分子栄養学講師の気ままなブログ

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鉄欠女が知りたいマニアな鉄の話

2021年02月02日 | 分子栄養学ブログ

今日はちょっとマニアックな鉄のお話です

 

分子栄養学を学んでいる人
(わたしみたいな一般人)の間では

非常に頭を抱える鉄と炎症とサプリメントの話

 

なぜ頭を抱えるのでしょう、、

 

鉄不足、貧血ある!!

と分かっても、

鉄サプリメントを安易に補給できない

勧められない

 

というのが、実際のところだからです

 

有経女性の場合、

そして甘いもの大好きな女性の場合、

ほぼほぼ鉄不足があると思っていいと思います

 

この考えでいくと、

とくにその他の疾患がない場合は

鉄不足を解消するために
鉄サプリを補うのは手っ取り早いはず…

 

しかし、鉄サプリはものによって

吸収率が非常に良く、

本来の鉄の吸収機構ルートを無視してどんどん吸収する

 

これが、諸刃の剣とも言われる鉄が

体内で増えすぎて活性酸素を生むという

デメリットにもなるのです😱

 

鉄は超重要ミネラルでありながら
活性酸素を生むという一面があります

(これはメリットとデメリットの両面をもちます)

フェントン反応!

 

 

わたしに言わせると、
鉄は非常に高飛車な美人お嬢様👯‍♀️(な、イメージ(笑))


美人ですごく手に入れたい高嶺の花
なんだけど…

いざ彼女にして自宅に招き入れると、
見ている分には幸せだし嬉しいし、癒されるし、

人に自慢も出来るけど、


わがままで、扱いに難しいところがあって
非常に気を使う!!!

とも言える

 

身体は鉄に対してもともと非常に敏感と言われていて、

それが血液を流れる鉄の量(血清鉄)からも実は伺えます

 

身体の中の鉄は、ほとんどが赤血球にあり

それ以外はフェリチンとしての貯蔵、

残りのほんのほんの僅かな量が、血清鉄です

 

鉄は、血液中に登場出来る量がごく僅かと決められた
レアキャラと思ってください🙊(笑)


ごく僅かと言われるそれくらいに、
鉄はやすやすと血中に存在出来ないだけの
理由があるのでしょうね

 

鉄は活性酸素を生む諸刃の剣であり、

その他生体内の細菌や、
侵入した病源菌たちにとってもエサになるようです

 

身体では常に鉄の奪い合いが起きているのです

 

高嶺の花・鉄子ちゃんですから当然ですね〜


みんなの憧れ

みんな欲しがります


とくに体内に炎症が起きている時
身体が非常事態の時には、
鉄を病源菌に与えるわけにはいきません

 

 

そのため、体内で炎症が起きているときは
身体が防御反応的に鉄の取り込みをストップさせます


肝臓で作られるヘプシジン
(ペプチドホルモン)が鉄代謝を調整する役目

 

 

取り込みをストップさせるだけでなく、
フェリチンが身体中の細胞内の鉄回収に回ります
(フェリチンは鉄の運搬回収業者!)

炎症があると血清鉄が低くなり、フェリチンが上昇するのはこのため?🧐


この時のフェリチン上昇は回収のサインで、
決して鉄がストックされて満たされていることを意味するものではないとか

 

その他
壊れた赤血球の中の鉄のリサイクルを抑制し、
(脾臓や肝臓での鉄リサイクル低下)

腎臓でのエリスロポエチン(造血機能)までも抑制する説


あらゆる手段で鉄代謝をストップさせるという
徹底っぷりが伺えますよね

 

このことからも

どんだけ必死になって鉄を押さえ込んでいるかがわかります

 


炎症がある時に鉄サプリを補うのは
身体の防御反応を一切無視した
暴走行為

 

こんなに頑張って鉄代謝ストップさせてんのに
何しとんじゃい!!

と、身体は間違いなくぶち切れます



(食事由来の)鉄の本来の吸収機構は

小腸上部・十二指腸で吸収され、

(ヘム鉄は食事の影響をあまり受けずにそのまま)

(非ヘム鉄はビタミンCやタンパク質、食事の影響を受け還元されて)

門脈側へ移動し(再び酸化される)

 

鉄を運ぶトラック!
タンパク質のトランスフェリン(UIBC)にのって血中へ…
→血清鉄になります



余分はフェリチン(鉄をためるタンパク質)として
細胞質、肝臓、心臓、腎臓、筋肉、骨髄などへ貯(鉄)

 

腸の上皮細胞についた過剰な鉄は排出されるらしいですが、、、


キレートされた鉄サプリは
この小腸上皮絨毛細胞にびっしりと鉄をつけてきます
(通常は上皮絨毛細胞の先端でしか吸収しないらしいです)

 

本来であれば、
(鉄が枯渇した状態であれば)
このキレートは非常にありがたいように思います

 

余すことなく上皮細胞の全体で
鉄を吸収させるように働き、
速やかに鉄不足が解消されるに
一役買ってくれそうです

 

しかし、

炎症がある場合は
やはり身体的には
とんでもない話です

身体は鉄を取り込みたくなくて必死なのです

 

しかし、
鉄不足がかなりある場合もやはり考えられます 

 

身体の炎症と鉄欠乏のバランスを見極めるのは、

わたしのような一般人レベレでは非常に難しいです

 

 

炎症時の鉄代謝機構…

今日はざざっとまとめましたが
学べども学べども、ホント難しい

 

こんなに難しい、

頭を抱え悩ましい鉄補給ですが、

わたしが気を付けていることは…、、、

 

次回。


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