ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

競技会の意義

2008年06月02日 | ゴルフの空 その4
5月31日(土)に行った『AAMプレーヤーズ選手権大会』。
終わってからの表彰式&会食の時に、ご参加の皆さまから、ひとことずつのコメントを頂くと…。
「調子が上がってきていた時だったのに、今日はあんまり良くなかった」
「この日を目指して練習してきたのに、その成果を出すことができず、残念だった」
「もう少し、頑張りたかった、頑張れると思った」
などのご感想をもらす方もいらっしゃった。

「悔しい」「残念…」などの気持ちは、本当に、正直なご感想なんだろうと思う。
そして、競技会は、ご参加なさる方々にとって、ある意味『試合』や『テスト』なのかも…と思った。

『試合』となれば、少しでも上位を狙いたいのは、人間の心理として当たり前。
『テスト』となれば、緊張するのは当たり前。
だから、上位を狙いたい心理や緊張感が、気負いやプレッシャーとなり、”いつも通り”の実力が出にくくなりやすい。

私も『テスト』を受けている頃には、師匠から「テストの時は、緊張したりするから”いつも”よりは、ハーフで2~3ストローク悪くなると思っとかなアカン。2~3ストローク悪くなっても受かるだけの実力をつけとかな、なかなか受からんぞ」と言われた。
そして、その通りになりやすいことを経験した。
ギリギリギリ~と奥歯を噛みしめたくなる悔しさも経験した。

今回、「悔しかった」「いつも通りのスコアを出せなかった」などのご感想を聞いていて、自分自身の悔しかった経験を思い出し、「ふ~ん、なるほど…皆さん、それぞれに、この競技会に自分なりの”思い入れ”を持ってご参加下さっているんだなぁ~」と思って、、、嬉しかった。

そして、「悔しい思いが残るくらいの、気負いや緊張感の中でラウンドした経験は、皆さんを”強く”させてくれるでしょう…」とも思った。

親しい仲間うちで和気あいあいと楽しむゴルフ。
勿論、それも良いかもしれない。
だけど、気楽なラウンドは、妙なプレッシャーもさほど大きくないから、良いスコアも出やすいし、またその分、気分がダレて悪くもなりやすい。
そういうラウンドは、言わば『練習』で、『レジャー』の域を出ない。

ゴルフを『レジャー』として楽しみたい人は、緊張する『試合』は回避したいかもしれない。
だけど、どのスポーツでも、単に『レジャー』として楽しんでいるだけより、緊張やプレッシャーも感じる中での『試合』を経験するから強くなる。
自分なりの”思い入れ”を持って挑む『試合』を経験することで、実力も上がる。

また、そういう『試合』だと思えるラウンドの経験を積むから、『学習』の効率も上がるのではないかと思える。
(『学習』…心理学で、新しい適応の仕方を習得すること)

『学習』のメカニズムを、とても簡潔に書けば、、、脳の中に新しい神経回路網が形成されること。
この新しい神経回路網は、自発的な行動によって、楽しいとか嬉しいという気持ちを強く感じた時に形成されやすい。
だから「この試合に出る!」と自発的に行動し、「やったー!上手くいった!嬉しい!!」「楽しい!」と、強い嬉しさを感じたほど、その神経回路網は形成されやすくなる。
『練習』で結果を出せるより、『試合』で結果を出せた方が、嬉しさも大きくなるはず…。
”好きこそ物の上手なれ”とは、よく言ったもの。
「楽しい」「嬉しい」と言う気持ちが湧き上がるから『学習』出来る。
『学習』出来るから、上達する。
(レッスンにいらしている方の中で、少しでも上手くいけば「うれしい、うれしい」と口ぐせのようにおっしゃる方がいらっしゃるのだけれど、それは、このあたりのメカニズムのことをご存知の上でのことだろうか?といつも思う)

嬉しさを感じなければ、また、それが自発的な行動でなければ、『学習』になりにくい。
なので、たとえ『試合』に出て結果がどうであれ、ひとつ前の『試合』より良いスコアであれば嬉しく思うとか、『試合』のラウンドで嬉しかったことを克明に覚えておく方が、『学習』になりやすい。
ポジティブシンキングが功を奏すのは、こういう時かも…。

また、「”その日”を目指して練習するぞ!」と言う期限付きの練習をするから、集中力も高まり、結果、その時の練習が実力となって蓄積されて行くと思う。

…競技会を、いつの間にか、ご参加なさる方々の中で『試合』とか『テスト』として位置付けて頂けているのなら、、、私としては、それは願ってもなかったくらいの嬉しい傾向。

「コーチが出ろと言うから…」
「コーチが何だか一生懸命に企画しているから、出といてあげよか…」
そういう”お付き合い”や”優しさ”の心境ではなくて、
「○月○日に、競技会が有るから、それに向けて練習しよう!」
「競技会で良い成績を出したい!」
と言う、そんな自発的でポジティブな心境で出て頂ければ…。
競技会を、ご参加下さる方々の上達のための『学習』をする、良い機会として頂けそうだ…と、そんな風に思った。

…競技会を行うことによって、私自身も嬉しさを感じる。
だから、また、開催しようと思う(笑)。
これも『学習』なのかも…(笑)。

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