6月21日(土)、幸いなことに梅雨が小康状態に入り、無事、高師浜で大阪湾一斉生き物調査を実施することができました。この調査は大阪湾岸のおよそ15地点で一斉に海浜生物を調査し、大阪湾の現状を見てみようという試みです。
われわれ浜寺公園自然の会は地元の高師浜での開催を担当、自然史博物館の山西館長をはじめ大阪湾海岸生物研究会のかたがたの参加を得て、充実した内容になりました。
調査結果は取りまとめ中ですが、いくつかのトピックスをご紹介したいと思います。
カニではケフサイソガニ、チチュウカイミドリガニなどの常連さんが見られましたが、今までケフサイソガニと思っていたのが実は2種類だったことが判明しました。写真の右側がケフサイソガニ、左がタカノケフサイソガニ、どちらもケフサの由来であるハサミの毛がありますが、タカノケフサイソガニは外内とも同じ大きさ、また、ケフサは腹部にも黒点があります。
大阪湾ではじめてというハサミシャコエビも出現しました。これは白石さんがテトラポットの周辺を熱心に掘ったことが成果になりました。テトラ周辺にはこのエビの穴が見られました。奄美大島で見たアナジャコの巣穴の小型版のようでした。
また、砂浜にはスナガニの巣穴らしきものが見られました。数が少ないのでそっとしてやろうということになりました。
山西先生は来る途中、浜寺水路を観察して岸壁近くは海藻の光合成で泡がたくさん見られるが、沖に行くと少なくなることを指摘しましたが、今までそういう観察をしていなかったので感心しました。釣り文化協会の方に海水のpHを測っていただきましたが、pHは9でこれも海藻の出す酸素の影響のようです。