阿部ブログ

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ナビエ=ストークス方程式の完全解、報道によっては部分解を得たとの報道があり驚き!

2014年01月23日 | 雑感
ナビエ=ストークス方程式(NS方程式)の完全解、報道によっては部分解を得たとの報道があり驚き。
この世紀の難問を解いたのは、カザフスタンのユーラシア国立大学ユーラシア数学研究所の所長であるムフタルバイ・オテルバエフ(Mujtarbay Otelbáyev)氏だ。

NS方程式は、運動方程式F=maと同じ考えで導出される流体の運動の基礎方程式。NS方程式については、スーパーコンピュータで有名なクレイ財団(The Clay Foundation)が、ミレニアム問題として解決した人に100万ドルを授与する問題の一つとして有名。既にロシアのペレルマンによりポアンカレ予想が解決されているが、ミレニアム問題は下記の通り。

(1)ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ (Navier-Stokes Equation)
(2)リーマン予想 (Riemann Hypothesis)
(3)P≠NP予想 (P vs NP Problem)
(4)ホッジ予想 (Hodge Conjecture)
(5)ポアンカレ予想 (Poincaré Conjecture)
(6)ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題 (Yang-Mills and Mass Gap)
(7)バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想(BSD予想) (Birch and Swinnerton-Dyer Conjecture)

因みに、クレイ財団のが与える『ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ問題』は、3次元空間と(1次元の)時間の中で、初期速度を与えると、ナビエ–ストークス方程式の解となる速度ベクトル場と圧力のスカラー場が存在して、双方とも滑らかで大域的に定義される」事を証明、もしくは反証する事。既に2次元のナビエ–ストークスの問題については、滑らかな大域的に定義された解は存在する、との解を得ている。2次元の次は3次元と言うわけだ。

今後、ムフタルバイ・オテルバエフ氏の論文が世界中で詳細に検証され、その真偽が春頃には出されるのではないか?
結果が肯定的であれば、流体に関する物理、化学、航空・宇宙、生物、エンジニアリングなど広範な分野での新展開が生まれる事となり、様々なイノベーションを引き起こす可能性がある。要注目だ。