ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

シャドウスイングの効用(戻れる港と灯台)

2008年06月07日 | ゴルフ理論…私の見解
『シャドウスイングの効用』シリーズの第4弾です。

練習場に来て、シャドウスイングもそこそこに、ボールを早く打ちたくなる人の心理としては…。
クラブを振って、ボールに当たるかどうかが不安だからが、第一に挙げられると思う。
ボールを上手く打つには、ボールに上手く当たる形を覚える方が先決だと思うのだけれど、、、形を気にするより、上手く当たらなかったらどうしよう…との不安の方が大きいのかもしれない。

また、「家でシャドウスイングの練習をなさいますか?」とお尋ねすると、レッスン歴の浅い方は「間違った形で練習すれば、間違った形が身に付くのではないかと思うので、していません」とおっしゃる方も多い。
「なるほど、それもそうですね」と、そのお気持ちも分かる…でも、シャドウスイングに関しては、心配ご無用。
間違った形でボールを打ってスイングしてしまうよりは、間違ったシャドウスイングの方が、よっぽど”害”は少ない。

「間違っていたら、どうしよう」と思う場合は、少ない回数で良いと思う。
それより、レッスンをはじめた最初のうちに、シャドウスイングの練習をすることを習慣にしてしまう方が良い。
その方が、それ以降のシャドウスイングの練習も”苦”になりにくいと思うから…。

また、先日「シャドウスイングを1日100回くらい練習したことが有るという方は?」とお尋ねすると、ほとんどの方が「ウフフフ…」と笑っておられた。
「そうですよね。なかなか出来ないですよね…」と言ったものの、「練習場に来れば、100球くらいは平気で打っているのに?」って、思わずツッコミを入れたくなりました(笑)。

でも、身体の動きのみの練習って、本当につまらないし、面白くない。
ボールを打ってみれば、結果が明らかなので、自分の動きが良いのか悪いのかの判断もつきやすい。
だけど、シャドウスイングの場合は、結果が見えないので、良いのか悪いのかの判断がつきにくい。
それも、シャドウスイングの練習を、つい省いてしまう原因になっているかもしれないと思う。

シャドウスイングの練習は、何も身体全体を動かせてみるばかりでなくていい。
どこか身体の一部を動かせてみるだけでもいい。
例えば、レッスンの時に、私が「右脚の方に多く重心を乗せていくと、骨盤が右の股関節のところで回りやすくなります」と言ったことが、頭の中のメモ帳に書き込まれたとすれば、それを何度でも繰り返して練習してみて、「ホンマや!」と、自分自身の身を持って体感することが大事。
「なるほど~、ホンマや~」と体感出来れば、その動きが自分のものになって行く。
そういう各パーツ毎に動く”作業”を組み立てて行くことで、徐々に身体全体の動きが出来るようになれる。

レッスンを受講中の方が、時々「コーチの言っていたことが、何年か経って、ようやく分かってきた」と、おっしゃることがある。
これは、多分、それまで分からなかったことが、自分の身を持って練習しているうちに、頭と身体の両方で分かった…と言うことなんでしょうね。。。

身体全体を使った綺麗なシャドウスイングは、一朝一夕で出来るようになれるものではなくて、ある程度の年月がかかるもの。
だけど、ボールを打ち続けてスイングを作るよりは、迷いや悩みやドツボ(笑)が、少なくなるはず。
クセだらけのスイングなのに、レッスンに来て、明日のラウンドのための練習をしたがる人の、明日は、実はあまり明るくならない。
”戻れる港”や、”灯台”を見つけておかなければ…”ゴルフ人生”と言う航海は、悩みや不満、悔しさやあきらめに満ち溢れたものになってしまうかもしれません。

…”戻れる港”はシャドウスイングそのもので、”灯台”は目指す形のシャドウスイングです。
悩んだら灯台を探し、調子が悪くなったら、一旦、港に戻れるように。

そのためのレッスンです。
戻れる港や灯台に関するご質問が有れば、何なりと…。

『シャドウスイングの効用』については、以上です。

本気で上手くなりたい人は、本当に、シャドウスイングの練習を省いたりあなどったりせずに、とにかく何度も、何万回でも反復して行うようになさって下さいね。

シャドウスイングの真の効用は、私があれやこれやと言わなくても、これを飽きずに何回も練習してみようとなさる方々に、実感し気付いて頂けるものだと思っています。

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