労働審判はじまる

７月１日、東京地裁にて大島組合員の労働審判（07年12月・08年１月の２ツアー分の未払い残業代請求＝「事業場外みなし労働」の是非）が行われました。組合側は大島組合員と本部役員、そして弁護団５名（棗・小川・鴨田・蟹江・松浪弁護士）でした。
今回の労働審判において、組合側は「申立書」、会社側は「答弁書」でそれぞれの主張をしています。

「事業場外みなし労働」の是非＝時間管理がなされているのかどうか、について組合側は、申立書において「アイテナリーによって行程がすべて管理され、添乗員に裁量はない」と主張しています。これに対して会社側は、答弁書で
・アイテナリーはあくまでも目安
・お客さんが満足するならば添乗員の裁量でツアーコースや行程の変更も可能
という主旨の主張をしていますが、その主張は矛盾に満ちています。

また、会社はこの労働審判の「答弁書」の中で、「添乗員には１週間で１日もしくは４週間で４日の休日は与えていた」と主張しています。しかし、たとえば８日間連続のツアーのどこを「休日」扱いとしていたのでしょうか。

「ツアーに行っていない時が『休日』」ということなのでしょうか。しかし登録型派遣という雇用形態から考えれば、ツアーに行っていない時は「労働契約期間外」ということになります。結局は「ツアー中には与えていない」ということなのです。

総じて、会社が主張する「事業場外みなし労働」の矛盾が明らかになったというのが強い印象です。
会社が主張する「事業場外みなし労働」はいわば残業代支払い拒否・長時間労働正当化の「ための」理由なのです。そこから出発しているため、屋上屋を重ねる式の矛盾した説明をするしかないのです。

次回の労働審判は７月17日です。
添乗員のみなさん！ぜひこの労働審判とこれからはじまる本裁判を応援してください！