民王 １

大臣の失言騒動は乗り切ったが、泰山と体が入れ替わった翔がアホ過ぎて漢字が読めず質疑応答で大恥をかき、メディアで無能総理呼ばわりされてしまった。「ぬぁあああッ！！　馬鹿だ馬鹿だと思っていたが、ここまで馬鹿だったとはッ！」家の天守閣ルームで怒る翔と体が入れ替わった泰山。間を置かず、ウズラスキスタン国の大統領ガードナーが来日する。同国はレアメタルの１種ボンジョビイウムの産出国、現在日本は元の入手国から禁輸処置を受けており、ここでガードナーとの輸入交渉に失敗するととってもピンチなのであった。「狩屋さんに代わってもらって」「総理はお前だぁッ！！　お前がぁ、このっ、俺の顔でぇ！　尻拭いしてみせろ！！」泰山は自分の顔をした翔の顔をガシガシ掴んで言い聞かせた。
しかし、来日したガードナーに、翔は『How are you？』と言おうとして「Who are you？」と聞いてしまい大失敗。その後のぶら下がりも酷い有り様だった。内閣支持率及び民政党支持率もだだ下がりし、無能内閣の話はガードナーにも伝わってる気配！　不味い。「翔！　台無しだ！！」天守閣ルームで刀を抜いて凄む泰山！「だが、武藤泰山に、乗り越えられぬ山は無い！！」理由は無いが勝機を確信している泰山だが、翔は違った。「もうヤッダ～っ！　ヤダヤダヤダヤダ！！」駄々を捏ねて自室に引きこもってしまった！
妙に器用な官房長官の狩屋に翔部屋の鍵を開けさせ、中から引っ張り出し「翔、いいから来い！　待てって！」「無理！」揉み合いでTシャツが脱げたまま逃げる翔を狩屋と追い掛けていると、一計を案じた貝原が連れて来た翔の憧れらしい真依と鉢合わせた。「はっ？！」上半身裸の泰山の体の翔に目を覆い、戸惑う真依。取り敢えず照れて胸元など隠す翔だった。「あの、先程は、すいません」流れで背広に着替えてきた翔。
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民王 ２

泰山も背広を着こみ、鞄持ちスタイルになっている。通訳のできる秘書が突然欠員したという体で真依を臨時で雇ったのだった。「総理、精一杯やらせて頂きます。よろしくお願いします！」真依は頭を下げた。翔はうやむやに、総理としてガードナー対策に当たることになった。
事前に泰山に『フレンドリーな笑顔』のレクチャーを受けつつ、まずは地下アイドルのコンサートでガードナーを接待する翔達。アイドルも接待仕様で、「大統領ぉ～っ！　総理ぃ～っ！」とコールするなどし、ガードナーは上機嫌だったが、翔がアイドルのコールに照れて自分の首の辺りを触る仕草をしたまま、教わった通り『フレンドリーな笑顔』を向けているとガードナーは急に憮然とし、会場を引き上げてしまった！　首を触るのはガードナーの国では『恥を知れ』という意味の仕草なのだった。
次の接待先は相撲部屋だが、稽古場の外で泰山はまた翔にレクチャーしていた。「いいか、これに関しては謝るしかない。謝る時はペコペコするな、堂々といけ！　決して、ナメられてはならん！　やってみろ」「大統領」「もっと！」「大統領！」「大統領！！」「大統領！！」「大統領！！！」「大統領！！！」大声で大統領を連発する父子。レクチャー後、翔はおずおずと見学するガードナーの元へにじり寄った。「大統領！！！」レクチャー中と同じノリで大声で話し掛けガードナーを驚かせる翔！「先程は、風習の違いで、大変遺憾に」『大統領』以外のフレーズは余り練習しておらず、モソモソ話したが、ガードナーは受け流し、代わりに以前『稽古を見せる』と約束していたことを持ち出した。翔は焦った。聞いてない！
「本気でぶつかれば、相手が上手く受けてくれる」更衣室で翔にまわしを巻いてやる泰山。狩屋も手伝う。「ナメられたままでたまるか！　翔！」巻く作業に大騒ぎする
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民王 ３

翔達の様子を父が部屋のタニマチなどと言って潜り込んだエリカが物陰から伺っていた。実際稽古が始まると、「無理！　無理！　無理！　ヤ～ダ、もうっ！！」逃げる翔！　ガードナーは呆れた。そこへ、まわしを締めた泰山（体は翔）が現れた！「父はぎっくり腰をやったばかり」適当に釈明し、代わりに力士と稽古し始める泰山！　１度投げ飛ばされるが、「もういっちょ！」即、挑み直し「うああっ！　んんん、なあッ！！！」相手が本気じゃないとはいえ、力士を気合いで押し出す泰山！！　ガードナーも泰山を認めたが、「息子に助けられるとは情けない総理だ」と翔（体は泰山）の評価は回復しなかった。
最後の接待へ移動する合間に、貝原は野党党首の蔵本の元を訪れた。蔵本はオムレツの上にナポリタンを乗せたようなモノを食べていた。「総理への攻撃を止めて頂きたいと、お願いに参りました」蔵本はニュースのコメンテーターをしていた。今夜のニュースで一撃入ると、また面倒だった。貝原はレアメタルの輸入は党派を越えた懸案だと主張し、「武士の情けで！」と頭を下げた。「いいでしょう。その代わり、交渉に失敗したらウチに来ませんか？」問うてくる蔵本。これに「私の忠誠心は山よりも高い」と言ってのけるが、「参考までに月お幾らくらい？」と聞いてしまう現金な貝原でもあった。
最後は寿司。事前に段取りメモを渡し、念入りに翔にレクチャーする泰山。ネクタイも直してやる。「総理、そろそろ始めましょうか」狩屋の仕切りで寿司接待は始まった。速攻でメモを落とす翔！「日本には酒道、というものがあったのです。武士は盃を同じペースで空けることで、生きるも死ぬも心を一つにするという」だが、ある程度暗記していた翔は蘊蓄を述べつつ、ガードナーと日本酒を酌み交わした。体が替わり呑めないはずの日本酒が呑めて驚く翔。
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民王 ４

泰山の方は逆に日本酒が体に合わなくなっていた。酒と一緒に肴も続いたが、蝦蛄を使ったモノが出ると、ワシャワシャとした足の多い生き物が苦手な翔は蝦蛄料理の皿を遠ざけてしまった。その後、予定していた決めの贈り物として、壁に掛けていた『管鮑之交』の書を持ち出す狩屋達。読み方を問われたが、ここで翔の暗記力が尽き、さらに『管鮑之交（かんぽうのまじまわり）』が読めない翔！　メモは落としている。「管鮑の交わりと読みます！」と慌ててフォローに入る泰山！　ガードナーが書を見ている隙にメモを拾い読み、立場が変わってもいつまでも続く友情の故事だと解説するが、翔は付け焼き刃で対応していることをガードナーに見切られてしまった！
怒るガードナーの言葉を真依が困惑して通訳する。「本当にそう思っているなら説明できないはずがない」料理を残したのも客に不味いモノを食べさせたのかと不快がられ、レアメタル欲しさに機嫌を取っているだけと、畳み掛けるガードナー！「二人の友情を心から築こうと思っていない」「はい、そうです」認めてしまう翔！　時間の無駄だとガードナーは席を立とうとするが、翔はどうにか引き留めようとし、じたばたして酒をガードナーの服に溢してしまった。
「すいません！」翔はお気に入りのキャラ、モフモフくんのハンカチで酒を拭き出したが、ガードナーはそのハンカチに目の色を変え、翔のモフモフくんハンカチを結構強引に手に取った。ガードナーは語り出した。幼い頃、自国は内戦しており、難民キャンプでたまたま手に入れたTシャツにこのキャラクターがプリントされており、キャラクターに励まされたという。涙を流すガードナーに翔も貰い泣きし、「私も子供の頃、何度も励まされた。このモフモフに」「モフモフ」呟くガードナー。ハンカチを譲り、互いに貧しい子供達の為に
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民王 ５

頑張ろうと意気投合した翔とガードナー！　翔はモフモフ君の歌に合わせたダンス動画を真依のスマホで公開録画してガードナーの国の子供達にプレゼントすることにした。泰山以外は参加し、寿司職人も参加！「ダイジョーブ！　ダイジョーブ！」と連発する曲を笑顔で踊る翔達！　フリがそこそこ高度！　ガードナーも機嫌よく見物していた。
交渉は無事、成功した！！「武藤泰山＆翔君、ばんざーいっ！」「ばんざーいっ！」狩屋の音頭で天守閣ルームで盛り上がる泰山、翔、貝原。と、天守閣ルームに忍び込んで来た者がいた！！「どうやって警備の目をっ！」声ひっくり返りそうな貝原。「何者だ？！　名を名乗れ！」基本、戦国武将風の対応の泰山。「公安の、新田です」強面の男は公安だった。CIAの新技術が盗まれたという。脳波遠隔操作する器機で、泰山と翔の人格交換もこれを使ったテロの可能性があるという！　
・・・２話です。ちゃんぽんの流れで。１話に比べるとちょっと練りやオチが浅かった気がした。原作にないオリジナルかな？　アイドルアニメの世界でアイドルが無双したりするのは正解だが、そうじゃない世界でサブカル過大評価はコメディとはいえちと微妙だぜ。
のびのびしている秘書の高橋や、菅田と遠藤のコンビはいい感じではあった。菅田は刀の扱い練習した方がいいかもしれん。アクションキャラじゃないけど、今後出世するのに必修じゃろう。