日本人は楷書好きだと思います。
カチッとしているところに、求めるべき精神を見るからではないでしょうか。
私も大好きな書体です!
学校教育では書写や習字、また教育系書道でも楷書を多く取り上げているので、書道の入門的書体として捉えられているかもしれません。
大きな展覧会に行くと、篆書、隷書作品も少しはありますが、楷書作品は皆無に等しい事が多いようです。
流行り廃りというくくりで捉えれば、書道の世界で楷書は全く流行っていないのです。
確かに行書草書では、極端な緩急の技法により書き手の気持ちや心のひだを出しやすい特徴があります。
形よりも中身である精神を大切にする流れは間違っていません。
では篆書、隷書、そして楷書は、文字に込めた精神を観るものに伝えづらい書体なのでしょうか?
それを打破すべく、緩急をつけた書法で篆書や隷書を書いた作品もあります。
『かすらせちゃダメよ』と教わった篆書、隷書ですが、大いにかすらせた挑戦的な作品も少なくありません。
成功とは言い難い作品が多いのも事実ですが、、、。
もっとも、木簡や竹簡に書かれた隷書体には、こぼれ出してしまった書き手のオリジナリティが散見されますから、『無し』な部分ではありません。
チャレンジする書家が少ないので、盛り上がっていないからでしょうね。
第一人者になれるチャンス!(^○^)
書き手の心情や文言の精神を込め、それを鑑賞者に理解してもらいやすい楷書こそが、私の目指すところの楷書であり、和翠塾で使っている高橋鵞翠のお手本がまさにそのものであります。
虞世南、欧陽詢、褚遂良などの楷書の大家の作品には、隷書の影響があり、それぞれ書体と書法を確立しています。
小野鵞堂の楷書は主にその三人から学び、彼独自の楷書を作りあげました。
それをさらに飯島鵞敬が発展させ、高橋鵞翠が完成させたと私は考えています。
故に『鵞翠の楷書越え』は相当に難しいのです。
が、継承するだけでは面白くない(^○^)
越える姿勢だけでもないとね〰
みんなで頑張りましょう!
お?別な山も見えてきましたよ!
篆書と隷書に鵞翠の楷書技法を導入して、新しい書体を作ることです。
ふーむ、、、、
例えると、、、
二人乗り軽量オープンカーはヨーロッパで生まれ、世界を席巻したスポーツカーでしたが、1970年代には色々な理由で廃れてしまいました。
1980年にマツダがユーノスロードスターとして進化した軽量二人乗りスポーツカーを発売すると、世界中で売れまくり!
その影響で、本家ヨーロッパがその魅力を再確認して、さらに進化を遂げた多くの軽量二人乗りオープンカーが作られたのです。
そしてまた、マツダも新しい軽量二人乗りオープンカーを送り出すことになり、世界中で多くのファンの期待に応えてくれているのです。
ね、わかりやすいでしょ?
ヨーロッパを中国に、マツダを日本に置き換えて、、、
ということです。
終わり〰