2013年7月にNPO法人労働相談センターと東部労組に寄せられた「有給休暇」関連相談から抜粋して以下の事例を紹介します。
有給休暇を許可する、しないが、
まるで上司や会社に与えられた権限であるかのように
思い込んでいる人がいます。
また、有給休暇は会社や社長からの
お恵みのように錯覚している人もいます。
いずれも大間違いです。
有給休暇は法律で定まった国の制度ですから、
会社が断ったり、恩着せたりすることなどあり得ないのです。
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「有給休暇」関連相談事例から(2013年7月分)
NPO法人労働相談センター
全国一般東京東部労組
2013年9月17日
1) グループホーム。夜勤が多く公休日が少ない。有給休暇も取れない。
2)デザイン会社。朝9時から働き、帰りは深夜タクシーか泊まり込みのエンドレス労働。残業代もない。ケガをして午後病院に行こうとしたら、「明日の午前中に有給休暇で行ってくれ」と言われた。午後いた方がエンドレスで働かせられるという訳です。
3)勤続10年。入社以来「うちには有給休暇はないから」と言う会社。法的には申請できるはずですが、拒否されたらどうしたらいいのでしょうか?
4)社員5名の有限会社。社長が「年末年始、ゴールデンウィーク、お盆など連休のある月は有給休暇は禁止だ」と言っている。こんなことは有効なのか。
5)妻の祖母が他界した新盆で、有給休暇を申請したら「駄目だ。不満なら辞めてもらって構わない」と言われた。
6)パート。過去6ヵ月の出勤数が22日から8日とバラバラです。この場合でも有給休暇は発生するのでしょうか。
7)退職日が決まり、残った有給休暇6日間と公休日2日間を入れた8日間を申請したら、「3日分しか認めない。うちはそういう会社だから」と言われた。
8)派遣社員。勤続6ヵ月。有給休暇は発生しているはずなのに、会社からはいっこうに何の通知もない。
9)会社から、突然「現在年間105日ある年間休日を87日に変更する」と連絡が入った。社長は「労働基準監督署から一日7.5時間で年間105は多すぎだと言われたから」と言うのです。今までも就業規則も有給休暇もないのに、こんな変更は可能なのか。
10)医院。退職にあたり有給休暇の消化を申請したが断られた。
11)新聞配達。病気で休んでいるが、店長から「有給休暇がなくなる」と言われている。病欠と有給休暇は別ではないでしょうか。
12)有給休暇が35日残っていて、退職が決まり消化を申請したら、上司は「有給休暇消化は認めない。無理矢理取ったら即日懲戒解雇とする」
13)社内規定に「退職届受理後、引き継ぎをしない場合は懲戒免職にできる」と記載されていて、残っている有給休暇の消化が事実上出来なくされている。
14)会計事務所。高卒で入社2年目。有給休暇、産休、育休、残業代がない。
15)アルバイト。1日6時間、年間270日出勤している。有給休暇は発生するか。
16)中規模の株式会社。勤続4年。一度のボーナスもなく、有給休暇も使わせてもらえない。有給休暇は、人によっては取れている場合もある。こんな差別もする。
17) 物流倉庫に派遣されている。派遣会社に有給休暇の申請をしたら、派遣先物流倉庫の社員から「繁忙期だから、有給休暇の話はなしにして」と言われた。
18) 派遣先会社の創立記念日は会社が休み。しかし、派遣社員の自社は休みではない。こちらだけ賃金がカットされるか無理やり有給休暇を使用するか代休を強制される。