東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

だしの滋味

2020-09-26 11:06:21 | ノルウェーの町で tettsted
少し前に
町のカフェで日本食を出すお手伝いをしました

お寿司セットとつくねセットの2種類



ここで手に入る食材で作れて
なるべく洋風にアレンジしない方向でということで
具はサーモン、エビ、アボカド、スモークサーモン、キュウリという
至ってシンプルなメニュー

すし飯が大丈夫な人なら
難なく挑戦できる内容(のはず)

つくねの方はもう少しハードルを上げて
だし巻き玉子、ほうれん草の白和え(ふう)、ジャパニーズポテトサラダ
つくねは大きめに作って醤油とみりんで照り焼き



ごはんと一緒にお弁当箱に詰めれば
ごくごく普通の日本のお弁当になる味付けです

だし巻き玉子も白あえもだしが効いているので
この風味ってノルウェー人にとってどうなんだろう…と
ちょっと心配だったんですけれど
意外にも若い人も年配の人もきれいに完食
みんな美味しかったよーと言ってくれました

この国は海との関わりが深くて魚もよく食べるので
日本のだしの味をわりとすんなり受け入れられるのかな

ヨシ
この次はもうちょっと大胆にメニューを考えてみよう!

Språkkafé再開

2020-09-22 14:50:10 | ノルウェーの町で tettsted
かれこれ半年以上開催が見合わせになっていた
町の図書館でのspråkkafé(英:language cafe)が再開しました
うれしい!

久々に足を踏み入れた図書館は少し様変わりしていて
そう言えば館長さんが新しい人に変わったと
いつか新聞に出ていたことを思い出しました



棚の配置も若干変化
床には「距離を取りましょう」のサイン



古い写真がズラリと並ぶ壁や
ツーリストインフォメーションコーナーなど
なかなか新鮮



språkkaféは図書館の主催ではなく
mållagが場所を借りているだけのようなんですけれど
(mållagはノルウェー古来の言葉の継承を目的とした組織)
コーヒーやお茶菓子を用意してくれるのは図書館の人で
ときどき話に混じってきたりします

そう
誰でも気軽に参加できるのがここのspråkkaféのいいところ
時間きっちりに馳せ参じなくても構わないし途中で帰ってもOK
子連れ、食べ物持参、学校の宿題持参、なんでも可
もちろん無料です

参加者のおおかたはノルウェー語で話をしたい外国人で
ボランティアで来てくれる地元のノルウェー人と一緒に
お茶を飲みながら世間話をします

初めてこの集まりに参加したのは4年前
語学学校の貼り紙を見て、だったかな?
ここでいろいろな人と知り合いになりました

今はあの頃と比べるとよりこぢんまりとして
グループ分けや話題のテーマもなく
ただ図書館のあちこちにある椅子やソファに適当に座って
とりとめのないおしゃべりをしているだけですが
これが気楽でいいんですよね



思い起こせば4年前の今ごろ
ノルウェー語学校に通って試験を目指していたんだよなあ…

試験をパスして学校を修了しても
それは単に必要最低限の学習を終えただけで
じゅうぶん上達するには5年はかかる、と
当時先生が言っていたことをふと思い出します

もうそろそろ5年よね…
「じゅうぶん上達」にはほど遠いよね…

5年っていうのはアレですよね
町に住んで毎日学校なり仕事なりに通って
多くのネイティブとのノルウェー語漬けの日々を積み重ねての5年ですよね

ということは
週に1〜2日しか人のいる場所へ行かないわたしの場合
5倍くらいかかるかな
25年か…

とりあえず
今週も図書館でのささやかなイベントを楽しみに
ぼちぼちがんばろう〜


病院へ行くの巻

2020-09-04 11:53:14 | ノルウェーの町で tettsted
相方が足首をひどく捻ってすごい青痣
(原因は自業自得なので同情薄め)


(一緒に怪我をしたトラクターには同情を禁じ得ない)

数日のあいだおとなしく様子をみていたものの
骨にヒビが入っていたりしないかと心配になり
週末に入る前にと金曜日にかかりつけ医のアポを取った相方
痛いのは右足なので運転は危ないだろうとわたしが送ることに

自宅からかかりつけ医まで約1時間かかります
午前中の予約だったので
明るいうちに家に帰れるつもりで出かけたのですがこれが大誤算
先生からレントゲンを撮ったほうが良いといわれて
その足で病院へ行くことになってしまいました

病院は車でさらに1時間半かかる県庁所在地Moldeにあります
COVID-19感染対策で付き添いは中に入れないので
駐車場のベンチで待機


(コーヒー片手にミツバチの花粉団子を観察)

1時間ほどもするとすっかり退屈になり
しかも病院内へはトイレを借りに入ることもできないため
数キロ離れたところにあるショッピングセンターへ行くことにしました

それでも2時間も経つと飽きて
いくらなんでもそろそろ終わるだろうと
病院へとって返したのが午後の5時

ときおり相方から携帯に届くメッセージでは
複数の医者をもってしても怪我の状態の確認に手間取っていて
レントゲンを取り直したり大都市の病院に電話で問い合わせたり
おまけにたびたび運び込まれる急患が優先なこともあって
本人はひたすら待っている様子

そういえばさっきからヘリコプターの音が聞こえたり
救急車が出たり入ったりしています
打つ手なし…

気を取り直して
小腹が空いたので病院の売店で何か食べるものをと
玄関手前にある小窓へ
(売店も病院内施設なので入れない)

呼び鈴を押すと中の人がガラス戸を開けて
カウンター越しに欲しいものを聞いてくれます


(店内が見渡せるわけではない)

「ええと、何か温かい食べるものありますか」
「温かいのはピザかパニーニがあるけど」
「パニーニはスパイシー?辛いのちょっとダメなんですけど」

さっと奥から商品を取ってきて見せてくれると
グリーンのソースがたっぷり
これは…辛そう…

「えーと、じゃあ(無難な)ピザにします」
「ピザね、ペペロンチーノだけど平気?」
「……」

なんだかもう疲れていて頭もよく回らなかったので
窓口の近くに見えていたバナナを指して

「じゃあバナナにします」

と言うと
嫌な顔もせずに

「青いのがいい?それともよく熟れているのにする?」

とあくまで親切なお店の人
その親切さに背中を押されて
再びなにかまともに食べられるものを買う気になって
最終的には常温販売のハムとチーズのバゲットをトースターで焼いて
ホットサンドにしてもらえて一件落着

結局
相方の診察が終わったのは夜の8時
夕飯を食べ損ねた相方の希望により途中バーガーキングに寄り
家に着いたのは真夜中
長い1日でした

ちなみに
診療所では先生の診察を受けたことに対して212krの支払いがありましたが
病院でのレントゲン、診察、足に巻くサポーターなど全て無料でした
(それなのに駐車場は有料という謎)

ノルウェーは医療費タダでしょう?とよく聞かれますが
今回のような怪我や事故、あるいは癌治療などの場合は無料ですけれど
2年前にわたしが貧血がもとで大腸検査を受けたときのように
ドクターの予約に対しては支払いが生じます
(年間累計の上限あり)

さて
今回の病院行きの長い1日には後日談があります
それは翌日インターネットのニュースで知った事実


(画像はSummørsportenという新聞社のサイトから)

トム・クルーズが!
わたしたちが病院にいた時にÅrøに!?
ÅrøはMoldeの空港がある場所の地名で
くだんの病院からほんの6kmほどのところにあります
わたし、トム・クルーズの6km圏内にいたってこと?

なんでもノルウェー政府の特例措置で入国できたのだとか
(アメリカからの入国は未だ許可されていないかと)

前作の「ミッション・インポッシブル 6」の撮影でも
ノルウェーに来ていたトム・クルーズ
すっかりノルウェーが好きになってしまって老後移住してくるとか!
自然に囲まれた田舎暮らしがしたいとか!
ご近所さんになって森を散歩中に会うようになったりしたらどうしよう〜

妄想が楽しくて
前日の疲れが一気に消え失せた楽しいニュースでした

手に取れるにほんご

2020-08-19 23:03:41 | ノルウェーの町で tettsted
わたしの住んでいる地域には
日本人はわたしの他に1人もいません
なので日本語でのおしゃべりには常に餓えています

「わたし、日本に住んでいたことがあるのよ!」
という年配の女性には3人ほどお目にかかりましたが
彼女たちと日本語で話すのはかえって気をつかうので
(ゆっくりハッキリ難しい単語や言い回しを使わずに話すので)
申し訳ないけれどそれほど楽しくはありません…

それよりもごくまれにですが
職場で目にする日本語が妙に嬉しい



建築業者さんが資材やツールの調達に来るお店なので
MakitaとRyobiはともに主力商品
身びいきかもしれませんが輸送の梱包ひとつとっても
ヨーロッパの他メーカーと比べてシッカリしています



こういう多言語の中に見かける日本の文字も
ひらがなってなんかカワイイよねーとしみじみ

それから最近
図書館が再開したので
久しぶりに本を何冊かと日本の小説の朗読CDを借りたのですが
CDにはなぜか村上春樹さんの名前が漢字併記



なんでしょう
漢字がクールだから?
世界の村上ファンは彼の名前を漢字でも認識できるのかな?

ちなみに写真の右2冊はノルウェー夢ネットのブログで紹介されていて
面白うそうだったので借りてみました

OGPイメージ

読みやすいノルウェー語の本は? | ノルウェー夢ネット

ノルウェー語の勉強やノルウェーを知るために本を読んでみませんか?面白い本、短編、YA、日本語のある本など読みやすいノルウェー語の本をリストア...

ノルウェー夢ネット

 


こちらのノルウェー情報満載のブログは
いつもとてもお世話になっています
ノルウェーに興味のある方でこちらのサイトを知らない方は
ぜひ一度ノルウェー夢ネットのホームページへ!

かように今はインターネットの恩恵のおかげで
日本語のニュースを見たり調べものをしたり
いろんな人のブログを楽しんだりできるので
日本語を読まない日はありません

それでも
手に取れる日本語とのフィジカルコンタクトが恋しくなるのは
昭和生まれだからなのかも…

なかでも日本語を目にする場面で一番うれしいのは
全く予期していない日本からわたし宛の私信を
私書箱に見つけたときです
(自宅への郵便配達がないので町の私書箱に届く)



友人からの心のこもった贈り物と手紙にまさるサプライズって
ちょっと思いつきません

わたしが本を読むのが好きなことも
中学生の頃から大貫妙子さんの大ファンであることも
ちゃんと覚えていてくれるあたりがもう感涙もの

マスク、触発されて自分でもひとつ作ってみましたよ


(ゴムは編みかけのサマーセーター用のリネンの糸で代用)

これらのマスクを携えて
無事に秋の一時帰国が叶いますように…

夏休みシーズン

2020-07-17 22:30:41 | ノルウェーの町で tettsted
夏休みシーズンです
わたしの職場も社員の半数が4週間のサマーホリデー取得中


(ヒツジのおかあさんは夏休みナシ)

初めの頃は
1年のうちこの業界が1番忙しいこの時期に2ヶ月も
こんなにゴッソリ社員がいなくなるなんて…とビックリしていましたが
慣れるとたしかに誰しも夏の一番良い時期に休みを取りたいものね、と納得

そんなわけで
この時期はどこでも学生などの夏季アルバイトを雇います
地元の高校生や帰省中の大学生が社会経験を積める良い機会でもあり
よく出来たシステムだとは思うのですが多少の不便は否めません

そう、彼らは夏だけの助っ人
シッカリと研修を受けたわけでもなく
なんなら全くの素人だったりするので
そりゃあミスもね、あるわけです

そして怖いもの知らずのティーンエイジャー率が高いので
ギョッとするようなこともしてくれます

わたしが発注を担当しているメーカーから届く荷物も不備が多かったり
予定日にトラックが来なかったりするのもこの季節

それでもこのシステムに慣れている地元の人は
仕方ないね、夏休みシーズンだから、と
何事もサラッと受け入れていて誰も目くじらを立てません
こんなにいろんなことがゆるくても社会は回るのね…

とはいえ
covid-19のせいで旅行へ行けないかわりに
家のリデコレーションにお金を使う人が増えているらしく
勤め先のハードウェアストアの売り上げは去年の2倍!
店内は大忙しです

お客さんが多いのはもちろんありがたいことなのですが
荷ほどきや品出しの量も倍増で
わたしの軟弱な腕はかなり疲労しています


(建物の基礎に使う鉄製アイテムもよく売れる)

おかげで庭仕事とハンドクラフトをセーブせざるを得なくて
少々ストレス気味
(折り紙なんかも大量にやるとけっこうヒジにくるんですよね…)

日本から持ってきているお灸が大活躍している
今年の夏休みシーズンです



職場でワインくじ

2020-05-12 11:40:15 | ノルウェーの町で tettsted
わたしの職場では
毎週木曜日のお昼休みにみんなでvinlotteri(ワインくじ)をします

参加したい人だけ25kr(300円足らず)を払って毎回2人が当選
あらかじめ用意されたいろんな銘柄のワインの詰まったケースから
好きなものを1本選ぶシステム

わたしはとりたててワイン好きというわけではないのですが
仲のいい女性社員に誘われて去年の秋から参加
今までに3回当選しています


(白ワインが好きなのでいつも白を選ぶ)

ノルウェーではアルコール類はとても高いうえ
度数の高いお酒はVinmonopolet(国営酒屋)でなければ買えないし
そもそも相方が一切お酒を飲まないので
普段はお酒を買うということをしません

でも
くじで当たるというのは思った以上に気分がいいし
職場の人たち(いい年をした人が多い)がけっこう真剣にくじを引いているのが
おかしくて楽しいので続けています


(名前の書かれた小さなコルクを使う原始的なくじ)

お昼は半分ずつ時間をずらしてとるので
厳格な抽選の様子はSnapchatで動画配信
その場にいられない人にも臨場感たっぷりの抽選の様子が伝えられます

ちなみにボスも参加していて
当たるとその日の午後はすごく機嫌がいい

でもよく考えたら
クリスマスのような特別な時期でもないのに
職場に常に大量のお酒が置いてあるっていうの
いいんでしょうか…

なんてことは誰も気にしていない様子

働き始めたばかりの頃は
終業時に店内に荷ほどき中の商品や梱包材が散らかっていても
みんな平気で帰っていくことなんかにもいちいちびっくりしていましたが


(翌朝開店したときにこんな状態でいいの?)

今ではいろんなことがすっかり気にならなくなりました
慣れって怖い…

素敵な図書館

2020-02-01 13:08:50 | ノルウェーの町で tettsted
毎週木曜日に図書館へ行きます
strikkekafé と språkkafé という
地域アクティビティの二本立てに参加するためです

前者は編み物をしながらおしゃべり(編み物はしなくても良い)
後者はノルウェー語でのおしゃべりが目的

ネイティブと会話する機会を得られるだけでなく
他の移民とも仲良くなります
ノルウェー語学校の宿題や自動車学校のテキストを持参する人もいれば
小さな子連れの人も

もちろん
図書館本来の役割もよく利用します


(余った毛糸たちを使い切るべくただいま借りているくつ下の本)

この図書館は館長さん(デンマーク人)がとても親切でフレンドリー
デンマーク語が聞き取りにくくて
ノルウェー人でも聞き返しているのをたびたび見かけますが
そんなことには全く臆さずどんどん話しかけてきます

先日もいつもの strikkekafé で
ノルウェー人のおばちゃんと一緒にテーブルで編み物をしていたら
おもむろに1冊の本を持って近づいてきた館長さん

古いデンマークの本を開いて見せてくれながら
「2人で一緒に編んだら?ホラ、こんなふうに」



うわー
これはいつ頃なのか?
それにしてもよくこんな本を見つけてくれたよね



うーん
北欧の手編みの歴史もなかなか興味深い…

また別の日にわたしが射撃の本の場所を尋ねた時も
棚のある場所まで案内してくれたうえに
数冊みつくろってささっと取り出してくれました
(でもどれも狩猟がらみで探していたのとはちょっと違った…)

さらに数日後
図書館からの自動メールが携帯電話に

「他館からの取り寄せの本が届きました
1週間以内に受け取りに来てください」

と全く身に覚えのない内容…

数日後
図書館へ入っていくとすぐに館長さんが笑顔でわたしを呼び

「ハイ、この本届いたよ
メール行ったでしょ」

と手渡ししてくれたのが
なんと射撃の初心者向けの教本



ええー?
こんな本を探して取り寄せしてくれたわけ?(勝手に?笑)
確かに以前借りた中にはこういう初心者向けの教本はなかったけど
そして確かにこういう本が欲しかったけど
そんなサービスあり?

「古い本だけどね」
とちょっと照れ笑いの館長さん



おお、タイプライターで打ってコピーして綴じてある
なんと1984年発行

でもまさしく読みたかった本なので
とてもありがたかったです

前後して地元の新聞に
この館長さんの取材記事がありました

図書の貸し出しは順調に増加している一方で
音楽CDやDVDの貸出が減っていること
そのため音楽CDの貸し出しは廃止せざるを得ず
DVDもそれに続くかもしれないとのこと

ちょっと軽くショック…

DVDを取り揃えて売っているお店も
TSUTAYAみたいなレンタル店もない町で
図書館が唯一のDVD入手先なのに…

そんなわけで
貸出数に少しでも貢献しようと
これまでは気が向いた時にしか借りていなかったDVDを
積極的に借りている今日この頃です


職場での出来事

2020-01-29 14:41:49 | ノルウェーの町で tettsted
昨日は青空の広がるいいお天気で
職場で昼過ぎに太陽を見ることができました

ほんの短い時間でしたが
去年の11月にクリスマスマーケットへ出かける途中に見て以来
実に2ヶ月ぶりに浴びる陽の光
ああ、うれしい



職場のある場所ではほぼ通年で太陽を見るチャンスがあります
もちろんお天気によりますし冬は数分から1時間くらいと短いですが
10週間まるまる太陽が顔を見せないわたしの自宅や
もっと長い期日光のない橋向こうの町の中心部に比べれば
すごく恵まれた立地

いい気分でひととおり作業を終えて休憩室で果物を食べていたら
帰り支度を済ませた3時上がりの女性社員がひとり入ってきて
冷凍庫からおもむろに春巻きの入ったパックを取り出しました
(注※7時〜15時勤務はここではわりと普通です)

見るからにホームメイドで揚げていない状態の白い春巻き
これは誰か個人から買ったに違いないとふんで尋ねると
いつも来るお客さんの奥さんがタイ人でその人から買ったとのこと



わたしもたまに知人のタイ人女性から買いますが
日本の一般的な春巻きの半分くらいのサイズで
1本10kr(約120円)が相場なのでなかなかいい商売かと

このあたりには東南アジア出身の女性がわりといて
彼女たちの作る春巻きはノルウェー人に人気です
鶏ひき肉と春雨と野菜の細切りが入っていて
スイートチリソースをつけて食べるのが一般的

それにひきかえ
先日初めてスーパーで買ったオーブンで温めるだけの春巻き
食べてビックリのカレー味でした



パッケージには「クラシックな野菜の春巻き」とあったので
小皿にポン酢を用意していたのに…

食べ物のことで軽くショックを受けることはときどきあって
ノルウェー人の大好きな lakris もそのひとつです
(英語ではリコリス、和名は甘草)

匂いが好きになれず今まで一度たりとも口にしたことがありませんでしたが
これもたまたま昨日の職場の休憩室のテーブルに置かれていて
来る人来る人嬉しそうに2〜3個わしづかみにするという人気っぷり


(紙皿になぜか入っているボールペンには誰も見向きもしない)

職場体験で来ている15歳の男の子も
例にもれずキャンディに手を伸ばしていたので

「ねえ、それ好き?美味しい?」

と聞くと

「うん、美味しいよ。これラズベリー味なんだ」

とニッコリ

ほほう
ラズベリー味
ちょっと興味がわいてひとつ手にとってみました



よく見る真っ黒なグミタイプではなくてドロップのよう
半分ピンクでなるほどラズベリーの香りがします

魔が刺して口に入れてすぐに後悔…
やっぱりリコリスの味の方がうんと強い…
周囲に誰もいなかったのをいいことにそっと包紙に戻してポケットへ

ノルウェーのリコリス菓子について詳細をお伝えすることは
この先も叶いそうにありませんが
リコリスに興味のある方はスウェーデン在住のヨハンセンさんのブログがオススメです

OGPイメージ

冬にスウェーデンに来るなんて… おもてなし その3)甘草攻め

1月だというのに、春の花が咲いています。 庭のあちこちに顔を出している、スノードロップ。 あぁ、春やなぁ… そ…

スウェーデンの田舎に住んでみたらどうなるの日記

 


ちなみに
ラズベリー味だと教えてくれたこの15歳の少年は
1回3時間だけ職場体験で来ているのですが
ここが気に入っているようで無給なのにかれこれもう2年ほど通っています

中学校でちょっと何かにつまづいているだかうまくいっていないだかで
スクールカウンセラーと一緒に初めて来たときは13歳だったのよね…
2年の間にみるみる背も伸び仕事もよく覚えて自分からよく話しかけるようになって…
わたしは遠縁のおばちゃんのような気持ちで見守っています

この職場体験というか職業訓練というか
とにかく正式な採用の枠の外で仕事をしに来るという仕組みは
子どもだけでなく大人にも適用されていて
たとえばノルウェー語がまだうまく話せない移民だったり
薬物中毒から立ち直ったばかりで社会復帰を目指している若者だったり
いろいろな人がわたしの職場にもやってきます

朝礼で紹介されるわけでも歓迎会が開かれるわけでもなく
いつの間にか現れてなんとなく名前や素性が知れ渡って
そしていつに間にかいなくなるといういい加減さというかユルさですが
もともと全体的な職場の雰囲気がゆる〜いことが
こういう制度にはうまく働いているような気がします

まあね
毎週1回お昼休みにワインが景品のクジを
上司も一緒になってやるような職場だからなあ…


(先週はわたしが当たりました)

「ちひろと魔女たち」

2019-12-10 13:00:38 | ノルウェーの町で tettsted
図書館でDVDを物色していると
背後から名前を呼ばれました

振り向くとそこには
いつもカウンターにいるデンマーク人の背の高いおじさん

ジブリアニメ「借りぐらしのアリエッティ」のDVDを手にして
ニコニコと嬉しそうに

「これ、いい映画だよね
他にも日本の良いアニメのDVDあるはずなんだけどな…」

とさらに探してくれようとします

日本のアニメを借りるつもりではなかったものの
せっかくなので借りることに

ノルウェー語タイトルは「アリエッタの秘密の世界」
ついでにもうひとつ借りた「千と千尋の神隠し」は
「ちひろと魔女たち」になっていました

ううむ…
「借りぐらし」といい「神隠し」といい
たしかに翻訳するにはトリッキーな単語かも

でもアリエッティの名前ををアリエッタに変えるのはナゼ?
ノルウェー風?
「千と千尋の神隠し」の釜爺(かまじい)も「カマジ」
ちょっと納得が…



村上春樹さんの「アフターダーク」の本と朗読CDも借りました

この前の一時帰国の時にたまたま読み返していて記憶に新しかったので
何の気なしに借りたのですが
独特な村上ワールドは翻訳すると聞いたことのない単語がいっぱい

いちいち辞書をひいていたらいつになっても読み終わりそうにないので
ストーリーを知っているのをいいことに
CDをハンドクラフト作業のBGMがわりに流して
本は気が向いた時にチラ読みするにとどめています

いやでもここは
この本をテキストにして
久々にちゃんとノルウェー語の勉強をするべきかも…



朝はマイナス9℃だった気温がどんどん上がって
お昼過ぎにはもうマイナス3℃
南からの風が強くなってきました

山の稜線の雪が吹き飛ばされているのが見えます



また嵐の予報

早いうちに散歩に行っておいてよかった…



待ちどおしい

2019-12-08 10:09:27 | ノルウェーの町で tettsted
12月に入りクリスマスがもうそこ、という感じです



ショッピングモールやスーパーはもちろん
図書館の入り口にあるモスクスのはく製もサンタ仕様



おとといまで南からの強くて暖かい風が吹いて
ストームになるかもと色々準備していました
(そういえば去年の今ごろも冬の嵐に備えていた…)

でも今回はそれほど勢いは強くなく
停電にもならずに済んでホッとしています



空の色が不気味な感じになるのは
日本で台風の前に空の色がいつもと違っていたのと同じ理由なのか…

翌朝は台風一過よろしく青空が広がって
穏やかな天気

太陽は姿を見せませんが
雲に反射する日光を見て
ああ、いまあの下あたりに太陽がいるのね…とその存在を想像しています



クリスマスが近いということは
冬至も近い!

太陽が折り返す日が待ちどおしいわあ…

注意書

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