航空機には最大離陸重量があるのは、
どなたでもすぐにおわかりになるかと思われます。
重すぎれば離陸できないという単純な理屈です。
プロの方には当たり前の話ですが
実はいろいろな重量があり、
その中に「最大着陸重量」というのがあります。
航空機の最大離陸重量は、
長距離便では50%ほどを燃料が占めることがあります。
長距離便では目的地でかなり軽くなることを想定して設計されています。
あまりにも頑丈に作ると重量が必要以上に重くなります。
その設計上の着陸時の重量の最大値を、
「最大着陸重量」と言います。
これ以上の重量で着陸すると
機体の損傷に至る可能性があるという限界値です。
無論、ハードランディングに備えてかなりの安全マージンは取られています。
さて、離陸直後の航空機、特に長距離国際線は、
かなりの重量があります。
もし引き返すことになれば、
最大着陸重量はオーバーしてしまいます。
そこで多くの機体では
燃料タンクを兼ねている主翼から燃料を捨て
最大着陸重量を下回るように調整します。