のような布告を発しました。
「親愛なるビルマ1500万の民衆に告ぐ!日本軍のビルマ進撃の目的は、最近百年間の搾取と圧政を事とせる英国勢力を一掃し、ビルマ民衆を解放して、その宿望たる独立を支援し、もって東亜永遠の安定確保と世界平和に寄与せんとするに外ならぬ。しかして勇敢なるビルマ独立義勇軍兵士よ、今こそは祖国の独立と栄光のために決起すべき秋(とき)なるぞ。必勝不敗の大日本帝国軍は諸士とともに進軍す。進め必勝の信念の下に!」
【インド】「藤原機関」は、「英国からのインド独立運動の支援」を任務とし、同機関の国塚少尉は、「至誠、仁愛、情熱」をもってインド兵に接しました。日本軍はインド兵を殺さないという噂が広まると、英国軍に所属していたインド兵が次々に投降してきたのです。
国塚少尉の「至誠」に心を開いたモン・シン大尉は、インド独立のために立ち上がる決意を固め、インド国民軍は日本軍と同盟関係を結んだのです。インド国民軍は、英印軍のインド将兵を自軍に引き入れることでインド国民軍は日を追って増えていきました。
「英軍降伏」の報をもたらされ、国塚少尉とモン・シン大尉が外に飛び出すと、いっせいに万歳の声があがりました。その後のマレー・シンガポール攻略戦は、1200キロの距離を72日で快進撃し、兵力3倍の英軍を降伏させて、10万余を捕虜とした名作戦として世界から賞賛されています。
【フィリピン】アメリカがスペインを排除し植民地化。大東亜戦争で日本軍がフィリピンに進駐すると日本は軍政を廃止して、ラウレル初代大統領によるフィリピンを独立させました。
【インドネシア】オランダの植民地で大東亜戦争が始まると僅か9日間でオランダ軍を排斥した日本軍は、軍事訓練を指導して4万名のインドネシア人将校を養成。日本兵約2000名が敗戦後も日本に帰らず残留して、インドネシアの独立を支援し共にオランダ軍と戦いました。
【マレーシア】イギリス植民地時代、マハティール首相は、「イギリスの植民地時代には民主主義など存在しなかった。専制的で権威主義的な支配であった。」と述べ、マレイ大学副学長ウンクアジズは「日本軍の大東亜戦争があったため、マレーシアの独立は50年早まった」と述べています。
【タイ】緩衝地帯として植民地化されませんでしたが、マレーシア、ラオスとの国境付近はイギリス、フラスに侵略され領土を奪われました。ビブン首相は、「日タイ同盟条約」を締結して連合国に宣戦を布告。蒋介石に「同じアジア人として日本と和を結び、米英の帝国主義的植民地政策を駆逐すべきである」と勧告しています。
?◆多くの日本人に知って知るべき歴史
以上、これが私たち日本の先人が築いた誇りある歴史です。いわゆる「南京大虐殺」「従軍慰安婦」で言われている悪魔のような日本兵の姿とはまったく違います。(日本を悪者にして自己を正当化しようとする戦勝国の正体は、別途明らかにします。)
「河野談話」「村山談話」を一日も早く無効とし、日本人は「至誠、仁愛、情熱」の精神でアジア諸国を植民地から解放した歴史があることを多くの日本人に伝えて参りましょう。これが日本の未来を切り拓いていく一つの鍵であるからです!(文責・幸福実現党 政務調査会 佐々木勝浩