新型コロナウイルスの影響による生活破壊を許すな、と東部労組HTS支部は会社(阪急トラベルサポート)に対し粘り強く要求を続けています。
団体交渉が開催されない中、組合は4月21日、質問状を送り、会社の対応について質しました。
【参考】【新型コロナ関連】添乗員の生活を守れ!東部労組HTS支部の闘い
4月27日、会社より回答がありましたが、その内容は組合が納得できるものではありませんでした。
生活に直結する休業の補償について、会社は「5月帰着分についても・・・休業手当相当分を支給予定」と回答しています。しかし問題なのは、支給対象を「口頭で合意しているツアーで、コロナウイルスの影響によりキャンセルになったもの」としていることです。
5月に入り、「合意しているツアー」、つまり「割り振られた(アサインされた)ツアー」が存在しない添乗員もいるでしょう。現在、旅行会社がツアーの催行自体を見合わせている中、今後は「アサインされたツアー」自体がなくなります。これは「休業補償の対象者がいなくなる」ことを意味しますし、当該添乗員にとっては休業の補償がなくなり、無収入の状態となります。
本来であれば団体交渉で継続的な休業補償を直接会社に求めていくところ、会社は5月8日、東京における緊急事態宣言の延長を理由に団体交渉の再延期を申し入れてきました。
これをうけ組合は5月12日、会社に対し再度の要求書を送り、新型コロナウイルスの影響が終息するまでの間、ツアー(形式上の雇用契約)のない期間についても休業の補償を行うよう求めることとしました。
新型コロナウイルスの影響による登録型派遣添乗員の生活困窮については現在、いくつかのマスコミが報道するなど、社会問題化しつつあります。
このような中、5月6日付「朝日新聞DIGITAL」の記事「コロナで「『収入は完全にゼロ』 派遣添乗員のいま」(有料会員限定記事)
https://www.asahi.com/articles/ASN5563R9N52ULFA00K.html
ではHTS支部が問題にしている「ツアー(アサイン)のない期間」について、過去の添乗実績をもとに、働いたとみなして休業の補償を検討している企業があること、そしてこのような「みなし休業補償」について厚労省が「雇用調整助成金の対象となる」」旨の考えを示している、と紹介されています。
そうであれば、阪急トラベルサポートをはじめとする添乗員派遣会社はただちに行政機関に働きかけるなど、添乗員の雇用・生活を守るために責任を果たすべきです。
全国の添乗員のみなさん・旅行業界で働くみなさん
新型コロナウイルスの影響をめぐる会社の対応で疑問・お困りのことがありましたら東部労組・HTS支部にご相談ください!
【連絡先】
電話03-3604-5983/03-3604-1294
mail:info@toburoso.org