コナカが週４０時間超の残業代問題で不誠実回答

（写真＝週４０時間超の残業代支払いを是正指導した横浜西労働基準監督署）

コナカ回答「全従業員への支払い拒否」
組合員への「支払い約束」も白紙撤回
法律も約束も守らない経営陣に怒りの声をあげよう！

株式会社コナカが、週４０時間を超える労働に残業代を支払っていない問題について、私たち全国一般東京東部労組コナカ支部に１０月１０日、すべての従業員への支払いを拒否し、さらに「組合員には支払う」との約束も一転して反故（ほご）にするという極めて不誠実な「回答」をしてきました。

以下がその全内容です。

「当社としては、変形労働時間制は従業員の方の理解を得て行われていたと考えています。しかし、会社は組合からの話を受けて、組合員の方のみを対象とする差額の問題について、高度な政策的観点から組合に解決金を支払う方向で検討し、前回お話しました。ところが、残念ながら合意に至らなかったので、当社の考え方すなわち変形制は店舗の従業員の同意により成立しているとの原則に戻り、支払いに関する回答はできません」

この問題をめぐっては、会社側は８月１０日の組合あてファックスで、団体交渉に出席している支部の組合員５人に「解決金」として支払うことを約束していました。以下がその明細です。渡辺さん（３４７０１６円）、笹川さん（２８９１２円）、中村さん（１９９６０８円）、佐伯さん（９０８２４円）、武田さん（２９１８８８円）。

私たちの申告にもとづき、横浜西労働基準監督署も会社に「週４０時間超の残業代を支払いなさい」と是正指導しています。会社が不払いの理由にあげている変形労働時間制については、労使協定を結ぶときに労働者の代表を民主的（挙手や選挙）に選んでいなかったため「無効だ」と指導しています。

コナカ支部が団体交渉の場で追及した結果、会社は「組合員には支払う」との考えを明らかにしました。私たちは当然「組合員だけではなく、すべての従業員に支払うべきだ。少なくとも協定に不備があった店舗には、そこで働く全従業員に支払うべきだ」と要求しました。（くわしくはhttp://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/78896a4fa008fe33406e1c3789bef344を参照してください）

これに対する会社側の回答が上記のものです。労基署の是正指導を無視して全従業員に支払う意思を見せないばかりか、組合との約束も一方的に破るという許し難い対応です。

なぜ、会社自らが内訳まで示していた組合員への「解決金」を一転して不払い回答してきたのでしょうか。コナカ支部が自分たち組合員の利益だけではなく、すべての社員の利益を会社に主張したからにほかなりません。

逆に言うと会社は「組合員だけにお金をあげれば、コナカ支部は黙るだろう」と思いこんでいたのです。札束でおとなしくさせる、それが会社の言う「高度な政策的観点」なのです。それ自体が労働組合と社員を馬鹿にする考え方と言わざるをえません。法律も約束も守らない企業にコンプライアンス（法令順守）を語る資格はありません。

すべてのコナカ社員のみなさん、私たちコナカ支部は今後もすべての社員の利益と権利を守るため、会社に主張し、要求し、行動します。ぜひコナカ支部にみなさんの力を貸してください。いっしょに頑張りましょう！