タイトルにこう書くと、
「いいじゃん、画質がよくなるってことだろ?」
と言われそうですが、ちょっと待って下さい。
本当にそうなら私は何も言いません。
しかしここにはスマホメーカーがカメラ素人に対してたくみな話術で
本当のことを濁して、さも高性能と言いたげな態度が見え隠れしています。
しかも、スマホを取り上げる雑誌なども同様です。
ここでは話を整理して説明したいと思います。
同じスマホというフィールドでは画素数が多くなれば画質は上がります。
しかしどんなにがんばってもコンパクトデジカメには勝てません。
ましてやデジタル一眼などには足下にも及びません。
なぜか?
それはイメージセンサーのサイズが桁違いに小さいからです。
どんなに高画素になっても現在の技術ではイメージセンサーが小さければ
画質の劇的は向上は見込めません。
イメージセンサーとはレンズからの光を受けるCMOSの半導体チップです。
私の使っているカメラは対角線が35mmサイズのセンサーを使っています。
それなのに画素は2,000万画素です。
これだけ大きいセンサーならもっと高画素にできるはずです。
ではなぜやらないのか。
高画素になると一つ一つの画素サイズが小さくなり、取り込める光の量が
少なくなります。
そうなるとノイズが多くなり「高感度に弱く」なります。
また色の再現力も悪くなるのです。
しかし高画素ですから解像度は高くなります。
カメラメーカーはそのバランスを考えて画素数を決定しているのです。
スマホ、携帯というのは決められたサイズに部品がびっしり詰め込まれています。
ですから「カメラ部分が高画質になった」というと、センサーサイズはそのままで、
画素数だけ多くなったと考えられます。
たしかに高画素ですが、それでいかにもきれいな写真が撮れますよ的な
宣伝が気に入りません。
高画素=高画質という訳ではないので注意してください。
そう考えると「スマホがあるからカメラなんていらない」と考えるのは間違い
であることに気がつくと思います。
普段使いにはスマホで充分ですが、特別な日などの大事な撮影用に
カメラは持っていた方がいいのです。
少し大きく引き伸ばしてみてください、違いは歴然です。
おまけの話
今、若い人の間で腕時計をしていない人が増えているそうです。
スマホでわかりますからね。
カメラと違って時間はスマホも腕時計も同じですからね。
同級生の時計屋の息子が、昔はホームセンターの1,000円時計に
泣かされたけど今は携帯、スマホだよ、と嘆いていました。