赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

Ⅰ.中国に迫りくる食糧危機

2023-06-01 00:00:00 | 政治見解



Ⅰ.中国に迫りくる食糧危機 :230601情報


何もかも毛沢東を真似しようとしている習近平氏。1950年代に毛沢東がやろうとして失敗したある改革にとうとう手をつけました。それが中国の農村改革です。

毛沢東の大躍進政策は当時3000万〜5000万人に上る餓死者を出し失敗に終わりましたが、習近平版はどうなるのでしょうか?

先日、日テレのニュースに、広西チワン族自治区でバナナ農家の女性が泣き叫び、苦情を訴える様子が放映されていたのを偶然見かけました。育てていたバナナを突然、当局から強制的に廃棄されたからのようです。

この放送には。文字起こしがありますので、引用してみます。


バナナ農家の女性:「今年の収穫まで待って! 私を死なせたいの? 大学生の子どもが3人もいるのよ!」

また、湖南省で当局とショウガ農家がもめている映像も。当局は先月、ショウガを稲に植え替えるよう指示。これに激怒した農民たちと小競り合いになったのです。

いま、中国でいったい何が起きているのでしょうか。17日、私たちは中国内陸部の都市、四川省成都を訪ねました。

記者:「成都中心部にほど近いエリアで、大規模な緑地公園を耕作地に変えてしまう工事が進められています」

建設機械やトラックが急ピッチで稼働しているのは、実はつい最近まで「都心部の緑地公園」として再開発されていた場所です。しかし、完成間近で突然、「耕作地」を作る工事に部分的に切り替えられました。

すでに耕作地に作り替えられた場所では、多くの人が農作業に取り組む光景が見られました。

労働者:「トウモロコシだよ。公園をつぶして食料を作るんだ。政府の方針さ。あんなにお金かけて(公園を)作ったのにすぐ壊してしまった」

実はいま、こうした緑地や森林を耕作地に変える「退林還耕」という動きが、中国全土に広がっているのです。

その背景には、習近平政権が重視している「食料安全保障」があります。

習主席が描かれた看板には「中国人民の茶わんは、いかなる時も自分たちの手でしっかりと握らねばならない」の文字が大きく書かれていました。世界的な食料危機が表面化する中、中国でも都市化や後継者不足の影響で耕作地が減少していて、これに危機感を抱いた習主席は近年、「耕作地の保護」を繰り返し強く求めているのです。

ただ、緑地を壊して作ったという小麦畑を訪ねてみると、即席で作ったためか丁寧に栽培している様子はありませんでした。

記者:「きちんと育っている印象は受けませんね」

各地では無謀な森林破壊も横行。さらに、地方当局は農家により適した農作物を植え替えるよう指示し、SNSには“対象外”とされた作物が次々に廃棄される様子が投稿されています。

習主席の“鶴の一声”で始まった耕作地の拡大。しかし、目標達成への圧力が強まる中、各地でさまざまな矛盾を引き起こしています。


おそらく、この問題、中国に大飢饉をもたらすことは確実でしょう。【続く】



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