羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

民王 1

2015-08-23 21:45:02 | 日記
泰山と翔だけでなく、蔵本と蔵本の娘であったエリカも入れ替わっていた! 防衛省の施設で検査した結果、やはり蔵本父子も歯にチップを埋め込まれいた。「蔵本! ここは俺と組まないか? 犯人を暴こうじゃないか」「望むところだ!」泰山と蔵本は頭に例の奇妙なメットを被ったまま、握手をして共闘決めた! だが、同じくメットを被せられた子供達はというと、「最低っ」と鏡を持って嘆くエリカ。「真依さん」スマホの待ち受け? の真依を見詰める翔と、事態への対応どころではない気配だった。
後日の朝、「秘書見習いを辞めさせて下さい!」頭を下げてくる真依。秘書見習いだっけ? 通訳兼、衣装係の臨時バイトの子だったような?「ええ」驚く翔。飯を食べてた泰山。派遣会社を経営している真依は派遣した母子家庭の女がクビになりそうだと、対応に追われているらしかった。「お父さん!」帰ろうとする真依に、慌てた翔は思わず泰山を呼んだ。「え?」戸惑う真依。「いやあの、息子も連れてって下さい」うやむやに泰山に解決させようとする翔!「なんで俺が?」「頑張って下さい翔君」「おい、貝原っ!」翔は無理から交渉に向かう真依の付き添いをするハメになった。
解雇の理由は子供の体調不良などで休みが多く、回せない。というものだった。部署替えを提案したが、「失礼時間が」社長は取り合わず退室してしまった。「他の仕事を探してやれば、済むことだ」泰山は諭したが、「何にもわかってなかったんだね。見損なった、絶交よっ!」真依は去って行った。「絶交?」(青いなぁ)呆れる泰山だった。
「あったまきた、何にもわからないじゃないかお父さんなんか!!」総理の執務室に戻り、翔の替わりに書類に署名していたところ、話を聞いた翔が怒り出した! 書類を投げ散らかす翔!
     2に続く

民王 2

2015-08-23 21:44:53 | 日記
「馬鹿野郎っ!」翔を投げ飛ばす泰山!「真依さんが、どんな思いで頑張ってるかわかってんですかぁ!」起き上がってぶつかってくる翔! そのまま相撲のぶつかり稽古風になる。何度投げ飛ばしても珍しく向かってくる翔! 真依自身母子家庭で無理が祟り、母を亡くしていた。「お前が小学校の時以来だな」泰山は小学生の翔に相撲の稽古をつけてやったことを思い出していた。「うわぁああっ!」翔は泰山を投げ飛ばした!「大丈夫ですか?」心配になる翔。泰山は起き上がり、拍手し出し、上機嫌になった。泰山は公安の新田に解雇を決めた社長の身辺を洗うよう電話で指示した。「こっちは、俺が何とかする。片付けるかぁ」泰山は息子と散らかした部屋を片付け始めた。
そうこうしている内に、憲民党の浜畑議員のSMクラブ通いが発覚! さらに狩屋の過去の愛人との赤ちゃんプレイまで発覚ッ! そのプレイ内容に「変態じゃないかッ!」ここぞとばかりに突っ込む貝原!「馬鹿野郎ッ!!」泰山が一喝していると、迅速な蔵本がエリカと共に現れ、タイミングのよすぎる今回のリークは入れ替わりの黒幕の仕業に相違無いと手打ちを決め、さらに狩屋が席を外すと自分も浜畑を切るから泰山も狩屋を切って事態を鎮めるよう忠告した。その後、天守閣ルームで例のメットを付けて狩屋の釈明インタビュー等を見ていると、当の狩屋が帰ってきた。酒を酌み交わす泰山と狩屋。翔の体は日本酒が合わない為、すぐに牛乳を含む泰山。「タイミングはお任せします」狩屋は覚悟を決めていた。ただし記事を書いたのが、過去に痴漢騒動を起こしながら親のコネで海外マスコミに逃げた記者であったことは口惜しい様子だった。その夜、民政党の重鎮達からも狩屋を切るよう圧を掛けられ、「泰山、お前近頃どうかしてないか?」と入れ替わりによる様子の変化も勘繰られた。狩屋処分は党としても確定事項となった。
     3に続く

民王 3

2015-08-23 21:44:43 | 日記
「熱りが冷めたら必ず、また引き立ててやる」泰山は狩屋に約束した。
深夜、泰山は真依の件の資料を調べていた。翔が様子を見にきた。「どうにかなりそうですか?」「心配するな。それより、明日の予算委員会は一言一句間違えるなよ」「わかってます。お休みなさい」「お休み」もふもふ君人形の置かれた寝室に引き上げた翔は、貝原の書いたルビだらけのアンチョコを読み込み、スマホで言葉の意味も調べた。『更迭』の意味を調べた翔。「辞めさせるんだ」理解した翔。チップの爆破に巻き込まれてもいいと言って、傍を離れなかった狩屋。子供の頃、面倒見てくれた狩屋。泰山の方は社長の経営する会社に覚えがあったことを思い出していた。泰山は貝原に電話を入れた。アイマスク、ナイトキャップ、パジャマの姿で布団を完全に頭まで被り、なぜか枕の二つ有るベッドの左側で寝ていた貝原!「俺だ。明日の朝、アポ取りを頼みたい」「わかりました」メモして、キャップを整え、マスクを付け直し、布団を被って一旦寝直そうとする貝原! すぐに翔の電話で起こされた。「翔です、総理です。会いたい人がいるんです。極秘ってヤツで」メモした貝原。「わかりました」電話を切ると、「まったく、親子で人使いの荒い」寝るのを諦めた貝原は起き上がった!
翌朝、蔵本が浜畑の処分を決断する中、泰山は新田から資料を受け取っていた。「まんまと撮れました」何か撮影したらしい新田! 件の真依の交渉する会社では、「社長! 最後のお願いに参りした」真依が朝一で社長に直談判に来ていた。社長室に通されると、続けて朝手に入れた資料を持って泰山も現れた!「翔君?」驚く真依。頷く泰山。真依は欠勤分給料を差し引くことで契約を続けられないか交渉した。これまで相当有利な契約で派遣していたらしい。数年で子育てが落ち着くことや、
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民王 4

2015-08-23 21:44:34 | 日記
自身が母子家庭で母を過労で亡くしたことまで出して交渉する真依。「私のせいで、安定した職業に就けなかったからなんです。ですから」「本当に申し訳ないッ!」会話を切って強引に頭を下げる社長。「失礼する」退室しようとする社長。「どうぞどうぞ! いつまでも、お待ちしますよぉ?」泰山は来客用のソファに腰掛けた。社長は苛立たしげに退室していった。
予算委員会前、翔が国会の医務室を訪れるとエリカも来ていた。「どっか具合悪いの?」「最悪っ。ホント、やだ。もう気持ち悪くて。こっちは加齢臭する背広着せられてさ、トイレに行く度に憂鬱になって」「僕より複雑だろうね」「変態親父達のスキャンダルに巻き込まれるのも困るしさ、いつになったら戻れるんだろう?」「エリカさん、力になれることがあったら、いつでも言って」「あんたみたいなバカ頼りにならないし」翔は苦笑した。「そっちこそ、どこが悪いの?」「なんか、血圧が高いんだって。本当の自分は低いのに。じゃあ」泰山は医師に診て貰いに行った。「お互い苦労するわね」エリカは憂鬱だった。
予算委員会では、連立を組む共和党がマッチポンプで批判的に翔に狩屋について糾弾し、処分発表しやすいよう質問した。「伺いたい所存です!」「今回の官房長官の件につきましては、本人の強い意思を踏まえ」間違えずにアンチョコを読み出す翔。しかしすぐにヤジまみれになり、読むのを中断する翔。狩屋と貝原が緊迫した面持ちで見ている。やや当惑するエリカ。翔は、狩屋を1度見て、アンチョコを置いた。「やっぱりこれ、おかしくないですか?」静まる国会。「狩屋さんが、官房長官になってから、何か落ち度ありましたか? ありませんよね?! だったら、おしゃぶりだとか、よだれ掛けだとか、SMだとか」SMは狩屋関係無い。「そんなプライベートなこと」ヤジが再燃する。
     5に続く

民王 5

2015-08-23 21:44:22 | 日記
「ここは! 予算委員会ですよね? 国の予算を考える大事な場所で、大事な時間ですよね? そんな時に、おしゃぶりだとか、よだれ掛けだとか、SMだとか」SMは狩屋関係無い!「そんな下らないことどうだっていいじゃないですか」ヤジが止まらない。「皆さんはどう見ても、大人です。もっと大人になりましょうよ?」「下らないとはどういうことなんですか?! 総理、総理! 総理は女の敵ですよ!!」野党の女が連呼してきた。「僕にはそんなつもりありません。僕は今朝、狩屋さんの奥さんに会ってきました」「え?」驚く狩屋!
「とっくの昔に、狩屋を1発殴って気が済んだことなんです」狩屋の妻はそう語り、「総理のお邪魔になるなんて、どうぞ狩屋をクビにして下さい。そして、国民の皆様のことを第一に」狩屋の妻は手をついて頭を下げ、翔は圧倒されていた。「一番傷付いたのは誰ですか? 奥さんですよね? その奥さんがこう仰るなら、赤の他人が何だかんだ言うことじゃないじゃないですか。狩屋さんは、僕に取ってとても大切な人です。狩屋官房長官には、今の政治を、一歩でも前に進める為に今の職務をマッタリしてほしいと思います!」「全うです」感動して泣きながらも突っ込む狩屋!「それでっ、国民の方達がNOと仰るなら、僕も、総理辞めます!!」驚く狩屋、翔を見ている貝原。国会は騒然となった。「飛躍するなぁ!」エリカも叫んだ。予算委員会後、エリカは蔵本の元へ行った。「馬鹿息子が、またしでかしたな」呆れる蔵本。「直に話を聞いてくる」エリカは浜畑に会ってくるという。「何を勝手なことを!」驚く蔵本。エリカは軽くガッツポーズして行ってしまった。
社長は朝の会議後、社長室に戻ってきた。まだ居る真依達にうんざりする社長。「お手間は取らせません」泰山は資料の入った封筒から社長の愛人の写真を取り出した。
     6に続く