阿部ブログ

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戦艦「大和」副砲長が語る真実 【その2】 ガダルカナル戦の敗戦原因は零戦飛行隊の命令違反にあり

2016年04月11日 | 雑感
深井俊之介氏の畢生の書『戦艦「大和」副砲長が語る真実』には、レイテ沖海戦の反転の真相以外にも、今まで聞いたことがない事実が書かれている。その一つがガダルカナルに関することだ。
既にミッドウェー海戦での敗北を知るといち早く、陸軍部隊を満載した輸送船団を放り出して逃げ出した栗田健男海軍中将の事は過去ブログに書いたが、この敗北後、フィジー、サモア、ニューカレドニア攻略は実施が不可能になり、栗田と同じく日本海軍を代表する無能な海軍将官・井上成美が珊瑚海海戦で負けた。この影響で陸軍は東部ニューギニア戦のポートモレスビー攻略において、海路による攻撃ができなくなり、標高が高いスタンリー山脈を超えての攻撃に変更せざる負えなかった。詳細は『ココダ』を読まれたい。
  
米軍は、ニューカレドニア、ポートモレスビーを基地としてラバウル、ラエの日本航空部隊と激闘を繰り返していた。これに対し日本軍は、ソロモン諸島方面に航空基地を建設する認識し、ガダルカナル島北方のツラギ島を攻略し、海軍の大型飛行艇が進出した。そして大本営は、米軍の反攻に対抗する為、ガダルカナル島にも航空基地建設を決定した。
速やかに基地設営隊2700名が投入され、マラリアや赤痢に悩まされながらも、密林を切り開いて滑走路を造成した。そして1942年8月4日、設営部隊からラバウルの司令部に宛に「滑走路完成 諸般の事情から考え速やかに戦闘機の進出を必要と認む」と打電。
この当時、駆逐艦「初雪」に乗艦していた深井少佐もこの電報を傍受し確認している。ラバウルの司令部は緊迫する戦況を勘案し、直ちに零戦12機をガダルカナル島の新設された基地に進出を命じた。この電文も「初雪」で傍受しており乗員も「これで備えができた」と喜んだという。
さて、8月6日にガダルカナル島に進出した零戦の隊長は「任務を全うするには居住施設があまりにも粗悪であるので、居住施設とその他、施設が完備するまではラバウルにて待機する」と打電し、その日の内にラバウルに撤退した。流石、逃げの日本海軍!本領発揮だ。この電報は当然「初雪」でも傍受しており、これを知った全員が驚いている。
この当時、ガダルカナルの飛行場は、いつ攻撃を受けてもおかしくない状況あったし、南東方面の航空戦でも重要な場所に位置しており、単に「寝場所が良くないとの」理由で、苦心惨憺開設したガダルカナル基地に命令で進出した零戦部隊が命令を無視してラバウルに撤退した事は重大な命令違反である。尤も無能な日本海軍での軍命令違反は常套だ。深井少佐が乗艦する「初雪」乗員らも、零戦部隊の勝手な振る舞いに「飛行機乗りは何をしているんだ」と憤懣やるかたない思いであったと書いている。
そして、零戦部隊が無断撤退した翌日、即ち8月7日、ツラギより「われ砲撃を受けつつあり」、「敵は大兵力、上陸を企図するものの如し」の入電があり「われ最後の一兵まで死守す、武運長久を祈る」と言う電文を最後に連絡は途絶えた。玉砕である。米軍はツラギ攻撃と同時にガダルカナル島にも艦砲射撃と空襲を行い、翌8月8日に飛行場の東方、ルンガ岬東岸に上陸を開始した。その後のガダルカナル戦においては戦闘機の援護もなく、上陸した米軍によって飛行場はあっさりと奪取された。この飛行場の奪回を巡っての戦闘は悲惨を極めた。そして戦力を消耗していく。そして深井少佐は、このガダルカナルの攻防と言う第一線で戦いを続けたのだ。
深井少佐は、初動の遅れと、零戦部隊の無断撤退に許しがたい怒りを覚えると書いている。
「ミッドウェー海戦では消耗したとはいえ、まだ零戦も搭乗員も米軍に遅れを取らなかったのだ。このことを記するのは、おそらく私が初めてである。どの戦記にも、この事情は語られていないと思う。私も戦後70年目にして、ようやくこうして打ち明ける気になった。」

新編された亡国日本海軍の第8艦隊は、敵護衛部隊との夜戦に完勝したものの米軍の上陸部隊を乗せた輸送船団を一切攻撃することなく帰投、これを第1次ソロモン海戦と称したと深井少佐。
「ガ島戦の初動における我軍の大失策であり、爾後への影響は計り知れないものがあった。大本営も米軍の上陸を強行偵察程度の小兵力と考えており、情勢の誤判断や兵力の逐次投入など稚拙な指揮によってガ島は地獄の様相を呈することになる。先述のA隊長の命令違反といい、上陸部隊を見逃した第8艦隊といい、初手のつまずきは我軍に甚大な出血を強要することになるのであった。」

是非とも深井俊之介氏の戦艦「大和」副砲長が語る真実』を一読あれ。

東京丸の内にいる熊やら虎やら

2016年04月11日 | 雑感
東京丸の内には熊や虎などのオブジェが三菱地所により展示されている。
三沢厚彦作 「Animal2015-08B」
        
三沢厚彦作 「Animal2012-01-B」
              
草間彌生作 「われは南瓜」
      
三木俊治 「行列ー並列」