詩画・月見る月[飛ぶ、童女]

2017-03-23 20:14:26 | 詩画


           飛ぶ、童女

     まんまるい膝小僧
     くりくりした瞳
     お月さまが
     お使いなさいと
     用意してくれた雲に乗って
     童女は、飛ぶ
     幼なじみの
     てふてふ君が
     がんばってる
     青い星に向かって

40年ぐらい前、鳥取県倉吉市の山本竜門仏師の作業場で童女観音像に出会った時から、この童女は僕のアイドルとなりました。童女に会うために京都から何度も通いました。今でも手帳には童女の写真を挿んであります。年月を経て浮き出た木肌のシミが半ズボンのように見えて、まんまるい膝小僧がとても可愛らしいのです。童女観音像は竜門仏師の「集仏庵」から微笑を送ってくれています。
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しびれるキース・ジャレットのピアノ・ソロ<ザ・ケルン・コンサート>

2017-03-23 00:59:22 | 音楽
ぼくがピアノを弾きたいと思ったのはこのCDを聴いたからだ。このコンサートには曲名がない。キース・ジャレットの即興なのだ。フルコンサートすべてが即興なのだ。「今後もこの通り演奏するものではない」と彼は言っている。今まで聴いてきたジャズ・ピアニストとはまったく違っている。キースのエスプリを音で流す、運ぶっていうのかな。種を蒔くっていうかな、作物の種類によって蒔き方がちがうわけよ。彼こそ吟遊詩人じゃないだろうか。僕の手元にある「ウイーン・コンサート」「ラ・スカラ」2枚のCDも即興である。途中彼の声が聞こえたりする。詩を歌っているかのように伝わってくる。
彼は彼のファンから熱いお礼を言われて、返答に困ってしまったという。そして彼はこう書いている。「音楽は音楽を作る過程にあるという、かすかな(また時に朧げな)認識をさらに強めてくれた」これがキース・ジャレットの姿なのじゃないかと感じる。「詩は詩を作る過程にある」ぼくなりに置き換えてみた。いいね!
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