るるの日記

なんでも書きます

仏教での悪の問題・悪人成仏

2021-04-20 15:05:02 | 日記
■観無量寿経
【北インドのマガタ国はビンビサーラ王が支配し、王妃ヴァイデーヒーとの間にアジャセが生れた

ところが、この王子は呪いと運命の手に操られて父親ビンビサーラを殺し、母親ヴァイデーヒーを幽閉する

やがてアジャセは釈迦との出会いによって改心し仏弟子となる】
と観無量寿経に描かれている

■無量寿経
父親殺しのアジャセは、はたして救われるのか?極悪人アジャセは成仏できるのか?というテーマをとりあげているのは無量寿経である

■無量寿
無量寿とは無限の寿命をそなえた阿弥陀如来。阿弥陀如来は衆生を成仏させるために、最終的な誓いをたてた
【すべての人間が救われる(成仏する)までは、自分は決して成仏しない】という誓いである

48の誓願をたてているが、その中の最も根本的な誓いが第十八願である。【全世界が幸福にならないうちは、自分も決して幸福にならない】という誓願が、この十八願に結晶している

■しかし、いつごろか、十八願に条件がつけられるようになった
【親殺しや、仏殺しの罪を犯した者と、仏法を誹謗中傷する者たちは、どんなことがあっても救われない、成仏することができない】という条件が設けられた
あるいはこの条件が先にあって、後にその条件が外されたのか

いずれにしろ、インドに浄土経典が成立した段階で、父親殺しの罪を犯した極悪人は成仏できるのか?できないのか?という問題が提起されていた

♦️悪の問題は
仏教の世界において二千年の歴史を貫いて論じられてきたのです



読書メモ【蓮如と信長】を読む・悪人成仏

2021-04-20 14:31:38 | 日記
親鸞の名がわが国の精神史の上で大きな意味を持ったのは【歎異抄】によってである。歎異抄の【悪人成仏】の思想によって不動の地位を獲得するまでになった

【悪人成仏】の考えは、仏教が創始されて以来の大問題であった。インドで大乗仏教が形成されるころには、明確なテーマになっていた。なぜなら当時、「悪人が成仏できるか」という議論が、浄土経典や涅槃経の中で鋭く提起されていたからである