『待つわ』-⑧
月影の中、裏庭のライラックの茂みで、ジーンは彼とキスをした。デイックの顔が迫ってくると、ジーンは震える唇でそれを待った。
⑧それから二人はライラック茂みを出て、ゆっくりと歩きながら勝手口へ戻ってきた。ジーンは思った、「これは、きっとお酒を飲んだときに感じる気持ちに違いないわ。頭がぼ~っとして、馬鹿になったみたい。まるで、この世のあらゆるものが無くなったみたいで、この今の瞬間だけしか残っていないわ」
(続く)
原文:⑧They turned then from the lilac bush and walked slowly back to the side door. "This is how it must feel to be drunk," Jean thought, "light-headed
and foolish, as though there was nothing in the world at all, but just this moment."
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