「止めるんだ十郎!」「うるさいっ、人間どもが憎いんだ!!」夜の森の中を2匹の大きな獣が1匹の大きな獣を追っていた。森の切り株の傍には首を落とされた人間達の死体が転がっていた。「故郷を奪った人間どもがッ!」「ダメだ十郎!」十郎と呼ばれた追われる獣は森を抜け、車道に出ると対向車に突進してゆく! ぶつかる寸前、飛び上がり頭の辺りから出した『鎌』で車の上辺諸ともドライバーと助手席に乗っていた者の首を刈り取る十郎! 車はガードレールにぶつかり炎上し、十郎は駆け去った。燃える車を二本足で立った十郎を追っていた2匹の獣は見ていた。「あいつは危険だ。人間どもにも俺達にも」「どうやって止めるの?」十郎に呼び掛けていた雄の獣に、もう1匹の雌の獣が問うていた。
「無い! 親父から貰ったお金落っことしちまったぁ!!」金を落とした潮が仙台の公衆トイレで騒ぎ、とらに警察に行けと存外普通にアドバイスされていると、その様子を物陰から伺う若い男女がいた。と、風が吹き街ゆく人々のストッキングや鞄の持ち手の紐、ジャケット等が次々と切れ騒ぎになった。「どうした?」戸惑う潮は前方につむじ風を見た!「風じゃねぇ、鎌鼬だ」とらが警告すると同時につむじ風から斬撃が潮に飛んだ!「うおっ?!」槍が自動で防ぐ! 頭に憑いてたとらは離れた。「妖怪?! うわあぁああっ」状況を把握できないまま、突進してきた冒頭の十郎に呼び掛けていた方の獣の『鎌』で全身を浅く切られた! 変化する潮! 交錯様に相手の鎌を槍で叩き斬った! 折れた鎌の根元を打ち払い、相手の人と同じくらいの大きさの体を地に叩き付ける潮!「何で俺を襲うんだよ!!」槍を打ち込もうとする潮!
「待って下さい!」先程様子を伺っていた男女の女の方が潮に土下座をしてきた。
2に続く
「無い! 親父から貰ったお金落っことしちまったぁ!!」金を落とした潮が仙台の公衆トイレで騒ぎ、とらに警察に行けと存外普通にアドバイスされていると、その様子を物陰から伺う若い男女がいた。と、風が吹き街ゆく人々のストッキングや鞄の持ち手の紐、ジャケット等が次々と切れ騒ぎになった。「どうした?」戸惑う潮は前方につむじ風を見た!「風じゃねぇ、鎌鼬だ」とらが警告すると同時につむじ風から斬撃が潮に飛んだ!「うおっ?!」槍が自動で防ぐ! 頭に憑いてたとらは離れた。「妖怪?! うわあぁああっ」状況を把握できないまま、突進してきた冒頭の十郎に呼び掛けていた方の獣の『鎌』で全身を浅く切られた! 変化する潮! 交錯様に相手の鎌を槍で叩き斬った! 折れた鎌の根元を打ち払い、相手の人と同じくらいの大きさの体を地に叩き付ける潮!「何で俺を襲うんだよ!!」槍を打ち込もうとする潮!
「待って下さい!」先程様子を伺っていた男女の女の方が潮に土下座をしてきた。
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