分子栄養学講師の気ままなブログ

メンタルを変えるために奮闘!
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清い心と穢れた心。究極のメタ認知の極意とは。

2020年10月24日 | 発達障害

大竹しのぶさんの書籍に

とあるエピソードが書かれていた
 
 
若い頃、
仕事の撮影でパールハーバーを訪れたそうだ
 
 
まだ若手だったしのぶさんは、
 
ほんの若者だった青年たちが
日本人の行いによってこの地で死んでいったことに胸が痛むも
 
 
墓地に一度たりとも出向くことなく
撮影が進んでいくことに対して
何も言えないでいたそうだ
 
 
番組の趣旨とは違うとは言え
日本人として
撮影の前に出向くのが常識ではないのか?
 
 
そんな想いで悶々とするなか…、
しのぶさんは、
せめて自分だけでも…と、
 
撮影の合間にひとりその足で墓地へと向かったそうだ
 
 
墓石に刻まれた名前を見つめていると、
涙が止まらなくなり
ワンワン泣いたそうな
 
 
すると、清掃員のおじさんが、
大泣きしているしのぶさんを見つけ
 
「君は一体どうしたんだい?」
と、話しかけてきた
 
 
 
墓地でひとり、
日本人の可愛い女性が号泣している
 
こりゃ何事だと、おじさんもさぞ驚ろいたのであろう(笑)
 
 
しのぶさんは片言の英語で、
必死で訴えたそうだ
 
 
「わたしたち日本人が彼らを殺してしまった、、ごめんなさい。本当にごめんなさい。」
 
大泣きしていながらそう訴えるしのぶさんに向かって
そのおじさんは優しくこう答えたそうだ
 
「わたしたちアメリカ人も日本人を大勢殺してしまったんだよ…」
 
 
しのぶさんはそのおじさんの言葉を聞くと、
おじさんの胸に抱きつき、
さらにわんわんと泣いたそうだ
 
そうして二人でそこで暫く墓石を眺めて
時間を過ごした…
 
そんなエピソードがあったそうだ
 
 
わたしのうる覚えで申し訳ないが、
まあだいたいこんな感じのエピソードだ
 
 
 
大竹しのぶさんは、
年を重ねても本当に可愛らしく、
 
そんなほんわりした可愛らしさのなかに女優魂が沸々とも感じられる、
パワフルな(大大大大)女優さんのひとりで
わたしは大竹しのぶさんが好きだ
 
 
他には、
さんまさんの元奥さんというイメージくらいしか持っていないが、
 
 
このエピソードを見たわたしは
大竹しのぶさんという人は
なんて感受性豊かで、
なんて心の清い可愛いい人なのだろうと思った
 
 
このエピソードを見たわたしは、
つい目頭が熱くなってしまう
 
 
しかし、
ふと、
同時に、
 
(ん?)
とも思うのだ
 
なんとも(しのぶさんを含めた、わたしもろとも)滑稽に思えて、
急に笑えてもくるのだ
 
 
意識や思考が、ある一点だけしか見えていないと、
その世界だけが全てに思えて、
感情の波に呑まれてしまう
 
 
これこそが、
この地球上でやっかい極まりない
シロモノ…

感情のなせる業ってやつだろう
 
 
 
地球のトリックでもある
 
 
 
たとえば、
小鳥が蛇に食われて血まみれになって無残に死んでいた
 
小鳥さんなんて可哀想
と、ワンワン涙を流す
 
 
しかし、その小鳥も蛇に食われる数時間前には
可愛らしいミミズを血眼で食いちぎっていた
 
 
今度はミミズさんのためにワンワン泣くのだろうか?
 
 
 
こんなにも感受性が豊かだと、
心がいくつあっても足りないのが
想像するに容易いのではないだろうか…
 
 
 
用は、意識がどこに向いているか?
一点しか見えていないと、
その感情の波に呑まれて、結局は自分が苦しくなるだけだ
 

ミミズに起きた事実に目を向けて、(向けすぎて)

ミミズに感情をのせては
一日中ミミズのことを考えているのはいいが、
それだと他のことが手につかなくなる



 
大竹しのぶさんの心優しさがひしひしと伝わってくる
素敵なエピソードを題材に申し訳ないが(笑)
 
 
これはメタ認知・認知行動療法を学ぶ人にとっては
格好の題材である
 
 
おそらく、
感受性がこんなにも豊か過ぎるくらいに豊かな、
大竹しのぶさんだからこそ
 
あんなに味のある深い演技をして
人を惹きつけるのだろうとも思うが
 
 
女優という職業ではない一般人ならば、
このような感受性の豊かさは、
狭く窮屈な思考に縛られて、
息苦しくて仕方がないだろう
 
 
 
喜怒哀楽に翻弄される、
ヒロイン、ヒーロをひとりで演じているようなものだ
 
 
心がいくつあっても足りないだろう
 
 
究極のメタ認知とは
清い心になることでもなければ、
もちろん穢れた心が悪いという概念があるわけでもない
 
 
究極のメタ認知とは、
穢れた心も清い心も
どちらも包括してただ眺めることなのである
 
 
しのぶさんのエピソードで言うなら
パールハーバ墓地にいた清掃員のおじさんは、
メタ認知に近い
 
 
哀しい事実1点にだけ意識が集中していると、
他のことが見えなくなる
(これを1点固執集中型意識とわたしは呼ぼう…)
 
そこにわたしたち人間は感情や思考を並べては、
あれやこれやと悩み・苦しみ・時に喜び、奮起する
 
 
 
どれか1点に捉われるのではなく、
全体を眺めることが出来れば、
 
煩わしい感情に惑わされことなく
常に冷静にいられるようになる
 
 
 
何を当たり前のことを言っているんだ
と、思われるからもしれない
 
 
が、
実に多くのがひとがわたしも含めて
日常生活のなかでメタ認知をすることが出来ていない
 
 
 ミミズのことを一日中考える。
ことは、ないだろうが、

嫌なことがあった
試験に合格した
落ち込むことがあった
恋が実った
ムカつくことがあった
最愛の人が亡くなった

わたしたちは、
あらゆる出来事に感情を大きく揺さぶられては
その感情に翻弄され続けて生きている


これは(メタ認知は)、
なにも感情を捨てろと言っているわけではない
 
 
1点固執集中型意識を辞めるべきだ
ということであって、
 
これを辞めると、
沢山の別の意識を、
常に引っ張ってこれるようになる
 
 
とある感情や思考に固執し、
それらに煩わされることもなくなるのだ
 
 
つまりは、

色々な方向から物事や出来事を考察し、
沢山の考えを持ち、考えの幅を広げていくことが出来る

意識を常に色々な方向へ向けることが出来る人が、

メタ認知に近づくことが出来るわけで、
 


さらには、

感情をそこにのっけないことが究極のメタ認知である
 
(感情をなくすことは出来ないが、感情と思考とわたしとを分けて考えられる)
 
 
 
この世界観を訴えている、
しかもアニメーションを通じて説いているのが
高畑勲監督だ
 
 
高畑監督は、
自分の描いたかぐや姫の物語は、
少しも感動・泣ける映画なんかではない!!! 
と訴えていたそうだが、
 
 
それでも多くの人が、あ・の・【かぐや姫の物語】を見ては
涙してしまう
 
 
いかにメタ認知が出来ていないか
の、現れだと思う
 
 
 
高畑監督がかぐや姫の物語のなかで必死に(?)訴えた
メタ認知の世界観が、

多くの日本人にほとんど伝わっていないのだ。。。
 
 
 
今日のタイトルは
清い心と穢れた心と謳っているが
 
高畑監督に言わせば、
清い心だろうが穢れた心だろうが、
 
所詮はそれはこの世界(地球)のまやかしであり、
クソくらえみたいなもんだ(笑)ということなのである
 
(注・監督はクソくらえなんて言っていないけど)
 
 
この世界のなんたる滑稽さを、
非常に冷静沈着に、監督はかぐや姫の物語のなかで見事に描いているのだけれど
 
 
多くの人が感情をのっけて物語を見てしまう(メタ認知が出来ていない)ので
高畑監督が描いているメタ認知の世界観には気が付けずに、
 
あぁかぐや姫、お爺さん、お婆さん、
なんて可哀そう…なのかしら…
 
で、大抵はワンワン泣いて観て終わるのです
 
 
 
(そうは言ってもさ。でも、、やっぱり泣けるのよね…)
 
かぐや姫の物語を見て、(ふっ)と鼻で笑えるように、
黙ってメタ認知にはげむべし!!! 
 
 
メタ認知が世界を救う
と、わたし今日も思っては
信じてやまない


メタ認知が鍛えられると

かぐや姫の物語ラストシーンでの
かぐや姫の行動はやや滑稽でもあり、


大竹しのぶさんがワンワンパールハーバーで泣くことも
わたしがつられて眼頭が熱くなるのも

滑稽であるという、
相反する
おかしな感情も同時に湧いてくるのである


メタ認知の世界観は
怒りや悲しみの中にも喜びや滑稽が混在するという
まか不思議な次元なのだ

そうなると、
悲しさのなかに喜びがあったり
怒りのなかに笑いがあったりする
ということになる

つまり、"なんでもあり"なのだ

言ってしまえば、
どちらでもよいし、何でも良い


穢れた心だろうが、
清い心だろうが、
所詮はどちらでも(同じ)
良いわけで

どっちが偉いわけでも悪いわけでもない


メタ認知はそれらの喜怒哀楽を
ただ眺めているだけであり、


究極の無の状態なのである


どっちが良いとか判断しているうちは
メタ認知の境地には達することが出来ない


また、清い心にしがみつこうとすることも、
メタ認知が遠のくことにつながる


清い心を持つことがゴールなのではなく
やっかいな感情や思考に翻弄されることなく
メタ認知であらゆる出来事を傍観していく、、
ゴールはここである


これが出来たとき
人間は"神"になる






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