■第3話 宇宙からの贈りもの■ ウルトラQ:SF系参照
■第20話 海底原人ラゴン■ 日本沈没の先駆ですね。学界に認められない異端の学者が実は正しかった、式モチーフで『バルンガ』『2020年の挑戦』と並ぶ3大科学批判ものの一角を担う。石井博士の学説が登場怪獣とは直接関係ないところ、飯抜きでラゴンの卵の正体鑑定に没頭するところ、卵浮上の原因を海底火山に帰するか地殻変動に帰するかという微妙な(ホント素人からすりゃどっちだってと言いたいような……子ども向け怪獣映画としては微妙すぎますでしょ……)考察を万城目らに語っているところなど、リアルタイムで研究活動が進行するのが他2作より本格的にサイエンスだ。文子がラゴンに卵返すコンタクトな場面は私嫌いだけど新生児ラゴンの映像で帳消し、逃げ遅れた万城目と由利子に船を残しておかない不自然さは間一髪一平ヘリを際立たせる装置であってみればそこも納得。だけどその後、もともと仲良かったらしい石井文子と由利子との関係がまずくなったのではないかと心配です。
■第21話 宇宙指令M774■ これは定評どおり、全28話中最底辺に近い。いや、前半のラインはハイレベルなんですよ、人形がしゃべって怪しい流れ星が落ちて万城目と一平が無人ロッジに誘われる(サックスのムード音楽良かったな)、あのへんまではウルトラQ基準でもハッキリ平均を上回ってるんです。最後のルパーツ星人地球に帰化のところも、メッセージは凡庸ながらビジュアルのインパクトでばっちし決めてくれた。致命的にダメなのは海上。巡視船の場面ですね。間延びして、救いようがない。いくら骨髄ウルトラQフリークの私といえどもフォローのしようがありません。海上保安庁の協力を仰いだのが裏目に出た、というよりかそれに自足して工夫を怠りましたね。これでボスタングが盛んに警告されたとおりの怖ろしい怪獣だったとか、怖ろしくなくてももっと造形の良い怪獣だとか(全28話中群を抜いて最低の怪獣。ただのエイというこのデザイン採用についてだけは私、円谷プロのセンスを疑います)、ルパーツ星人があの人じゃなくて水野久美であるとか、そういうことならこの作品、けっこう傑作になったかもしれないのになあ。
■第23話 南海の怒り■ これ、地味だけど傑作です。東宝怪獣映画に大ダコが何度か登場していることもあり(タコは円谷英二のお気に入りだとか)、あと『モスラ』を彷彿させるチラリズムもあり、正統怪獣映画のオーラが充ち満ちている。島民のスダール信仰の本音は結局ただの恐怖心だったことが雄三の復讐心によってあえなく暴露されるあたり、いい流れですわ。『大怪獣バラン』の土俗性と宗教性をぐっと濃くした感じ。ただ、国連の爆撃隊(苦)らしきものが爆弾を落とすだけ落として去っていくのはいかがなものか。あとは島で始末つけろってのはいくら何でも無責任ではないか。そこさえモチョっとクリアしてくれてればこれ、終盤の半闇の戦闘場面もけっこうな迫力(『キンゴジ』等からの流用場面を差し引いても)だったことだし、全28話中間違いなく上位十傑に食い込んだであろうに。
■第20話 海底原人ラゴン■ 日本沈没の先駆ですね。学界に認められない異端の学者が実は正しかった、式モチーフで『バルンガ』『2020年の挑戦』と並ぶ3大科学批判ものの一角を担う。石井博士の学説が登場怪獣とは直接関係ないところ、飯抜きでラゴンの卵の正体鑑定に没頭するところ、卵浮上の原因を海底火山に帰するか地殻変動に帰するかという微妙な(ホント素人からすりゃどっちだってと言いたいような……子ども向け怪獣映画としては微妙すぎますでしょ……)考察を万城目らに語っているところなど、リアルタイムで研究活動が進行するのが他2作より本格的にサイエンスだ。文子がラゴンに卵返すコンタクトな場面は私嫌いだけど新生児ラゴンの映像で帳消し、逃げ遅れた万城目と由利子に船を残しておかない不自然さは間一髪一平ヘリを際立たせる装置であってみればそこも納得。だけどその後、もともと仲良かったらしい石井文子と由利子との関係がまずくなったのではないかと心配です。
■第21話 宇宙指令M774■ これは定評どおり、全28話中最底辺に近い。いや、前半のラインはハイレベルなんですよ、人形がしゃべって怪しい流れ星が落ちて万城目と一平が無人ロッジに誘われる(サックスのムード音楽良かったな)、あのへんまではウルトラQ基準でもハッキリ平均を上回ってるんです。最後のルパーツ星人地球に帰化のところも、メッセージは凡庸ながらビジュアルのインパクトでばっちし決めてくれた。致命的にダメなのは海上。巡視船の場面ですね。間延びして、救いようがない。いくら骨髄ウルトラQフリークの私といえどもフォローのしようがありません。海上保安庁の協力を仰いだのが裏目に出た、というよりかそれに自足して工夫を怠りましたね。これでボスタングが盛んに警告されたとおりの怖ろしい怪獣だったとか、怖ろしくなくてももっと造形の良い怪獣だとか(全28話中群を抜いて最低の怪獣。ただのエイというこのデザイン採用についてだけは私、円谷プロのセンスを疑います)、ルパーツ星人があの人じゃなくて水野久美であるとか、そういうことならこの作品、けっこう傑作になったかもしれないのになあ。
■第23話 南海の怒り■ これ、地味だけど傑作です。東宝怪獣映画に大ダコが何度か登場していることもあり(タコは円谷英二のお気に入りだとか)、あと『モスラ』を彷彿させるチラリズムもあり、正統怪獣映画のオーラが充ち満ちている。島民のスダール信仰の本音は結局ただの恐怖心だったことが雄三の復讐心によってあえなく暴露されるあたり、いい流れですわ。『大怪獣バラン』の土俗性と宗教性をぐっと濃くした感じ。ただ、国連の爆撃隊(苦)らしきものが爆弾を落とすだけ落として去っていくのはいかがなものか。あとは島で始末つけろってのはいくら何でも無責任ではないか。そこさえモチョっとクリアしてくれてればこれ、終盤の半闇の戦闘場面もけっこうな迫力(『キンゴジ』等からの流用場面を差し引いても)だったことだし、全28話中間違いなく上位十傑に食い込んだであろうに。