よく、私の業界では、「子どもをたくさん誉めなさい。」と言われます。
最近も学校評議員
の方から言われました。
しかし、私は正直申し上げて、教員になりたてのころから、「誉める」のは苦手です。
最近になってよくよくわかったのですが、「誉める」という行為は、
「立場が上の者が、下の者に対して行うもの」(例えば、教職員と児童との関係)
という意味合いが強いと思うのです。
それに「誉める」といっても、誉めるべき事柄を間違えると、
「バカにするな!」
と、子どもから叱られることもあると思うのです。
いつの頃からか、私は「ありがとう。」と感謝の言葉を多くするようになりました。
普通の先生なら、「そんなことは当たり前だ。」ということでも、「ありがとう。」というようにしました。
元気で、学校に来てくれること、「してほしいこと」、「しないでほしいこと」、その他いろいろ…。
すると、子ども達の中からも、私に対しては本音で語ってくれる子どもが少しずつ増えて行きました。
差別や選別が進む、教育の世界ですが、「賞賛」より「感謝」の言葉で、お互いに歩んでいけたらいいなと思います。
(追記)
授業の終わりに「ありがとうございました。」というのを「号令」で行うというのは、私の今回の話の主旨と全く異なる、否、正反対の行為であり、それで、授業時間を延長することなど、人権無視も甚だしいことであることを、付け加えさせてもらいます。
-K.O-