月例のユニトピアささやま里山再生作業と調査。
27日昼間は田んぼの鹿よけフェンスの完成、黒豆の植え付けなどいろいろあったのですが、私は班を組んで、構内の注目植物の保護区づくりを主に行いました。
鹿の食害対策ですが、はたしてうまくいくか効果を期待しています。
現地では山すその樹林は残す傾向があり、そのためかいろいろな草花が見られます。ここはそういう群落を保護するための囲みです。
植物保護区作りの帰り施設の屋上を見ると、ウスバキトンボでしょうか?多数のトンボが舞い、そこにツバメが突っ込んでいきます。
そうそう久しぶりに、タラの木も見ました。
さて、棚田再生ゾーンでは、今までにない厳重な防鹿柵がはりめぐらされました。
その中に、今年もシュレーゲルアオガエルが産卵にやってきました。下部の2枚の田んぼに6個の卵塊がありました。
この田んぼに隣接するため池には去年たくさんのモリアオガエル卵塊が見られましたが、今年は先月の活動日と本日の間に産んで、さらにおたまじゃくしがほとんど孵ってしまったようで、ひとつだけ名残が見られただけでした。
池にはオタマジャクシが見られましたが、これがモリアオガエルのオタマジャクシなんでしょうか?近くにはイトトンボのヤゴやアメンボもいます。ほかトノサマガエル成体もおりました。
次の作業は地表性甲虫のトラップしかけです。採草地予定地の中にしかけました。えさは使いません。12個しかけ、うち2個にオサムシ類が落ちていました。あとで専門家に見てもらいます。
樹林入口のアベマキの萌芽はどんどん成長しています。
棚田ゾーンで見た昆虫は、ルリタテハ、オオシオカラトンボ、セセリチョウの1種、モンキアゲハ?、ホタルガ、キリギリス、ヒシバッタの1種、ニイニイゼミ(樹林・声)、ヤブヤンマなどです。導入路ではハンミョウがいました。
キリギリス
ミスジハマダラミバエ?幼虫はキク属の葉に潜るいわゆるハモグリバエらしいです。
ヤブヤンマ たそがれ活動性が強いトンボということで、夕方近くになって3個体ほど飛び交うのが見られました。これは♀です。
今回は植物保護区の設置をしたのであまり調査に時間をかけられなかったのですが、端境期ということか花もあまりみられませんでした。
棚田法面ではノアザミ、ドクダミ、ヒメジョオン。湿地ではイ、チガヤ、ハルガヤ、チゴザサ。畑草地および法面ではノアザミ、チガヤ、ハルガヤ、ハハコグサ、ハルガヤ。広場~下部田んぼの畦ではニワゼキショウ、ハハコグサ、クサイ、シロツメクサ、トキワハゼといったところでした。
チガヤが穂を出しています。
さて、夕方からはホタル調査ですが、きょうは午後8時10分前ぐらいに暗くなりそこからスタートしました。コースは施設の入口近くから構内の河を遡のぼるのですが、おととしとほぼ同じ分布状況でした。しかし、棚田ゾーンで、今年はじめて50個体以上のヘイケボタル・ゲンジボタルが舞うのを見ることができました。あわせて50ぐらいとちょっとツメが甘くて済みませんが、個人的にはあれだけの数のホタルが一か所で舞うのは初めて見ました。感動ものでした。
棚田は今年4年目ですが、これだけ生き物が戻ってくるとは驚きでした。かたや植物の保護は意図的にいろいろな手段を講じて苦労しているのに、かたやホタルを導入する意図はなかったにもかかわらず適切な場所に田んぼを作ればこれだけの効果があるのかとやや複雑な気持ちでした。
ゲンジボタル 昼間撮ったもの。
最後にユニトピアと篠山口駅の間にあるなぞのポラード仕立て。この木立はなんのためなんでしょう?
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