オチョア選手の決断

女子ゴルフの世界ランキング１位のロレーナ・オチョア選手が、メキシコ市で引退会見を行った。

引退を決断した理由として、「この数年間与えることのできなかった時間を家族に返したい。家族と過ごす時間を持つための引退です」とのこと。
また、「２３年前にゴルフを始めた時から、たくさんの試合に勝って、世界一の選手になりたいと思ってきた。Ｎｏ．１として引退したかった。今がベストのタイミングだと思う」とも話したらしい。

選手としては、母国メキシコで開催される来週のトレスマリアス選手権（４月２９～５月２日）が最後の試合となるとのこと。
ただ、毎年１１月に自身が主催しているロレーナ・オチョア招待だけは出場を続けるらしい。

”引退”のニュースを聞いた時は、今シーズンを限りに引退なのか、それとも、もう今シーズンから引退なのか、どちらなのか？と思っていたが…。
今シーズンからだったようで、しかも、来週が最後の試合なんて…本当に、電撃的過ぎる引退で、ショックなくらいだ。

一昨年にアニカ・ソレンスタム選手が引退し…そのアニカ・ソレンスタム選手に代わって、世界ナンバー１の座についた２８歳のロレーナ・オチョア選手には、まだまだこれから、世界のトップとして、女子プロゴルフツアーを牽引して行く存在でいて欲しかった…。

だけど、「家族と過ごす時間を持つための引退」を選んだ、ロレーナ・オチョア選手。

オチョア選手が、昨年１２月に結婚したお相手には、（前妻との間の）３人の子供がいるらしい。
なので、オチョア選手は、結婚当初から、３人の子供のママ。
「ママ～、ママ～」と言って、もしも、自分に、なついてくれる子供たちがいたとしたら…。
その子供たちを放って、仕事に、ツアーと言う戦いの場に挑んでいけるだろうか？
何日間も家を空けることができるだろうか？
後ろ髪を引かれるような思いで、子供たちを置いて、家を出ることも有ったのかもしれないなぁ～、なんて、そんな風に思うと、オチョア選手の決断も理解できる。

人生の選択をするのは、その人自身。

オチョア選手の引退は残念に思うが、少し”たれ目”の、あの優しそうな笑顔が、家族と過ごす時間が増えることによって、この世界のどこかで、より優しく輝くのだろう…と思っていることにしたい。